【北海道旧南茅部町(函館市)】縄文時代の歴史薫る垣ノ島遺跡へ

旧南茅部町(函館市)

日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。

今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。

「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。

今回は、北海道旧南茅部町(函館市)を写真とともに紹介する。

Vol.417/北海道旧南茅部町(函館市)

先に訪れた旧椴法華村は、函館の市街地から裏側にあるけれど、旧南茅部町も同じ立地だといえる。ここにもまちがあることに、今まで気づいていなかった。そのことを知っただけでも、日本は広いなあと思う。

旧南茅部町には縄文時代の遺跡が残っている。垣ノ島遺跡はそのうちのひとつで、9千年前から3千年前にかけて、縄文人が暮らしていた形跡が残されている。およそ6000年間の集落跡、とサラッと書くことは簡単だが、同じ地域に、6000年…。東京に、人々は6000年暮らすのだろうか…。

ここで縄文人が定住できたのは、海と川と森の海岸段丘の地形で、自然が豊かだったこと。海の幸や山の幸を享受できたのだ。死生観や装飾にも精神性があって、縄文時代にも成熟したものがあると教えてくれた。

縄文人はすごいぜ。ほんとうにね。

旧南茅部町へ

南かやべの文字だ

函館市縄文文化交流センター

文化センターの展示もいろいろと見た

中空土偶。国宝だけれど、訪れたときは別の展示にお出かけ中みたい(レプリカのはず)。でも、あらためて、縄文時代にこの土偶はすごい

垣ノ島遺跡。「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産のひとつ。世界遺産だ

南茅部支所

文化センターの展示もいろいろ見ていくと、中空土偶という土偶もあった。国宝に指定されていて、北海道の国宝はこのひとつのみだと。ただ、訪れたときは別の展示にお出かけ中で、置かれていたのはレプリカのようだった。でも、じっとレプリカを見て、縄文時代に繊細な模様と表情を持つこの土偶がつくられていたのだと思うと、すごいなあと思うばかりだ。

その後、南部茅部市街地を訪れてみて、ひっそりとした暮らしを感じた。数時間前まで訪れていたまちでは青々と晴れていたのに、霧のような雲に覆われると、雰囲気はすっかりと変わってしまうものだなあ。天気が急変することも、北海道らしいと感じられた。

(仁科勝介)

写真家プロフィール

仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
仁科勝介公式Twitter:https://twitter.com/katsuo247
仁科勝介公式Instagram:https://www.instagram.com/katsuo247

  

  

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