シザ、『SOS』がアデル『21』抜いて女性アーティストとして史上最長“Billboard 200”トップ10入りに
最新の米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”(2025年4月26日付)にて、シザの『SOS』がアデルの『21』を抜き、女性アーティストとして最長トップ10入り記録を更新した。
2022年にリリースされた『SOS』は、今週で通算85週のトップ10入りを果たし、順位も4位から3位に上昇。これにより、2011年にリリースされたアデルの『21』が保持していた通算84週の記録(最後のトップ10入りは2016年1月9日付)を上回った。
2025年4月26日付チャートの詳細は、現地時間4月22日に米ビルボード公式サイトで公開予定だ。
『SOS』と『21』はいずれも過去に1位を獲得した作品で、前者は通算12週、後者は24週(女性アーティストとして歴代最長)で首位を記録している。『SOS』は、2025年1月に追加楽曲を含むデラックス盤『LANA』がリリースされたことにより、さらに2週1位に返り咲いていた。
さらに、『SOS』は今週、ピーター・ポール&マリーのセルフタイトル・アルバムと並び、単独アーティストによるトップ10週数で歴代3位タイに。なお、トップ2はモーガン・ウォレンによる『デンジャラス: ザ・ダブル・アルバム』(158週)と『ワン・シング・アット・ア・タイム』(106週)となっている。
“Billboard 200”が1956年3月24日付のチャートから定期的に発表されるようになって以来、最も長くトップ10にチャートインしたアルバムは、ミュージカル『マイ・フェア・レディ』のオリジナル・キャスト・レコーディングで、1956年から1960年にかけて通算173週トップ10入りしていた。
“Billboard 200”は、アメリカ国内での週間アルバム人気ランキングであり、ルミネイトによって集計される複数指標の消費量に基づいて算出される。アルバム・ユニットには、アルバム販売数、トラック・イクィヴァレント・アルバム(TEA)、ストリーミング・イクィヴァレント・アルバム(SEA)が含まれる。1ユニットはアルバム1枚の販売、またはアルバムからの個別トラック10曲の販売、あるいはアルバムの収録曲の広告付きストリーミング3,750回、もしくは有料・サブスクリプション型のオンデマンド公式オーディオおよびビデオ・ストリーミング1,250回に相当する。
◎歴代“Billboard 200”トップ10入り週数ランキング
(週数、アルバム名、アーティスト、初トップ10入りした年)
173週『マイ・フェア・レディ』オリジナル・キャスト、1956年
158週『デンジャラス: ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン、2023年
109週『ザ・サウンド・オブ・ミュージック』サウンドトラック、1965年
106週『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン、2023年
106週『ウエスト・サイド・ストーリー』サウンドトラック、1962年
105週『ザ・サウンド・オブ・ミュージック』オリジナル・キャスト、1960年
90週『南太平洋』サウンドトラック、1958年
87週『キャメロット』オリジナル・キャスト、1961年
87週『オクラホマ!』オリジナル・キャスト、1956年
85週『SOS』シザ、2022年
85週『ピーター・ポール&マリー』ピーター・ポール&マリー、1962年
84週『21』アデル、2011年
84週『ボーン・イン・ザ・U.S.A.』ブルース・スプリングスティーン、1984年
※集計期間:1956年3月24日~2025年4月26日付チャート
現在の“Billboard 200”は、ストリーミング・データがアルバム販売と組み合わされる形で集計されているため、過去よりも長期間チャートにとどまるアルバムが増加している。“Billboard 200”がストリーミング情報を集計方法に導入したのは2014年12月からで、それ以前は従来のアルバム販売数のみに基づいて順位が決定されていた。
また、多くの人気曲を含む長いトラックリストは、ストリーミング総数を大幅に増やす助けとなるため、『SOS』『ワン・シング・アット・ア・タイム』や『デンジャラス』のように30曲以上を収録したアルバムは、その長大なトラックリストによる継続的な週間ストリーミングの恩恵を受けている。
さらに、カタログ・アルバム(一般的にリリースから18か月以上経過した作品と定義される)に関しては、1991年5月25日から2009年11月28日までの間“Billboard 200”へのチャートインがほぼ制限されていた。しかし、その後のルール変更により、カタログ・アルバムと最新アルバム(新作/最近リリースされた作品)が同じチャートで競うことになった。これにより、過去のアルバムも数百週にわたりチャートに残り続けるケースが増えている。例えば、2025年4月26日付のチャートでは、通算400週以上チャートインしているアルバムが30作以上も存在する。2009年12月のルール改定以前は、400週以上チャートインしたアルバムは3作のみで、その中でもトップに立っていたのはピンク・フロイドの『狂気』だった。現在もこのアルバムは通算990週チャートインという最長記録を保持しいる。
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