DJ / ダンス・カルチャー史の決定版、待望の増補改訂で復刊!──『そして、みんなクレイジーになっていく』

DJ / ダンス・カルチャー史の決定版、待望の増補改訂で復刊!──『そして、みんなクレイジーになっていく』

DJ / ダンス・ミュージック / クラブ・カルチャーの歴史を捉えた書籍、ビル・ブルースター+フランク・ブロートンによる『そして、みんなクレイジーになっていく(原題 : Last Night A DJ Saved My Life)』。2003年に日本後訳出されながらも、現在は絶版、古本でも高騰していたが20年ぶりに日本語版が復刊となる。

今回は直近20年間のシーンを6章分増補、新訳を施しての復刊(なんとそのヴォリュームは800ページ以上となる模様)。

内容は原初のDJ、つまりはラジオのDJからはじまり、ノーザン・ソウルやディスコ、またはジャマイカのサウンドシステム・カルチャーやヒップホップなどなど各地に存在しつつ、さまざまな音楽ジャンルの発生にも寄与したDJ / ダンス・カルチャーの歴史を紹介。

本著で特に充実しているのは現在のDJミックスというアートフォームの直接の始祖とも言える、知られざるNYアンダーグラウンドのディスコ・シーンのDJたちや重要パーティ、クラブに関する記述だろう(それは、もちろんストーンウォールの反乱に象徴される、それをとりまくゲイ〜クィアのカルチャーと密接であることが描かれている)。

さらにハウスやテクノ、UKのレイヴ・カルチャーなど1990年代以降、ポップ・フィールドの音楽においても強い影響力を持つまでになるDJカルチャーと、そこから生まれ出た音楽の発生譚なども網羅、さらに今回の復刊ではその後を描いた増補部分も訳出の改定となる。また付録には、本書に登場するクラブやイベントのプレイリストや用語注釈も掲載されている模様だ。

価格は5000円(本体価格・税別)で800ページ以上というヴォリュームで一瞬たじろぐかもしれないが、とにかく、DJ / ダンス・カルチャーを巡る通史の決定版と言える内容の書籍なので、各ジャンルのその手の書籍を数冊読むことを考えれば意外とお得かもしれない。
12月27日に発売予定。

リリース情報

ビル・ブルースター、フランク・ブロートン著
『そして、みんなクレイジーになっていく 増補改訂版
DJカルチャーとクラブ・ミュージックの100年史―― Last Night A DJ Saved My Life』
DU BOOKS : 刊
価格 : 5000円(本体価格・税別)

出版社ページ(DU BOOKS)
https://diskunion.net/dubooks/ct/detail/DUBK349

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