【東京都目黒区】特別写真展「顧みられない熱帯病と暮らす人びと」開催!DNDi×目黒寄生虫館
医薬品研究開発に取り組む、DNDi(Drugs for Neglected Diseases initiative:顧みられない病気の新薬開発イニシアティブ)および目黒寄生虫館は、1月24日(金)より特別写真展「顧みられない熱帯病と暮らす人びと」を開催する。
同展は、1月30日(木)の「世界顧みられない熱帯病の日」に併せて開催されるもので、入館料は無料。
なお、今回の取り組みは、武田薬品工業が実施する「グローバルCSRプログラム(※)」によって支援された、DNDiの「世界中の最も顧みられない患者さんに治療を届けるプロジェクト」の一環だ。
支援が行き届かない「顧みられない熱帯病」の患者
主に低中所得国の貧しい地域を中心に、世界で10億人以上の人びとが「顧みられない熱帯病」といわれる感染症に苦しんでいるという。
その中には、寄生虫によって引き起こされる病気も多く含まれており、人びとの健康および生活の質に深刻な影響を及ぼしているそう。これらの病気は、投資に見合う収益が見込めないという理由から、治療薬を含む医薬品の開発が殆どされてこなかった。
また、病気の蔓延地域では、もともと医療や社会的な支援が不足しているために、患者は孤立し、適切な治療を受けられない状況に置かれている傾向に。このような複合的な背景から、これらの病気は「顧みられない熱帯病」と称されている。
同展は、「顧みられない熱帯病」の患者とその家族の生活や苦悩、困難な状況の中でもたくましく生きる彼らに治療を届けるために尽力する医療従事者の姿を、視覚的に伝える内容だ。寄生虫館を訪れる多くの人々に、彼らの置かれた状況について理解を深めてもらうことを目指している。
今回展示される写真は、すべて武田薬品工業が実施する「グローバルCSRプログラム」によって支援された、DNDiの「世界中の最も顧みられない患者に治療を届けるプロジェクト」に関するものだ。同展についても同プログラムの支援の下、実施されている。
顧みられない人びとのために活動を行うDNDi
DNDiは、顧みられない人びとのために、安全で効果的、かつ安価な治療薬・治療法を発見、開発し、提供する非営利の研究開発組織。
アフリカ睡眠病(ヒトアフリカトリパノソーマ症)、リーシュマニア症、シャーガス病、河川盲目症(オンコセルカ症)、マイセトーマ(菌腫)、デング熱、小児HIV、 HIV患者の重症日和見感染症、クリプトコッカス髄膜炎、C型肝炎に対する医薬品を開発している団体だ。
また、子どもの健康、ジェンダー平等、性差の考慮、気候変動の影響を受ける病気などを研究開発上の優先事項としている。2003年の設立以来、世界中の産官学パートナーと協力し、13種類の新しい治療薬・治療法を提供し、数百万人の命を救ってきた。
寄生虫について幅広く学べる目黒寄生虫館
目黒寄生虫館は、医師で医学博士の亀谷了さん(1909~2002年)が私財を投じて、1953年に創設した寄生虫学専門の私立博物館だ。館内には、国内外から集められた約300点の標本及び関連資料を展示している。
1階では「寄生虫の多様性」をテーマに、様々な動物群に属する多様な寄生虫の姿を標本や動画などで紹介。2階では「人体に関わる寄生虫」というテーマで、寄生虫のライフサイクルやヒトに感染した場合の症状などを展示・解説、加えて日本における寄生虫学研究の歴史に関する展示もある。
また、同館では展示や出版による教育・啓発活動に加えて、標本・資料の収集、保管、研究など様々な事業を行っている。
世界の現状を知るために、「顧みられない熱帯病と暮らす人びと」をチェックしてみては。
■世界顧みられない熱帯病の日特別写真展 「顧みられない熱帯病と暮らす人びと」概要
開催期間:1月24日(金)~3月30日(日)
場所:目黒寄生虫館1F 特別展示スペース
住所:東京都目黒区下目黒4-1-1
開館時間:10:00~17:00
休館日:月曜日・火曜日 ※月曜日、火曜日が祝日の場合は開館し、直近の平日に休館
DNDi Japan公式サイト:https://dndijapan.org
※予防活動を通じて低中所得国の人びとの健康に貢献することを目的とした武田薬品工業によるプログラム。同社の全世界の従業員が投票を通じ支援対象を決定するもので、DNDiは2019年に選定され、顧みられない熱帯病で苦しむ患者に治療を届ける活動に対し、5年間で10億円の資金支援を受けた。
(佐藤 ひより)
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