<コーチェラ2025現地レポ>ミッシー・エリオット、宇宙から舞い降りたヒップホップ・クイーンが砂漠をダンスフロア化

 現地時間2025年4月11日~13日にかけて、米カリフォルニア州インディオにて野外音楽フェスティバル【コーチェラ・バレー・ミュージック&アート・フェスティバル2025】のウィークエンド1が開催された。ここでは、初日に登場したミッシー・エリオットのBillboard JAPAN特派員による現地レポートをお届けする。

 まるで異星からの使者のように、4人のキャラクターに扮したミッシー・エリオットがスクリーンに登場すると、観客の熱気は一気に高まった。彼女たちを乗せた宇宙船から、「20年間、クリエイティビティと才能、オリジナリティでホットにやり続けてきた」と紹介があると、ミッシーのヒット曲にちなんで「これから惑星“Sock It 2 Me”や惑星“Lost Control”を通過する際、乱気流が予想されます」とアナウンスが続く。これに対し、1人のミッシーが「惑星“Get Ur Freak On”にも寄れないの?」とジョークで返し、会場は笑いに包まれた。

 その後、4人のミッシーが揃って「コーチェラ、準備はできてる? 5、4、3、2、1」とカウントダウンすると、スクリーンに映し出された宇宙船がメイン・ステージに着陸した。

 「Throw It Back」のビートが流れると、『トランスフォーマー』のように車がミッシーへと変身する演出に、観客から大歓声が上がった。3曲目にはシュガーヒル・ギャングの「Apache」をサンプリングした「We Run This」が披露され、会場は一気にパーティー・モードに突入。オーディエンスの熱気も最高潮に達した。

 4曲目を終えると、ミッシーが「コーチェラ!」と挨拶。「古い曲もやるよ」と宣言し、そのまま「Sock It 2 Me」をパフォーマンスした。「I’m Really Hot」では、ダンサーたちが連続でバク転しながらステージを横切る様子を、ミッシーや他のダンサーたちが見守りつつ、曲のテンポを自在に変化させるという遊び心あふれる演出も披露された。

 さらに、「The Rain (Supa Dupa Fly)」では、ミッシーが雨合羽風の衣装で登場。スクリーンの映像や舞台装置、衣装など、視覚と聴覚の両方で楽しめる内容となっていた。この日披露された楽曲は約20曲。それぞれが約2分程度の短い尺で次々と展開される、怒涛の構成だった。高くせり上がるステージから花道に至るまで、あらゆる場所がミッシーのステージとなり、観客との距離を一切感じさせなかった。

 終盤、「Get Ur Freak On」では観客が一斉に笑顔でダンス・モードに突入し、全員で「ハロー」を合唱。会場には幸福感に満ちた一体感が生まれた。「Ching-A-Ling」では、黒地にカラフルな色で、彼女の出身地である米バージニア州を表す「VA」や「Supa Dupa Fly」「Legend」「Love」といった文字がグラフィティ風に描かれた、派手な衣装で再登場した。

 代表曲「Work It」では「みんな手を挙げて」という掛け声に応じて、オーディエンス全員が手を挙げてリズムを取り、ラストには「Lose Control」を披露。砂漠は完全にダンスフロアと化した。

 ショーの最後には、スクリーンに「Missy Elliott (ハートマーク) Coachella」の文字が映し出された。50分間、息つく間もなく駆け抜けたこのステージは、“現在進行形”のヒップホップ・クイーン、ミッシー・エリオットを改めて強く印象づけるものとなった。

※写真は2024年10月のライブから

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