「美しき狼」の覚悟 総合格闘家・平本丈選手インタビュー 「兄貴の真似は出来ない」「この試合は負けられない」

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「美しき狼」の覚悟 総合格闘家・平本丈選手インタビュー 「兄貴の真似は出来ない」「この試合は負けられない」
平本蓮の弟という立場を自覚してのDEEP参戦。平本丈選手。

写真撮影のため、軽くサンドバッグにパンチ、キックを打ってもらった。ゆっくり。その選手の華麗さに軽く衝撃を受けた。

平本丈選手21歳、東京都足立区出身のMMAファイター。

兄・平本蓮選手は言わずもがなK-1時代は天才的打撃で勇名を馳せ、RIZINに移籍してからは緒戦は負けが続いたものの、グングンと成長し現在はRIZINを引っ張るアイコンとも言うべき存在。令和のスター朝倉未来選手を1R、TKO。一気にスターダムに踊り出た。その弟が平本丈選手ある。兄と同じく6歳から打撃(ムエタイ、キック)を始めた格闘エリートだ。

「『平本選手』だと読者お兄さんと思ってしまうので、『丈選手』とお呼びしてもかまいませんか?」と聞くと、間髪入れずに「丈でかまいません」と答えが返ってきた。DEEPにてプロ二戦目の出撃となる。あえて茨の道を選んだその真意とは――。

 

●「相手は僕より若い。けれど挑戦者として闘う」

――11月4日の『DEEP』で木村琉音選手と対戦です。木村選手はパンチもキックも速い強い選手です。丈選手は木村選手をどう見ていますか。

平本丈選手(以下・丈選手) きれいなキックボクシングができる選手だなと思います。体も自分よりデカいですし、蹴り方だったりパンチの打ち方だったりが空手っぽいな、極真上がりっぽいなと思ってて。で、ちゃんとキックボクシングもできる選手だと思います。

――(腕)十字で極めた動画も見ました。

丈選手 しっかり寝技もやっているんだなと思います。

――ストライカー寄りのトータルファイターというイメージですかね?

丈選手 ストライカー要素が強い選手なのかなとは思いますね。僕自身もストライカーなんですけど、今後、グラップリングも寝技もスタンドも全部トータル的に強くなりたいと思っています。デビュー戦のときから言ってはいたのですけど。

――いわゆる、五角形全部を伸ばすという感じですか。

丈選手 そうです。自分と似たタイプのストライカーとやることって、そんなにないと思うんです。グラップラーに当てられたりっていうことが多いと思うんで、そこらへんはスタンディングでやり合うのも楽しみだし、どういう展開になるのかわからないですけど楽しみです。

――11月4日が試合です(DEEP122)。

丈選手 あと1ヶ月ぐらいですからね。

――どんな感じの追い込みになるのでしょう。

丈選手 あと2~3週間は追い込みで、その後、減量っていう形になると思います。今回は対策するというよりは自分のスキルを高めて、どんな状況になろうが焦らず冷静に戦えるようにしています。

――試合中は、流れを自分のペースに持っていったほうがいいですもんね。

丈選手 そうですそうです。相手に合わせず自分のやりたいことをやるのがテーマなんで。

――流れの中でテイクダウンすることもあるし。

丈選手 はい。しないかもしれないし。試合勘って大事だと思うんですよ。選択ミスがないようにテイク(ダウン)しなくていいところでテイクしちゃったりして、変に体力なくなって判定負けするのもあるじゃないですか。そこの選択ミスをしないように今回は練習していますね。

――そうなると、反復練習が大事ですよね。

丈選手 そうですね。反復は大事だし、スパーリングでも、ここは危ないとか、有利な状況だなという見極めをするように意識しています。ミスを徹底的にしないような練習をしていますね。

――堀口恭司選手が「試合はいかに冷静になって作戦を遂行できるか、それが強いヤツです」って言ってました。

丈選手 ホントそうですね。焦って相手のペースになったら取り戻すのって難しいんですよ。しかも今回は5分2ラウンドしかない。あくまで相手のペースにさせないというか、自分のやりたいことをやって勝つと思っています。

――僕はプロ格闘家は全員リスペクトしているのですが、一ファンでもあるので、この試合は楽しみですよね。噛み合うと思います。

丈選手 そうですね。木村選手は勢いもあるし、去年のフューチャーキングとか、アマチュアでもちゃんと実績を重ねてきている選手なんで、自分は挑戦者と思って闘います。

――この大会では、丈選手と木村選手の試合が一番盛り上がればいいですね。

丈選手 僕は頼んでないんですけど、兄貴(平本蓮選手)もプロモーションしてくれたし(笑)。SNSの反応を見てもけっこうみんな注目してくれていると思いました。前回は判定という形になっちゃいましたけど、フィニッシュを狙いたいですね。

――僕は熱い試合になると思います。

丈選手 はい。

――RIZIN運営もこの大会は当然、観ています。一回RIZINでも試合をやられて、RIZIN側も組もうと思えば組めたと思うんですよ。

丈選手 何回か話は来て、アリかなとは思ったんです。でも兄貴とも話し合って「RIZINで1個1個重ねるのも良いけど、俺とおまえは違うから」と言っていました。兄貴もMMA以前は、KrushとかK-1での下積みがあって今があります。ここで僕が兄貴と一緒にRIZINに出るよりは、DEEPでやるっていうのは自分の経験にもつながると思っています。

――いわゆる「地力」をつけていくっていうことですよね。

 

●「弟」としての宿命

丈選手 そうです。DEEPに出つつ、RIZINから良い相手が来るならもしかしたら出るかもしれないですけど。

――RIZINに出ている修斗やDEEPの選手もステージで経験を積んで今がありますよね。

丈選手 (うなずきながら)基本、他の選手たちの多くはベースがあるじゃないですか。僕はまだそれがない状態なので。客観的に見て、今後RIZINに出て行くなかで、DEEPとかそういうところで試合をしていかないと。土台を、より固めていったら自分の経験にもつながるし。

――平本蓮選手だって4勝3敗と経験不足だと言われてますけど、その前にK-1でゲーオとかゴンナパーをKOで倒している。これも経験なんですよね。

丈選手 そうです。大きい舞台も小さい舞台も経験してMMAに来た兄貴なので、僕とはまったくプロセスが違うんですよ。

――勝利を重ねていってベルト獲れればいいですし、DEEP王者としてそこからRIZINに行ったら誰も文句言わないですからね。

丈選手 もしDEEPで活躍していて、RIZINである程度強い選手と組まれるにしても、ファンも納得がいくと思いますし。しっかり自分の実力をわからせたうえで出たいと思っているので。

――そういう選手にファンはついてくると思いますよ。アピールの仕方はあると思いますけど、そういう真剣さは伝わると思います。

丈選手 はい。伝わればいいかなって思います。でも、実力があるところを見せたほうがファンも納得できるじゃないですか。兄貴のパワーだけじゃないぞっていうか。自分の力で這い上がりたいし。

――どうしても最初は「弟」という見方になってしまいますからね。でも朝倉海選手も昔は「未来選手の弟」って言われていたけど、今はもう違うじゃないですか。

丈選手 すごいなと思います。朝倉海選手も結果を出してるじゃないですか。

――海選手なんか、初めは「路上の伝説・弟」って紹介でしたからね。

丈選手 そうですね、確かに(笑)。それでもUFCまで行ってホントすごいと思いますね。他の選手でも何人かいますけど、日本人がUFCってなかなか無いし、RIZINからって難しいことだと思うんで。

――UFC自体が大きすぎて、他の団体と規模が違いますものね。

丈選手 独り勝ちっちゃ独り勝ちですからね。

――そのなかでRIZINは頑張っています。

丈選手 海外の団体を見ても、ベラトールとかPFLとかメインイベントでも空席ってけっこうあるけど、RIZINは基本、1試合目から最後の試合まであんなに客が入っているのがすごいですよね。

 

●「兄貴と未来選手はリングに立っているだけで絵になった。プロだと思いました」

――ところでプロって入場曲、入場シーン、試合の内容、マイクアピール、帰るまでがプロであってアマチュアと全然違うと思うんですよ。丈選手から見て、プロとアマチュアの違いってなんだと思います?

丈選手 兄貴を見ているとわかりやすいと思うんですけど(笑)。ただ試合決定しました、試合しますっていうのはプロではないじゃないですか。過程があってストーリーがある。兄貴とか未来選手とかもそうですし、他のRIZINに出ているいろんな選手もストーリー作るのが上手いなと思います。「客を集められる選手」っていうのはあります。

――強くなると、おのずと華がついてくるような気がします。

丈選手 そうですね。

――朝倉未来選手と平本蓮選手の試合は二人がリングに立った時点で絵になりましたからね。

丈選手 絵になったし、ひとつの作品として出来上がったじゃないですか。あれだけ客を呼んだのも、試合前の過程が良かったからですし、あれをアマチュアでやれって言っても絶対無理じゃないですか。

――そこの違いですよね。

丈選手 僕はまだ全然ペーペーですけど、トップ中のトップはホントすごいと思うし、兄貴含めて盛り上げるのも客入れるのも、今の時代、難しいじゃないですか。客を入れてどう盛り上げて試合をどう動かすか。今回、煽り合いとかもべつに考えていないし、無理に作ろうとも思ってないんですけど。

――無理に作るとスベってしまいます。

丈選手 たまに、見てられないなっていう選手いるじゃないですか。「シンプルにちょっと違うんじゃね?」みたいな。

――お客さんも目が肥えているから、「無理しているな」ってわかっちゃいますよね。

丈選手 そうなんですよ。あくまでお客さんがノリやすく、無理せずにっていうのを考えてるんで。兄貴のアレは才能だと思うんで。

――そうですねえ。

丈選手 アレを真似しろって言われても真似できねえなって(笑)。

――でも、雰囲気とか話し方とか似ていますよ。

丈選手 「今後はお兄さんのようなキャラもやるんでしょうか?」みたいな質問もされます。僕もトラッシュ動画を撮るみたいに見られがちなんですよ。そういう気は全然なくて。

――トラッシュと言えば、芦澤竜誠選手なんて必ず乱闘しますもんね(笑)。

丈選手 確かに(笑)。竜誠くんは「素」なんで。会ったらすごくいい人なんですよ。僕も練習したことあるけど、すごく真面目で。ただ、あれを自分が真似しろって言われても……。ちょっと手加減しちゃうというか。竜誠くんって思いっきり殴りにいって蹴っているし(苦笑)。

――ビックリしますよね。

丈選手 アレ、僕らはできないですよ。ケガするかもしれないし、逆に相手にケガさせて試合中止の可能性もあるじゃないですか。

――ペナルティ、払わなければいけないし。

丈選手 罰金もそうだし、なかなかできないと思いますよ。でも兄貴も朝倉選手もそうだと思うんですよ。ある程度、盛り上げる発言はするけど、実際は噓偽りない本当の心を言っているじゃないですか。だから盛り上がるんですよ。

――お客さんも目が肥えているので透けて見えちゃうんですよね。

丈選手 嘘がすぐ見抜かれる時代ですよね。格闘技の試合じゃなくても嘘ついてたらわかるじゃないですか。だからこそ、本当のものを作らないといけないんだと思うんで。だから自分は無理に嘘で固めてオラオラするというよりは、自分のホントの姿を見せたほうがファンの人もノリやすいんじゃないかなと思います。

 

●「剛毅會に入ってMMAはチームで闘うというものが分かりました」

――「人間・平本丈」に興味を持ちました。どんな少年時代でしたか?

丈選手 5歳からムエタイジムに通い始めました。兄貴と父がムエタイジムに通っていて、夜お母さんとふたりになると寂しいんですよ。だから最初はプロになりたいとかではなかったし、遊び程度でムエタイを始めて、いつの間にか試合も出て。兄貴はエリートでプロになっていました。僕は格闘技はめっちゃ大好きだったんですよ。MMAも大好きで。何ならウチで一番MMA観てたのは僕なんですよ。PRIDEとかDREAMとか、親が録り溜めしていたビデオを観て。昔のK-1 MAXもそうですし、そこらへんをずっと観て育ってきました。

――どの選手が好きだったんですか?

丈選手 今もですけど、マッハさん(桜井マッハ速人選手)が好きです。あとヴァンダレイ・シウバとか。レジェンドの格闘家たちは基本的には好きです。山本KID選手もそうだし、魔裟斗選手もみんな一ファンとして全員憧れの存在です。

――マッハさんは闘いっぷりがいいですよね。

丈選手 そうですね。五味隆典戦とかお互い入場からめちゃくちゃカッコいいじゃないですか、ライト級トーナメント決勝戦。DREAMと戦極の対抗戦とかも観ていたから、まさか自分がMMAに行くとは思っていなくて。僕がやるとしたらキックかなと思っていたら、急に兄貴に「MMAやりなよ」って言われました。で、本格的にやり始めたのが高2かな。『格闘DREAMERS』っていう番組にも出たりして、今、MMA歴3年ぐらいです。

――MMAで良かったという感じですか。

丈選手 (MMAに)来てよかったです。最近どの格闘技団体を観ていても一番飽きないのがMMAなんで。常に考えるじゃないですか、MMAって。常に動いて新しいことを考えないといけないのが最初はすっごく難しかったんですよ。キックから転向したときは、寝技とか、「いつになったら上手くなんの?」 みたいな。最初はすごいキツくて、キックでやらないような体の使い方もするし。

――使う筋肉も違いますよね。

丈選手 筋肉もホント違うし。でもここでMMAから逃げ出したくもないなって思っていました。最初はケガも多くて『格闘DREAMERS』の後、試合も出られなかったんですけど、ムズいなと思っていたときに石渡(伸太郎。元MMAファイター)さんのとこのCAVEとか行かせてもらいました。そこで基礎もある程度教えてもらって。そのあと剛毅會で岩崎達也先生や大塚隆史さん(MMAファイター)と出会いました。

――剛毅會はどう印象でした?

丈選手 大塚さんとの出会いがめっちゃ大きかったですね。兄貴も一緒だと思うんですけど、大塚さんと出会ってMMAの基礎がどんどん出来てきた感じです。もちろん、まだまだですけど、MMAの一つ一つをやっと理解できてきたし、寝技に対してとかレスリングに対してもやっと分かってはきたと思います。最初はもがいてもつかめなかったものを、やっとつかめそうになってきた。

大塚さんの存在はすごく大きいです。僕はキックで超強い格闘技エリートの兄貴しか見てなくて、それがデビュー戦でああいう形で負けて、MMAって難しいし、辛いなと思ったんですけど、ここで逃げたら終わりだなと思ってクサらず、続けてたら兄貴もどんどん試合に勝てるようになってきましたし。

――蓮選手の伸びしろ、すごいですよね。

丈選手 はい。僕はまだまだですけど、大晦日にRIZINに出てMMAで勝てて、MMAの楽しさや喜びを今、もっと理解出来ている状況です。だから練習もすごく楽しいです。兄貴がMMAと出会わせてくれてホントにラッキーだったなと思います。

――那須川天心選手と堀口恭司選手がYouTubeで「日本のMMAは遅れている。アメリカのようにチームで戦ってない」と言っていました。剛毅會に入られて大塚さんというトレーナーや岩崎先生がいて、個人戦なんだけどチーム戦っていうのは感じますか?

丈選手 剛毅會に入ってから、よりチーム感は出ましたね。剛毅會は人数がそんなに多くないのもあって、試合前になったら、チーム一丸となって先生とか大塚さんが「ここは全員チームだからみんなで協力しましょう」っていうのがウチのジムだし、心強いですね。

――マイク・タイソンにカス・ダマトがいたり、井上尚弥選手に井上真吾トレーナーがいたり、名選手には名トレーナーが欠かせないですもんね。

丈選手 そうですね。剛毅會の岩崎先生の空手もそうですし、僕の兄貴とお父さんのボクシングもそうだし、大塚さんのレスリングとか、あと二瓶さん。

――伝統派空手の方ですね。

丈選手 そうです。前回の試合も兄貴がお世話になったり、今回も二瓶さんが僕の練習を見てくれたりしています。スペシャリストが協力してくれているから、自信にもなります。だからこそ「こんなところで負けてられねえ」というのはありますね。「この人たちに教えてもらっているから負けるはずない」という感じです。この前の大晦日より確実にレベルアップしているんで、早く皆さんに見せたいですね。

――楽しみです。丈選手の技術とパワーを爆発させて欲しいですね。

丈選手 そうですね。

――冷静にですけど。

丈選手 あくまで冷静に。

――堀口選手が言うところの「MMAは冷静に作戦を遂行させる奴が強い」ですね。

丈選手 ホントそうですね。MMAって体力的にもキツいとは思うんですけど、頭が一番疲れると思うんですよ。スパーリングしているときも頭めっちゃ使うから、ただ体力で疲れるだけじゃなくて、相手がどうしてくるか、脳を回転させまくってて。

――将棋みたいな感じですね。

丈選手 そう、詰め将棋みたいな感じで。「こっちを突いてくるからこっちを守らないと」って相手の2~3手先を考えてないとやられちゃう競技なんで、いまそこを頑ばって習得して、自分の中でセオリーを作らないとなっていうのがあります。

「僕は不良じゃないです。不良を嫌っていた側です」

 

●格闘王国「足立区」出身だが「俺は不良を嫌っていた側なんで(笑)」

――あと、もう少しファンの方に丈選手を知って頂きたいので質問します。出身地の足立区って怖いイメージがあるんですけど、丈選手が元はヤンキーとかではないんですよね(笑)。

丈選手 僕はまったく不良じゃないです、マジで違います!

――周りにはやっぱりいた?

丈選手 周りも……言うても不良なのか?っていうような感じでしたよ。昔のバリバリの不良みたいなのはいないですよ。正直、昔から足立区イコール不良って思われるのが……。

――嫌ですか?(笑)

丈選手 俺は不良じゃないから、だから逆に「悪くなりたくねえな」ってずっと思っていました。兄貴も不良じゃないし。俺のお姉ちゃんはバリバリ不良だったですけど(笑)。

――そう聞いています(笑)。

丈選手 お姉ちゃんがバリバリ不良だったから反面教師もありましたね。でも足立区は不良が多いからそういう目で見られちゃうのもしょうがないですけど、自分はどっちかというと「不良を嫌っていた側」です(笑)。

――ケンカもないんですか?

丈選手 マジでないです! ケンカにならないように生きてきたんで(苦笑)。

――格闘家として素晴らしいです!

丈選手 兄貴の方が悪かったかもしれないですね。不良ではないけど。でも親は喜ばないじゃないですか。だから俺はちゃんと真面目に学校行っていたし、足立区のなかでも不良が誰も行かない中学校に行ったんですよ(笑)。

――最近、足立区出身の格闘家が多いので、つい好奇心で聞いてしまいました。最後に定番の質問で恐縮ですが、今回の木村選手との試合の見どころをファンの方に向けてコメントして頂けますか。

丈選手 シンプルに打撃ですかね。打撃戦を楽しみにしてもらえれば。

――打ち合いですか。

丈選手 打ち合いもそうですし、打撃の技術がすげえ上がっていて。

――なるほど。パワーだけでなくスキルも見せたい、と。

丈選手 はい、自分の打撃の技術がすげえ上がっていて。空手ベースに色んなものをミックスしてどんどん良くなっている感じです。

――二瓶さんの伝統派空手がプラスになっています?

丈選手 伝統派とあくまで自分のベースを作りつつ、二瓶さんとか兄貴のキックボクシングとか、ウチのお父さんのボクシングテクニックとか全部取り入れてミックスして、今いい感じになってるんで。そこを今回は一番見てもらいたいですね。

――ほんと楽しみです。そしてまずは勝ってください。

丈選手 絶対勝ちます。ここは自分でも絶対に落としちゃいけないと思ってるんで。相手もすごく強いし、何だったら食ってやろうと思っているから全力で来ると思います。

――木村選手、あのスピードで絶対ガンガン来るでしょうね。

丈選手 今後、僕とやる人はみんなそうだと思うんですよ。絶対俺のこと食おうって、自分だったら思うし。

――そういう事を冷静に言える丈選手ってハート、強いですね。

丈選手 しょうがないですよ、それは運命というか、兄貴が有名なのは。例えば(那須川)天心選手の弟の龍心選手もそういうのがあると思うし。有名な選手の弟っていうのは基本レッテルが貼られるじゃないですか。だから絶対プレッシャーはつきまとうってデビュー前から思っています。そこは変に気負わずにリラックスして自分の力を出せるようにするだけです。あくまで自分は自分だって思い込んでやるんで。

――……ハート強いですって。

丈選手 いやいや(笑)。

――試合前の貴重なお時間ありがとうございました。

※11月4日後楽園ホール「DEEP 122 IMPACT」に出場。https://t.co/YEUpfY45h4

(インタビュー@久田将義 写真@インベカヲリ)

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TABLOとは アメリカが生んだ、偉大な古典ミステリーの大家レイモンド・チャンドラー作品の主人公フィリップ・マーロウの有名なセリフがあります。 「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」 人が生きていく上で、「優しさ」こそ最も大切なものであることを端的に表現した言葉です。優しさとは「人を思いやる気持ち」であり「想像力を働かせること」です。弱者の立場に立つ想像力。 「人に優しく」 これは報道する側にも言えることだと思います。 現在、ヘイトニュース、ヘイト発言、フェイクニュースがネットの普及に従い、増大しており、報道関係者の間では深刻な問題となっています。そこには「人に優しく」という考えが存在していません。 なぜ、ヘイト(差別)ニュースがはびこるのか。「相手はどういう感情を抱くのか」という想像力の欠如がなせる業です。ヘイトによって、人は人に憎悪し、戦争が起き、傷ましい結果をもたらし、人類は反省し、「差別をしてはならない」ということを学んだはずです。 しかし、またもヘイトニュースがはびこる世の中になっています。人種差別だけではありません、LGBT差別、女性差別、職業差別等々、依然としてなくなっていないのだな、ということは心ある人ならネットの言論にはびこっていることに気づいているはずです。本サイトはこのヘイトに対して徹頭徹尾、対峙するものです。

ウェブサイト: https://tablo.jp/

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