【イベントレポ】庵野秀明が『シン・仮面ライダー』で本当にやりたかったこととは?──〈映画「シン・仮面ライダー」Blu-ray & DVD発売記念トークショー付き上映会〉

【イベントレポ】庵野秀明が『シン・仮面ライダー』で本当にやりたかったこととは?──〈映画「シン・仮面ライダー」Blu-ray & DVD発売記念トークショー付き上映会〉

2024年11月15日。東京新宿バルト9にて、映画「シン・仮面ライダー」のBlu-ray & DVD発売記念トークショー付き上映会が開催された。この記事では、そのトークショー部分についてレポートする。

このイベントは、2023年に劇場公開された映画『シン・仮面ライダー』のBlu-ray & DVDの発売を記念して開催されたもの。上映会では、完全受注限定版と初回限定版にのみ収録される「新規撮影による各話エンディングを含むTVフォーマットに映画本編を特別再編集した映像」が上映。その後のトークショーには、 庵野秀明(『シン・仮面ライダー』脚本・監督)、尾上克郎(『シン・仮面ライダー』准監督)、田渕景也(『シン・仮面ライダー』アクション監督)が登壇した。

トークショーには、まず最初に庵野が登壇。「本日司会進行をつとめます、庵野秀明です」と挨拶しさらに、尾上克郎、田渕景也の2人を呼び込むと、大きな拍手が客席から響いた。

【イベントレポ】庵野秀明が『シン・仮面ライダー』で本当にやりたかったこととは?──〈映画「シン・仮面ライダー」Blu-ray & DVD発売記念トークショー付き上映会〉

庵野と尾上は映画「ラブ&ポップ」(1998年公開)の頃から、実写映画と撮る際には毎回協力をお願いしていたという仲。また庵野と田渕は、その尾上からの紹介で映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」(2021年公開)の予告のアクションからの付き合いだという。田渕は今作について「撮影中は大変だったが、庵野監督の元で強くなった」と語り、「ぜひ機会があれば、またやりたいです」と庵野に伝えていた。

トークは次に、今作の撮影場所についての話へ。今作ではさまざまな場所で撮影が行われているが、その許可についてはかなり難航していたとのこと。序盤のクモオーグとのバトルシーンで使われた、ダムでの撮影が可能になったのは、担当者が「エヴァ」のファンだったからだったという裏話も飛び出し、「エヴァ」の影響力の大きさを感じさせた。

また今回のBlu-ray & DVDに収録されているTVフォーマット版には、毎話のエンディングも追加で収録。このエンディングはなんとこのためだけに、新たに撮影したもの。この撮影場所については、昭和に放送されていたTV版の「仮面ライダー」のエンディングに近づけるため、制作部が必死で探してくれたというエピソードを明かした。

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このエンディング映像には、今作で仮面ライダー第2号(一文字 隼人)を演じた柄本佑が、現在放送中のNHK大河ドラマ「光る君へ」の撮影の合間を縫って出演。撮影自体も2年ぶりだったとのことだったそうだが、敵役を演じたスタッフ陣も「ライダー」への愛が強く、かなり楽しんでやってくれたと3人は語った。

続いて、田渕のキャリアが、時代劇の斬られ役からスタートしているという話から、本編で刀を使う敵であるハチ・オーグのアクションはすごくよかったと庵野がベタ褒め。また本編において、ハチオーグ役を演じた西野七瀬がすごく頑張ってくれたため、マスクをつける前のバトルも増やしたとのこと。またマスクのデザインを西野の顔のサイズに合わせて作ったから、それがかなり小さくて本人しか入らなかったとのこと。そのため、マスクをつけた後のアクションもほとんど西野がやっていたという話も飛び出した。

今作のアクションシーンについての話では、オリジナルのTV版の「仮面ライダー」完コピする練習から始めたとのこと。アクション監督を務めた田渕によると、オリジナルのスタッフが四苦八苦して作っていたことや、積み重ねたものを重みを感じたという。

今作においても、最初はサイクロン号のバイクを実際に飛ばしたが、1回でマフラーが折れて壊れてしまい、CGで制作した部分もあるという。TV版の「仮面ライダー」サイクロン号も壊れてしまったとのことで、そこも踏襲した部分かもしれないなと、庵野はオリジナルへの愛をのぞかせた。

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最後に、庵野がこのBlu-ray & DVDのパッケージについて紹介。この本編DISCには字幕スーパーで、撮影地が出るようになっていることをアピール。また、本編未使用のOMITシーンだけでも1時間近く入っており、見ながら「ここは切ってもしょうがないな、ここは切るのもったいないな」と感じてほしいと語った。

さらに、この再編集したTVフォーマットの形式については、「それが本来やりたかった形だった」と話し、そのためにはエンディング映像は無理してもやりたかったという。また、「仮面ライダーって映画じゃなくて各話完結のお話なので、こう言っちゃなんですけど、映画よりこっちの方が面白いと思いますので」と語った。

庵野監督および全スタッフの血と汗の結晶とも言える、フル・ボリュームの映画「シン・仮面ライダー」Blu-ray & DVD。ぜひ、チェックしてみてほしい。

商品情報

【イベントレポ】庵野秀明が『シン・仮面ライダー』で本当にやりたかったこととは?──〈映画「シン・仮面ライダー」Blu-ray & DVD発売記念トークショー付き上映会〉

【初回限定版】
品番:KIXF-91804~6
価格:¥13,200(税抜価格¥12,000)
収録:3枚組
Blu-ray3枚(DISC1:本編収録/DISC2:特典映像収録/DISC3:特典映像収録)

≪収録内容≫
[本編DISC① Blu-ray] 本編、特報、予告、追告 ※本編映像に「撮影地情報字幕スーパー」表示オプションあり
[特典Blu-ray①】 特典映像:プロモーション映像、SPOT等

・キャラクター動画
・撮影現場調査報告(メイキング)
・VFX Breakdown(VFXメイキング)
・全国ゲストビジット ダイジェスト映像(イベント密着映像)
・OMITシーン 収録予定

[特典Blu-ray②]
特典映像:シン・仮面ライダー 各話フォーマット版(全5話)
封入特典:ブックレット(16P予定)
仕様:特別版3枚組

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【通常版】(Blu-ray)
品番:KIXF-1807
価格:¥5,500(税抜価格¥5,000)
収録:Blu-ray1枚
収録内容:[本編DISC Blu-ray] 本編、特報、予告、追告 収録予定
仕様:トールケース

【イベントレポ】庵野秀明が『シン・仮面ライダー』で本当にやりたかったこととは?──〈映画「シン・仮面ライダー」Blu-ray & DVD発売記念トークショー付き上映会〉

【通常版】(DVD)
品番:KIBF-2480
価格:¥5,500(税抜価格¥5,000)
収録:DVD1枚
収録内容:[本編DISC DVD] 本編、特報、予告、追告 収録予定
仕様:トールケース

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