「TENGA LAND」にUMAのミイラが集結し、未来への可能性が高まったイベント(辛酸なめ子)
原宿の真ん中、ハラカド内で存在感を強める「TENGA LAND」が、イベントを開催。「TENGA LAND OPEN記念 超都市伝説 山口敏太郎の不思議びんびん展」という、UMAやUFOがテーマの展示です。山口敏太郎さんの名前の「びん」という響きが、下半身に響く感じで親和性があります。TENGAとUMAの絶妙なコラボを拝見しに伺いました。
TENGA LANDの店内にも、限定アイテム販売や妖怪おみくじ設置など特設コーナーができていていましたが、メイン会場は4階の「ハラッパ」です。
「北陸妖怪絵巻」や「虚舟」の掛軸など芸術作品も展示されていますが、ミイラ関係が大充実しています。例えばひからびたエイのようなサメのような魚は「ジェニー・ハニヴァー」という名前で、「漁師たちの間で守り神として知られているUMA」だそうです。吊り上がった目が魔を祓ってくれそうです。
「鬼の頭部」や、小鬼のミイラが箱に収まったものも展示されていました。古来から語り継がれる鬼は、一瞬後ずさりしてしまうような迫力が。「UMA」のジャンルに入れてしまって大丈夫なのでしょうか。
「鬼のミイラ」は、「カモン!」と言っているような手招きの形でミイラ化していました。
いっぽう、「ナリーポン / マカリーポン」は癒し系の存在です。タイやインドに伝わる人の形をした木の実。願い事を聞いてくれそうです。
そして日本でメジャーなUMAといえば「河童のミイラ」もありました。これまで資料などで目にしたことのある河童と比べて脚が長く、モデル体形で原宿という場に似合います。
獣人UMA「ビックフットの指」や「河童の手」など、パーツ系ミイラも。鬼の隣にさり気なく「ツチノコの干し首」もありました。漢方の薬効がありそうです。
生き血を吸うと言われる「チュパカブラ」も、口を開けて威嚇していますが、ミイラになると怖さを感じません。「雷獣のミイラ」はどこかフェレット感があってかわいいです。それぞれ何時代のものかは不明ですが、庶民がミイラ見物を楽しんでいたおおらかな時代の空気を感じさせます。乾燥させることで長期保存も可能になり、長年鑑賞できる、というのもミイラの特長です。
TENGAの社長さんが呪物が苦手ということで、そこまで禍々しい展示物はないので安心して見られます。「まばたきする人形」も、福の神のような佇まいでした。しばらく見ていましたがとくにまばたきする気配はなかったです。
隣の部屋はUFO写真などが展示されていて、また違ったSFっぽい空気です。「紀元前1万年頃のものとされる TENGA?に酷似した化石」も展示。もしかしたら現代のTENGAも、数千年後に新たな人類に発見されて、何の用途で使われていたのか研究者を悩ませているかもしれません。テープレコーダーの「宇宙人の声」は、「チャンスは一度だけ!」というありがたいご神託が聞けました。
会期中はトークイベントやUFO召還イベントも開催されて、山口敏太郎さんと都市ボーイズはやせやすひろさんのトークを見学。山口さんいわく「今回のコレクションはかみさんに怒られながら20年間かけて集めたもの」だそうです。今後も地方で展示を巡回させながら、雪女や口避け女などそれぞれの土地のUMAをフィーチャーして町おこし企画にしていきたい、とのことでした。UMAや妖怪などのコンテンツはまだまだ人気で可能性が広がります。
今回展示されている「一つ目」のミイラについて「あれはあんまり出来が良くないから」と山口さん。「作りもんでしょ」とバラしていましたが、集まった大人のお客さんたちは笑って受け止めていました。
とはいえ、あれだけUMAのミイラが揃うと中には本物もあるのかもしれません。UMAたちの磁場に呼ばれたのか、会期中盤に行なわれたUFOコンタクティの武良信行氏によるUFO召喚会では、曇り空なのに、空がオレンジ色に光ったり多数のUFOが出現したそうです。宇宙人もTENGAに興味を持っているのでしょうか。地球のUMAと人間、宇宙のUFOが原宿で交流し、多様性のるつぼになっていました。
◆展覧会タイトル:TENGA LAND OPEN記念 超都市伝説 山口敏太郎の不思議びんびん展
◆会期:2024年10月1日(火)~12日(土)
◆場所:東急プラザ原宿「ハラカド」4階 ハラッパ(渋谷区神宮前6-31-21)
(執筆者: 辛酸なめ子)
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