カラダのためにも使いたい!エスビー食品がアップサイクルで生み出した栄養素満点の『本鶏だし』
SGDsに取り組む企業や人が増えた昨今、本当に多くの場面で「無意味な廃棄物を出さない」「食べ切れる量だけを作る」といった声を聞くようになり、資源の有効活用やゴミ削減などへの人類の意識の向上には目を見張るものがある。そんなSGDsの一環に〈アップサイクル〉があるのをご存じだろうか。これは「持続可能なものづくり」に加えて、デザインやアイデアによっていろいろな価値を付加する手段のことだ。
そんなアップサイクルに目をつけたのが、スパイス・ハーブやカレーで知られるエスビー食品。同社では開発に5年ものを時間をかけ、ついにアップサイクル商品第一弾『本鶏だし』を完成させた。クラウドファンディングでの発売を経て、エスビー食品公式通販サイトで販売がスタートし、購入者からは高い評価を得ているという。とはいえ、一般的な小売市場では流通していないため、本鶏だしは、知る人ぞ知る商品となっている。せっかく時間をかけて開発し、満を持して世に出した商品を、なぜ大きな流通に乗せないのか? その理由は、「想いやこだわり、ストーリーがあるからこそ、どんなものなのか理解いただいた上で共感を得たい」といった思いからだとか。そんな中、中央区勝どきの月島第二児童公園で11月9日と10日の二日間開催される「太陽のマルシェ」に、エスビー食品が本鶏だしで出店するという情報をキャッチ。しかもこの日が、通販以外で一般の人にお披露目される初めての場だという。「このチャンスを逃してなるものか!」まだ本鶏だしの現物にお目にかかったことのない記者は、マルシェが開かれる勝どきまではるばるやって来た。
太陽のマルシェで『本鶏だし』を初体験
多くの出店やキッチンカーが出店し、大勢の人たちで賑わう「太陽のマルシェ」は都市型のマルシェとして大人気。
エスビー食品のキッチンカーの周りには、多くの来場者が詰めかけていた。
ついに本鶏だしとご対面。カップの中には温めて軽く塩を入れただけの、ほぼ原液に近い本鶏だしが。はじめてそれを口にした記者の感想は「濃ゆ!」。まるで有名ラーメン店のこってり濃厚スープのようだ。それでも味つけは少量の塩だけだという。一体どれだけ鶏のエキスが凝縮されているのだろうか。
こちらは本鶏だしを使って作られたミネストローネ。これが抜群にウマイ。具材のベーコンのエキスと本鶏だし、トマトから染み出しただしが合わさって絶妙な味加減だ。材料を見る限り、本鶏だしさえあれば家庭でも簡単に作れそうだ。本鶏だし、恐るべし。
会場を見渡すと、多くの来場者がミネストローネに舌鼓を打っている。これが無料で提供されているのだから、今回の太陽のマルシェに足を運んだ人はラッキーかも。結局この2日間で合計1,800食以上のスープが提供されたとのこと。
企画担当者インタビュー
今回のマルシェには、本鶏だしの企画を担当しているエスビー食品の社員さんも現場スタッフとしているということで、本鶏だし開発の経緯や今後の展望などについて急遽教えていただいた。
・本鶏だし開発の経緯を教えてください。
当社におけるアップサイクル事業は、この本鶏だしが第一弾となります。当社ではレトルトカレーを販売していますが、レトルト商品の原料となる鶏肉の加工を担っている協力会社様で、鶏の様々な部位が余剰になっていたり、廃棄されていることを知った開発担当者から「なんとか有効活用できないか」といった提案があがったんです。この時に感じた「もったいない」という気持ちからプロジェクトがスタートしました。
・商品化までに5年の年月がかかりましたが、一番難しかったのはどの辺りですか?
部位の組み合わせの割合を導き出すまでにとても時間がかかりました。本鶏だしは〈丸鶏〉〈鶏がら〉〈鶏足(もみじ)〉〈ひき肉加工において出た骨や筋・肉〉の4つを組み合わせて製造するのですが、どういうブレンドでどう抽出したらいいのかを探りながら開発していったので時間がかかりました。たとえばゼラチン質が多いもみじを加えるととろみがでますが、同時に臭みも出やすいとか、骨や筋、肉は少し酸味のある味わいのだしが出るとか。水炊き屋さんなどいろんなお店を食べまわっておいしいだしを探し求め、そして「これだな」というのを見つけ、それをイメージしながら組み合わせを考え、素材の比率を変えたり、抽出の時間や条件を変えたりして、ようやくここまで辿り着きました。
・ターゲット層はどのように考えていますか?
飲食店で新しい逸品メニューを開発したい方や、圧倒的な「だし感」にこだわりたい方、普段の家庭料理をプロ級の味にアップさせたい方、など多くの“本物の美味しさを追い求めている方”に使っていただきたい自慢の商品です。今回、初めて太陽のマルシェに出店させていただきましたが、ここにはマルシェで良い食材を探している食感度の高い方が多くいる印象です。「本鶏だし」は、国産親鶏をふんだんに使い、鶏と水だけでつくった、余計なものは一切入っていない商品です。やはり、この素材の良さに共感いただける方にぜひお届けしたいですね。この価値を見出していただけるとうれしいです。
本イベントでは、エスビー食品公式通販サイトで8袋をセットで販売している「本鶏だし」が、ご自宅で手軽にお試しいただけるようにとのことで、1袋(内容量:100g)で特別販売され、試食した人の多くが買い求めていた。
本鶏だし
1セット:100g × 8袋入り
販売価格:税込2,160円
エスビー食品公式通販 お届けサイト
https://www.sbotodoke.com/shop/pages/chicken_broth.aspx?utm_source=qrcode_oto&utm_medium=leaflet&utm_campaign=sun_marche_flyer
エスビー食品公式楽天市場店
https://item.rakuten.co.jp/e-sbfoods/18132/?scid=wi_ich_iphoneapp_item_share
エスビー食品公式Yahoo!店
https://store.shopping.yahoo.co.jp/e-sbfoods/18132.html
正直な話、現物を見るまでは顆粒だと思っていた記者は、会場で初めて紙コップの中の本鶏だしのあまりの濃さ、そして粘度に「顆粒だしをお湯に溶いて、調味料を足してから水溶き片栗粉でも入れて作ったのかな」と勝手に勘違いしていた。ところが顆粒ではなく液体。しかも気温が下がると粘性が強く、固くなるいう。これは、凝縮された鶏由来の脂によるもの。本鶏だしには100gあたり、つまり一袋の中にコラーゲンが10,500mg、イミダゾールジペプチドは225mg、ヒアルロン酸は30mgが詰め込まれている。コラーゲンがたっぷりと聞けば、気温が下がると固くなるのにも納得だ。
この中でコラーゲンとヒアルロン酸の魅力は誰しもが知っていると思うが、イミダゾールジペプチドはあまり聞き馴染みがないという人は多いのでは? この成分は回遊魚や渡り鳥の筋肉に豊富に含まれており、それらの生物が長距離に渡って連続運動を行うことを助けているといわれている。人間に対しても疲労感の軽減に効果があるとされ、注目されている成分。有効活用できていなかった材料に、こんなにもすごい成分が含まれていたわけだ。塩分を控えるためにラーメンのスープはなるべく飲まないようにしている人は多いが、もともと塩分が入っておらず、自分で塩分量をコントロールできる本鶏だしでラーメンのスープを作るなら、ぜひ残さずに全部飲み干してほしい。本鶏だしはおいしいだけでなく、豊富な栄養素が含まれているのだ。
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