映画『悪鬼のウイルス』村重杏奈インタビュー 「真っ白な状態からひとつのキャラクターを作り上げてく作業は本当に難しかった」
村重杏奈さん主演のホラー映画、『悪鬼のウイルス』が現在公開中です。
原作はフィクションとノンフィクションの垣根を越えた著書で多くの読者から支持を受ける、二宮敦人さんによる累計8万部突破の大人気ホラー小説です。
村重さんは、惨劇に見舞われる主人公・日名子役。映画初主演となる本作についてお話をうかがいました。
●主演作『悪鬼のウイルス』ですが、映画初出演&初主演ということで撮影前、そして終わった後の心境はいかがでしたか?
めちゃくちゃ不安でした。台本ってどうやって覚えるのかその読み方も分からなかったですし、「役をおとす」と言うけれど、「おとすって何?」「みんなどうやっているの?」と本当に基礎の基礎からスタートしたんです。その時相談する相手も周囲にいなかったので途方にくれていました。
でも今回、村重の居場所を作っていただいてので、このチームでなければ出来なかったのかなと思うところはありまし、ほかの撮影現場はもっと厳しいのかなと思うと、ちょっと怖いですよね。ただ、挑戦はしてみたいので、ヒロインのオモロ親友、近所のうるさいオモロおばさんみたいな役を演じたいです(笑)。
●茅野日名子というキャラクターについては、どのように理解して演じましたか?
日名子は育ちがよく、基本的に品があるキャラクターなのですが、YouTuberの智樹(太田将熙)に想いを寄せているかた、なんとかして智樹をつなぎとめようとして腹黒い部分も持っているんです。その間でわたし自身が、パニックになることはありました。わたしはド直球に当たって砕けていくタイプですし、品もあるわけではないので、育ちもどっちかというと日名子ほどではない(笑)。リンクするところがなくて、最初はとても怖かったです。ホラーそのものよりも怖かったです(笑)。
●その不安やパニックは、どのように乗り越えたのでしょうか?
バラエティ番組では自分のエピソードをいかに面白おかしく話せるかが大事になってくるのですが、お芝居は日名子になり切らないといけないから、初めて村重を殺した瞬間でした。上手くそうなっているかどうか自分では分からないけれど、殺そうと努力したことも初めてでしたし、バラエティは色が付いていてよしとされますが、最初は真っ白な状態で後からいろいろな方の意見を聞いてひとつのキャラクターを作り上げてく作業は、本当に難しかったです。
●バラエティ番組で拝見する村重さんは「村重杏奈」というキャラクターということではないんですね。
わたしはもう村重一本でやっているので(笑)、バラエティ番組の村重は素です。最初テレビに出始めの頃は、マネージャーさんに作るのを止めてと言われていたんですよ。後々苦しくなるのは自分だから無理だよと。とにかく自分で出てと言われて始まったので、「村重杏奈」というキャラを作って出ているわけではないんです。なので初めてお会いした方には「本当にそのまんまだね」とよく言われます。
●ちなみに今回の映画初出演&初主演の経験を経て、俳優業の比重が増えたりしそうですか?
わたしはテレビに出て名前を知ってもらったので、そこのベースは変えたくないと思っています。3年半前くらいに「呼び出し先生タナカ」に出させていただいて、それがきっかけで「おバカ」と言われるようになって。
●そう言えばそう呼ばれていましたね(笑)。
心外なんですけど(笑)、でも「呼び出し先生タナカ」が村重の取扱説明書を作ってくれたので、どこの番組に行っても「呼び出し先生タナカ」の村重として芸人さんたちからたくさんイジってもらえるようになって今があるんです。とてもありがたかったなと思っています。
●手に入れたかった理想の自分になれたわけですよね。
アイドル時代はヒマだったんですよね。びっくりするくらいヒマだったんですよ。特に選抜に落ちてからは劇場公演を除くと、週一くらいしか仕事がなかった。誰かに心配されることもなく(笑)。でも今こうして忙しくさせていただいていると、誰かが心配してくれて気を使ってくれて。テレビで元気いっぱい発言していると自分は素でやっていてもほめられたり、村重観ていると元気になると言ってくれるって、すごいことですよね。だから、このままこの人生を続けて生きたいと思っています(笑)。
●今日はありがとうございました!
■公式サイト:https://www.demon-virus.movie/ [リンク]
■ストーリー
YouTuberの内川智樹(太田将熙)は 都市伝説調査の動画を撮るために、友人の日名子(村重杏奈)、颯太(桑山隆太)、奈々枝(華村あすか)を連れ出して神隠しの噂があるという旧石尾村へ向かったが、全員が消息不明になる。
数日後、村外れのトンネル付近で4人が借りていたレンタカーが警察に発見され、現場に落ちていたビデオカメラには驚愕の映像が残されていた。
施錠された家々、武装した制服の子供、監禁された大人、そして新月の夜に発症する奇病「腐り鬼」に侵される大人たち……。
この村では一体何が起こっているのか!?
(C) 2025 二宮敦人・TOブックス/映画「悪鬼のウイルス」製作委員会
(執筆者: ときたたかし)
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