【東京都墨田区】「回向院仏像展〜ほとけ師 村上清の世界〜」開催!所蔵仏像公開&無料特別講演

前立秘仏一光三尊阿弥陀如来像

東京都墨田区にある回向院では、2月21日(金)~24日(月・祝)の期間、佛師・村上清氏に依頼し制作した仏像の数々を一堂に集める「回向院仏像展〜ほとけ師 村上清の世界〜」を開催する。

また、同展の会期中、毎日13時半より、参加無料の特別講演も実施する。

村上清氏が制作した仏像を一堂に公開

「回向院仏像展〜ほとけ師 村上清の世界〜」では、「佛師(ほとけし)」として、ほとけさまと人との橋渡しを願い、様々な縁で預かった人々の「祈り」を佛の形へと昇華する情熱的彫刻家・村上清氏が制作した仏像の数々を展示。

御手植木造聖光上人坐像

浄土宗二祖「御手植木造聖光上人坐像」をはじめとする、回向院の所蔵仏像を一堂に集め公開する。会期中は、「前立秘仏一光三尊阿弥陀如来像」も公開予定だ。

無料特別講演も実施

「回向院仏像展〜ほとけ師 村上清の世界〜」の会期中、毎日13時半より、参加無料の特別講演も実施する。

2月21日(金)は、光照院住職・ひとさじの会事務局長である吉水岳彦上人による「真佛の思いをなす~大佛建立に因んで」を実施。

2月22日(土)は、常行院住職・浄土宗総合研究所研究員である郡嶋昭示上人による「聖光上人について」が実施される。

2月23日(日)には、佛師・村上清氏による「仏像彫刻への思い」を実施。

2月24日(月)には、善光寺白蓮坊住職・日本画家・日本仏教看護ビハーラ学会会長である若麻績敏隆上人による「極楽の美術」が実施される。

佛師・村上清氏の略歴

村上清氏は、東京芸術大学で彫刻を学び、同大学大学院美術研究科文化財保存学保存修復彫刻専攻博士後期課程を修了した。

代表作は、回向院諸像のほか、京都府宇治市にある世界遺産平等院の「雲中供養菩薩像模刻像27躯」、東京都台東区にある光照院の「光潤観音像」、長崎県諫早市にある天祐寺の「毘盧遮那大仏像」、東京都足立区にある瑞応寺の「夕顔観音像」、静岡県菊川市にある洞月院の「大日如来坐像」など多数。

また、現在、宮城県石巻市に安置予定の「いのり大佛」建立プロジェクトを監修している。

回向院について

1657年、犠牲者10万人以上となった明暦大火(俗に振袖火事)が発生した際、徳川四代将軍・家綱公は、身元不明、引き取り手がない遺体を葬るため、本所両国の地に「無縁塚」を築き、その菩提を永代にわたり弔うように念仏堂を建立。

有縁・無縁に関わらず、生あるすべてのものへの仏の慈悲を説くという理念のもと、「諸宗山無縁寺回向院」と名付けられ、以後も安政大地震・関東大震災・東京大空襲などの天災地変や人災による被災者、海難事故による溺死者、遊女、水子、刑死者、諸動物など、ありとあらゆる生命が埋葬供養されている。

一方、全国の有名寺社の秘仏秘像が開帳される出開帳寺としても名を馳せ、また、相撲の定場所として明治末期までの七十六年間、いわゆる“回向院相撲”の時代を日本相撲史上に刻した。さらに、義賊とされる鼠小僧や歌舞伎・中村勘三郎、浮世絵・山東京伝・鳥居清長など、文化財・史跡とされる多くの名所が残っている。

今回の仏像展会場となる念仏堂は、2013年に建築され、2016年度グッドデザイン賞を受賞。日本画家の石踊達哉氏の天井画や千住博氏の壁画を始め、建築自体にも文化芸術を感じることができる。

千葉県市川市国府台には市川別院が、千葉県八千代市上高野には八千代別院があり、各別院でも村上清氏が制作した仏像を所蔵。同展では、両別院の仏像も多数展示する予定だ。

古きを学び、現代に造り、後世へと継承する、一連の繋がりを大切にして制作活動に日々取り組む佛師・村上清氏の渾身の刻みによって表現された作品の数々を鑑賞してみては。

■回向院仏像展〜ほとけ師 村上清の世界〜
日時:2月21日(金)~24日(月・祝) 10時~17時
場所:回向院念仏堂
住所:東京都墨田区両国2-8-10
入場料:無料
特設ページ:https://ekoin.or.jp/butsuzoten

(Higuchi)

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