腸内環境が若返りのカギ？腸活によるエイジングケアには大豆ヨーグルトが最適だった！

2025/01/30 03:00 TORSO JACK

2024年2月に、細胞が老化するメカニズムを沖縄科学技術大学院大学の研究チームが解明し、大きな話題となりました。

近年、世界中で老化に関する研究がどんどんと行われており、老化のスピードを遅くしたり逆戻りさせるという可能性が見えてきたのだそう。

その若返りのカギとなるのが「腸内環境」。今回は腸内環境改善のための食事についてご紹介します。

「大豆+発酵」スーパーパワー食材による腸活で体の中から若返ろう！

老化は実は青年期から始まっている！

人間は中年期(40〜64歳)に入ると体の衰えを感じるようになりますが、実は老化は青年期から既に始まっているということをご存知でしょうか。

スタンフォード大学の研究チームがヒトの血漿たんぱく質を分析したところ、老化は一定のペースで進行するのではなく、実は「34歳の青年期」「60歳の壮年期」「78歳の老年期」で急激に進行することが明らかとなりました。

急激な老化を避けるために、日頃のエイジングケアを20～30代から始めたとしても早過ぎるということはありません。

老化は美容面でのダメージだけでなく、体力・メンタルの衰え・病気のなりやすさにも繋がるもので、長い生涯の生活の質を落とすことにもなるのです。

腸を若返らせることがエイジングケアの基本

同じ年齢でも元気で若々しい方や実年齢よりも老けて見えてしまう方もいますが、老化のスピードには個人差があり、実年齢(時間の経過)とは別に生物学的年齢(体の年齢)という考え方が注目されています。

ニュージーランド人を対象にした研究によると、顔の見た目が老けている方は生物学的年齢が進んでいる、つまり体の中の老化が進んでいることが明らかに。

この体の中の老化を食い止めるには、実は「腸」がカギを握っており、腸内フローラが整っている方は腸が若く、生物学的年齢も若いことが分かっているそう。

生物学的年齢＝腸年齢といっても過言ではないほど、腸と老化には密接な関係があるのです。

長寿の地域「京丹後市」では大豆・発酵食品を日常的に摂っていたことが明らかに！

2017年から、京都府立医科大学では京都府京丹後市の高齢者を対象に、腸内細菌を調べるための「京丹後長寿コホート研究」を行っています。

京丹後市に在籍する100歳以上の長寿者は全国平均の2.7倍と、長寿な地域として知られている京丹後市ですが、在籍する長寿者の腸内細菌を調べてみると「酪酸菌」が多いことが分かりました。

酪酸菌というのはその名の通り「酪酸を産生する菌」のことで、老化防止に重要な役割を果たしているのだとか。

腸内細菌は日常的に摂取する食べ物の影響を強く受けるそうで、特にたんぱく質と食物繊維の摂り方が大きく影響するのですが、京丹後市の高齢者はたんぱく質を大豆を中心に魚・卵・鶏肉などで摂取しているほか、発酵食品も日常的に摂っていることが分かりました。

腸と老化には昔から密接な関係があると考えられていた

100年以上前に「免疫食細胞説」でノーベル賞を受賞したイリヤ・メチニコフ博士は、腸内の腐敗菌による毒素が老化の原因になると考え、老化と腸内細菌の関係を世界で初めて報告。

そのメチニコフ博士が腸内の腐敗菌の働きを抑えるために見つけた食材が「ヨーグルト」だったのです。

その後、メチニコフ博士は腸内フローラのバランスを整えることが老化や病気を防ぐと考え、自らの説を証明するべく生涯ヨーグルトを食べ続けました。

そして現在では、腸内細菌が老化に及ぼす影響について研究が進んできており、動物実験によると若い個体の腸内細菌を老化した個体に移植すると寿命が延びることが報告されているほか、逆に老化したマウスの腸内細菌を若い無菌のマウスに移植すると、老化の指標となる全身の慢性炎症が誘導されたことも分かったのです。

腸を若返らせるためのキーワードは「大豆+発酵」

腸を若返らせるためには腸内細菌の多様性を高くし、腐敗菌の働きを抑えることが大切。

菌の種類が多いほど良い菌が棲みやすい環境をつくりますが、そのバランスは食べ物で決まるのだとか。

腸を若くするには「まごわやさしいよ」をキーワードにして食材選びをするといいでしょう。

●ま：大豆食品(豆類)
●ご：ゴマ
●わ：わかめ
●や：野菜
●さ：魚
●し：しいたけ(きのこ類)
●い：いも
●よ：ヨーグルト

京都府立医科大学大学院医学研究科教授の内藤裕二先生は、

「京丹後長寿コホート研究に参加している高齢者の40％がヨーグルトを食べています。ヨーグルトは腸活に欠かせない食品ですが、大豆からつくられた植物由来のヨーグルトがオススメです。」

とコメント。

一方で腸が老ける食材には、レッドミートや高脂肪食・砂糖が多量に含まれるスイーツなどの料理が挙げられるため、現代でよく食べられている欧米食文化の食材は腸が老ける要因となってしまうことに注意しましょう。

腸を若返らせたいなら「大豆の発酵食品」を食べよう！

体によい働きをする物質を作り出すのが「発酵」、悪い物質をつくりだすことを「腐敗」と呼びますが、発酵の段階で体に良い物質をたくさんつくり出しているため、発酵食品を摂ることは健康に寄与してくれます。

また発酵によってうまみが増すことで、食材が食べやすくなることも発酵食品の利点。

近年の研究で発酵食品に含まれる成分が、直接腸内環境に働きかけ腸内細菌のエサになるだけでなく、腸内細菌の多様性をもたらして腸内フローラを変えるということが分かってきており、発酵食品は腸活には欠かせない食品と言えるでしょう。

大豆は腸を若返らせるためのおすすめの食品ですが、さらに「発酵した大豆」は最強なのだとか。

発酵によってつくられた物質の恩恵も同時に受けることができ、さらに大豆の食物繊維も腸活に有効に働きます。

大豆の発酵食品というと、誰もが思い浮かぶものは納豆ですが、実は納豆よりも腸活のトレンドアイテムとなっている食材が「大豆ヨーグルト」。

フジッコ「まるごとＳＯＹカスピ海ヨーグルト」

大豆の発酵食品は、発酵によって腸活に有効な物質がつくられているだけでなく、大豆たんぱく質や食物繊維が分解されているため、より吸収されやすくなっているそう。

植物性たんぱく質は動物性たんぱく質に比べて吸収率がやや劣るものの、発酵させることでそれを補ってくれるそう。

つまり、元々体によい食材である大豆を発酵させて作られた大豆ヨーグルトは、大豆食品をさらに上回る食材と言えるのです。

日本人の腸に合った腸活食材としても最も優れているのが、大豆を発酵させてつくったヨーグルトなのだとか。

特に豆乳ではなく、“大豆をまるごと”使ったヨーグルトは、たんぱく質や食物繊維など大豆の栄養をそのまま摂れるため、腸を若返らせる食材としては大変優秀なのだそうです。

アンチエイジングや長野若返りを気にされている方は、できることならば20〜30代という若い頃から、大豆を発酵させて作ったヨーグルトをミドル〜シニア世代になるまで、積極的に摂ることを心がけてみてください。