【三重県伊賀市】松尾芭蕉生誕380年記念!芭蕉の理念と現代アートのコラボ「芭蕉×ART」公募作品が公開

『優秀賞』霜立つ(陶器),テーマ:霜枯に咲は辛気の花野哉

芭蕉翁生誕380年記念事業実行委員会は、芭蕉の俳句や理念と現代アートのコラボレーションをした、創造力豊かな工芸美術作品の募集を企画。

2024年8月1日~12月31日までの募集期間に、全国から78作品の応募があり、審査の結果、最優秀賞1作品、優秀賞5作品、入選13作品を選んだ。

表彰式を今年3月1日(土)に史跡「旧崇広堂」で行い、「芭蕉×ART」特別公募展として、3月16日(日)まで展示中だ。

芭蕉生誕380年記念としての事業

松尾芭蕉は1644年に伊賀市で誕生。2024(令和6)年は、生誕380年の記念の年にあたる。

芭蕉といえば、俳句を芸術の域まで高めた俳聖であることはよく知られている。自然を愛し、互いの違いを尊重するその姿勢から、現代を生きる私たちは改めて自然環境や平和な世界を守る大切さに気付かされる。

そんな芭蕉生誕380年を機に、芭蕉の偉大さや尊さを再確認し、文芸に対する姿勢や生き方を学び、広く世間へ発信していきたいと考え「芭蕉翁生誕380年記念事業」を進めているという。

芭蕉の精神を受け継ぐアート作品

その事業のひとつとして「芭蕉×ART」を開催することになった。

芭蕉の言葉に「新しみは俳諧の花なり」という言葉があり、常に新しさを求める精神を持っていた芭蕉の精神は現代のアートにも通じるものがある。

そんな生涯を創作活動に捧げた芭蕉の精神を受け継ぎ、芭蕉翁生誕380年を機に、芭蕉の俳句や理念から創造する現代アート(工芸美術)作品とのコラボレーションを実現すべく、「芭蕉×ART」特別公募展と題し、作品を募集することに。

全国各地から創造力豊かな作品が数多く寄せられ、応募総数は78作品にのぼり、最優秀賞1作品、優秀賞5作品、入選13作品が選ばれた。

審査委員長は大阪中之島美術館・館長の菅谷 富夫氏、審査員は、多摩美術大学・教授の外舘 和子氏と、三重県立美術館・館長の速水 豊氏が務めた。

審査委員長は「本展は芭蕉の俳句や思想への理解を前提とする課題付きの工芸作品コンクールであるが、想像を超える点数の力作が多様な分野から集まった。芭蕉の俳句への各作家の思いは多種多様で、それがコンクール全体を豊かなものにしたと言えよう」と総評している。

優秀賞作品などを紹介

作品の中から一部を紹介しよう。

『優秀賞』夢のかけら(木象嵌),テーマ:旅に病で夢は枯野を駆け廻る

優秀賞の「夢のかけら」は木象嵌の作品。テーマは「旅に病で夢は枯野を駆け廻る」。

『優秀賞』薄霞(堆漆香合),テーマ:春なれや名もなき山の薄霞

優秀賞の「薄霞」は堆漆香合の作品。テーマは「春なれや名もなき山の薄霞」。

『優秀賞』或る一日 -光の跡-(ガラス立体造形),テーマ:不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず

優秀賞の「或る一日 -光の跡-」はガラス立体造形の作品。テーマは「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」。

『優秀賞』の「霜立つ」は陶器の作品。テーマは「霜枯に咲は辛気の花野哉」。

『優秀賞』草いろいろ(型染),テーマ:草いろいろおのおの花の手柄かな

優秀賞の「草いろいろ」は型染の作品。テーマは「草いろいろおのおの花の手柄かな」。

『優秀賞』追憶【象潟・九十九島】(染色パネル),テーマ:象潟や雨に西施がねぶの花

優秀賞の「追憶【象潟・九十九島】」は染色パネルの作品。テーマは「象潟や雨に西施がねぶの花」。

なお、三重県伊賀市相生町にある「入交家住宅」でも「伊賀特別展」と題し、伊賀にゆかりのある6人のアーティストの作品を展示するという。

芭蕉からインスピレーションを得たアート作品を鑑賞することで、改めて芭蕉の偉業と魅力に触れられそうだ。

■「芭蕉×ART」展示概要
会場:史跡旧崇広堂
住所:三重県伊賀市上野丸之内78-1
期間:3月1日(土)~16日(日)
時間:午前9時30分~午後4時30分(火曜日休館)
URL:https://www.city.iga.lg.jp/0000011565.html

(鈴木 京)

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