【書籍メシ】持ち帰り牛丼 / 198Xのファミコン狂騒曲
書籍『198Xのファミコン狂騒曲』(著者: 東府屋ファミ坊先生)の66ページに登場する、持ち帰りの牛丼が実にウマそうだ。文字だけでも伝わってくる、容器のフタをあけたときの「熱気」と「薫り」。
吉野家の牛丼並盛りを持ち帰って食べる
吉野家、牛丼太郎、たつ屋、松屋、どこの牛丼(牛めし)も美味だが、今回は吉野家の牛丼並盛りを持ち帰って食べることに。無料の紅生姜と七味唐辛子を1袋ずつもらう。
紅生姜を3袋、七味唐辛子を3袋もらって刺激強めのテイストにしても美味なのだが、今回はマイルドな「牛肉の旨味と甘味をじんわり感じる牛丼」に仕上げることにした。
玉子もかけたいけど「あえて」かけない
玉子をかけると贅沢なテイストになるのはわかっているが、あえて、贅沢にしない「素の牛丼」が食べたくなることがある。今がそれ。ドライでワシワシとした食感の牛肉が食べたい。
吉野家の牛丼はツユダクしないほうがおいしい?
とある吉野家マニアから教わったのだが「吉野家の牛丼はツユダクしないほうがおいしい」そうだ。実際に試して、確かにそう思う。塩気が自己主張せず、あくまで最低限のツユと牛肉でウマさを楽しむわけだ。
それゆえ「ツユヌキ」をオーダーする人もいるが、今回は吉野家のベースの味を楽しみたいので、特別なオーダーはナシ。
タマネギだからこそのエキスと食感
タマネギの存在も忘れてはならないし、侮ってもいけない。煮込み時間にもよるが、フチはきつね色に染まり、適度にシャリシャリ感が残っている状態がベスト。
ツユの甘味をほどよく吸い込みつつ、タマネギだからこそのエキスと食感を楽しませてくれる。とはいえ、味の好みは人それぞれ。そして気分により変わる。クタクタに煮たタマネギが嬉しいときもある。
牛丼は思っている以上にニオイが強い
しかし、牛丼の持ち帰りには注意が必要な場合がある。ニオイが強いのだ。牛丼ひとつでも、そこそこのニオイを放つ。
それが5個にもなると、もはや「牛丼の芳香剤?」と思えるレベルでニオイが充満するはず。しかし、どんなにニオイが強くとも嗅覚より味覚が優先され、牛丼のおいしさに夢中になってしまうのだ。
そういえば牛丼のお持ち帰り、禁止にしてたなあ、初台のトーシンビルの時代。トーシンビルは窓が開かなかったのと、人口密度高かったので匂いが籠っちゃうんだよね。同じビルに吉野家さんあるんだし、店の中でゆっくり食べたほうがいいと思うんだけどね。#ファミコン #レトロゲーム #レトロPC— 塩崎剛三〈東府屋ファミ坊〉 (@gozoshiozaki) June 3, 2024
トーシンビルの吉野家はほぼアスキーの社食でした。藤井局長も通っていたし、僕も大好きでした。一度、大事な資料をカウンター下の荷物置きに忘れちゃって、しばらく後、吉野家のお兄ちゃんが、わざわざ届けてくれたんです。おおごとにならなくてよかった。#ファミコン #レトロゲーム #レトロPC— 塩崎剛三〈東府屋ファミ坊〉 (@gozoshiozaki) June 21, 2024
店でもある程度は自分好みにカスタマイズできる
吉野家の牛丼は奥が深い。持ち帰りの場合、自宅で好きなようにカスタマイズして食べることができるので、調味料やオカズを足して食べている人もいるかと思うが、店でもある程度は自分好みにカスタマイズできる。
「紅生姜の酸味」と「牛肉の旨味と甘味」のマリアージュ
たとえば、紅生姜を牛肉が見えなくなるくらいギッシリと敷く食べ方。これはアーティストのスガシカオさんも絶賛している食べ方で「紅生姜の酸味」と「牛肉の旨味と甘味」のマリアージュが楽しめる。
まさに肉のオールスター
牛丼、豚丼、唐揚げ、生卵の融合ともいえる、通称「動物丼」(キメラ丼)も、一部の吉野家マニアに愛されている食べ方だ。
一度に牛と豚と鶏のおいしさを楽しめる、まさに肉のオールスター。鶏に至っては、生卵まで含まれているので「シン親子丼」ともいえる存在に。
お新香のエキスが牛肉にシミシミ
牛丼にお新香をのせて、そこに七味唐辛子をかけてワシワシと食べても美味。お新香の強い弾力とキュキュッとした食感は紅生姜では体験できない食感。
牛肉とお新香を一緒につまんで食べると、肉汁ジュワッ! からのお新香ジュワッ! の連携が楽しめる。そう、実はお新香のエキス(水分)量は、意外と多いのだ。つまりお新香のエキスが牛肉にシミシミになるわけだ。
てぇてぇ味の尊さキャパい「味噌汁かけ牛丼」
人によっては「行儀が悪い」と思うかもしれないが、牛丼に味噌汁をかけて食べると美味。味噌汁の塩気をご飯が受け止めるので、思ったより塩気の主張はないし、あっても軽微なもの。味噌汁で甘味を強調するに至ったご飯が、牛肉と合流。
ズルズルとすするように食べられるので、一気に大量の旨味が味覚を来訪。旨味がブースト。てぇてぇ味の完成というわけだ。てぇてぇ味の尊さキャパい。
最初は白いメシを食いてぇんだよ
吉野家好きならばわかると思うが、「最初は白いメシを食いてぇんだよ」という気分のとき、ないだろうか。しかし牛丼はご飯の上にツユをたっぷり吸い込んだ牛肉が盛られており、完全に白い上体のご飯は食べられない。
そんなときは、牛肉を丼の底部に入れてもらい、その上にご飯を盛ってもらうといい。そうすることで、純白のプレーンなご飯を堪能できる。牛肉を食べたくなったら底から箸でサルベージすればいい。
「極端だからこそウマイ」が味わえる
究極ともいえる濃密濃厚リッチな牛丼が食べたいときは、玉子の卵黄だけを4~5個牛丼にかけて食べると、感極まって泣きたくなるほど濃い牛丼が楽しめる。牛丼というより「別のナニカ」を食べている気分にもなるが、別のナニカだとしても美味は美味。
卵黄がリッチなソースと化して、牛肉をコーティング。「極端だからこそウマイ」が味わえるはずだ。大量の卵黄の介入により、牛肉とご飯の均衡が保たれなくなることで生まれるウマさといえよう。
牛丼が食べたくなる
忙しくなると、牛丼が食べたくなる。なぜなのか。いつも忙しいときに牛丼を食べていたため、脳に「忙しいときは牛丼」「テンパったら牛丼」と刻まれてしまったのだろうか。謎である。
……まあ、ウマイからだろうなぁ。
※書籍画像は『198Xのファミコン狂騒曲』表紙より引用
(執筆者: クドウ秘境メシ)
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