小学生のころから憧れていた冬虫夏草を食べて感動した件 / 南方中華料理 南三
冬虫夏草(とうちゅうかそう)は食べたことがあっても、本格的に冬虫夏草を使用した料理は食べたことがなかった。ありがたいことにそれを食べる機会を頂いたのだが、冬虫夏草、うまいですね!
東京・四谷三丁目の『南方中華料理 南三』で冬虫夏草
冬虫夏草を頂いたのは、東京・四谷三丁目の『南方中華料理 南三』(東京都新宿区荒木町10-14 伍番館ビル2F B)。今回頂いたのはコース料理で、そのひとつが蒸した冬虫夏草。
かつて冬虫夏草を食べたことがあるとはいえ、ほんのエッセンスとして食べただけであり、実質、知識は皆無。葉に包まれた冬虫夏草は橙色で鮮やか。けっこうハッとするほどの橙色。
そもそも、冬虫夏草とは何か? 東邦大学・田中耕一郎氏がサイトで詳しく説明を書いて下さっていた。
<東邦大学・田中耕一郎氏のサイト文 / 一部引用>
「東洋医学の生薬の中に、冬虫夏草という貴重な生薬がある。冬虫夏草には、狭義のものと一般的に用いられる広義のものがある。冬は虫、夏は草に姿を変えることから名づけられたチベットの生薬、これが狭義の冬虫夏草の由来である。実際にはコウモリガ科の蛾の幼虫に寄生する菌である。夏に蛾が産卵し、孵化した幼虫に、菌(ナツクサフユムシタケ)が感染し、菌糸を徐々に虫体内に増やしていく。この時期は“冬虫”の状態である。春になると幼虫の滋養分を使用して、成長が加速し、夏には菌糸を大きく幼虫の外に出す。これが地上からは芽(子実体)が出てきて草のように見える“夏草”の時期である。幼虫はすでに“ミイラ”になっており、外観は幼虫であるものの、別の生命である菌に乗っ取られている」(東邦大学医学部 東洋医学研究室 田中耕一郎氏より引用)
けっこう身がしっかりしている冬虫夏草
冬虫夏草をつまんでみると、けっこう身がしっかりしていて、例えるならば、細切りにしたかんぴょうにも似た感触。あくまで感触とビジュアルからの印象。まだ食べていない。
限りなくゆっくりとジワジワ旨味を感じさせてくる
食べてみると……。おおっ! シャキシャキ、コリコリ、そして限りなくゆっくりとジワジワ旨味を感じさせてくる。しかし優しいからと言って薄いわけじゃあない、しっかの力強くほど良い安定した旨味が突く。「森の湧水をゴクゴク飲んで感じる根底にある甘さと旨さ」にも似たおいしさのフロー。
人生で初めて冬虫夏草の存在を知ったのは漫画『ミスター味っ子』
そういえば、人生で初めて冬虫夏草の存在を知ったのは漫画『ミスター味っ子』(著: 寺沢大介先生)だった。まさか大人になって、至高ともいえる状態に仕上げられた冬虫夏草を味わえるとは、感動しかない。ごちそうさまでした。会釈。
蒸した冬虫夏草を食べながら烏骨鶏とスッポンのスープをかけた松茸蟹チャーハンを食べる稀少な体験を頂きありがたき幸せ身に余る光栄♨️ 南方中華料理南三は神 pic.twitter.com/ZedzTOFlZn— クドウ秘境メシ (@kudo_pon) October 24, 2024
よくよく考えてみたら、食材として「冬虫夏草」の存在を知ったのは、小学生時代に読んだ寺沢大介先生の漫画『ミスター味っ子』だったな。当時から不思議すぎる食材で、味の想像もできなかった。そういえばお好み焼きに山芋(自然薯?)入れるのも味っ子で知った記憶が。偉大過ぎる漫画だ……。 https://t.co/ERPth8HQ3y pic.twitter.com/4PJnCZo2NB— クドウ秘境メシ (@kudo_pon) October 25, 2024
(執筆者: クドウ秘境メシ)
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