人気作「けものフレンズ」アニメプロデューサー・福原Pが語る / 推しの子の4万円の寿司
人気アニメーション作品『けものフレンズ』(構成・脚本・監督: たつき先生)のアニメプロデューサーとして知られ、コンテンツプロデューサーとしても活躍している福原慶匡さん(福原P)のツイートが注目を集めている。
原料不足の状態で何かを生み出そうとすると……
福原Pは「オリジナリティに関して」と題して長文をツイート。「原料不足の状態で何かを生み出そうとすると、どうしても安っぽくなる」と語り、表現するうえで何が大切かを語っている。
<福原PのXツイート>
「●オリジナリティに関して
神谷浩史さんのこのエピソードもそうですが、何かを生み出す際には必ず原料が必要で、その原料にあたる実体験をデフォルメして別の媒体(漫画、アニメ、映画など)で表現する訳ですよね。
なので原料不足の状態で何かを生み出そうとすると、どうしても安っぽくなる。
例で言うと皆さんも漫画やアニメで、お寿司の折り詰めを持って千鳥足で頭にネクタイを巻いている酔っ払いを見た事があると思いますが、現実にあんな人みた事無いですよね。
でも、酔っ払いのモノマネをしろ。とか言われると印象が強いので結局ネクタイを頭に巻いちゃう。
他にもビートたけしさんのモノマネをする場合、必ず「ダンカン!馬鹿野郎!」っていって首をかしげる。
これも良く見ますが、実際にたけしさんは「ダンカン!馬鹿野郎!」とかはそんな言わないみたいです。なんならこれは、松村邦洋さんというたけしさんのモノマネをする芸人さんのアイディアであり、みんなはビートたけしのモノマネをする松村邦洋のモノマネをしているというマトリョーシカみたいな状態になっています。
他にも「推しの子」の中に出てくる4万円の寿司が4万円に見えない。というエピソードもあります。
僕の経験として1人1万を超えるお寿司屋さんは基本的に1貫ずつ出てくるし醤油も刷毛で塗ってそのまま食べれます、醤油皿もワサビもカウンターには出ません。
アニメに関してだけは、そもそもデフォルメ(絵に関してはカリカチュアとも言います)している事でシンプルに伝える事もうまみとしてあるので、短い時間の中でリアルな描写、細かい描写をしすぎて無駄な時間をかけてしまう事を嫌い、チープでもわかりやすさ優先の表現をする事もあります。
敢えてやっている場合を除いて、リアルな経験、原典にあたるという事は重要ですね。
僕もアニメPになる前はアニメ見ていましたが、いざ仕事になってからは競合リサーチとしてアニメを見る事はありましたが、どちらかというと人間観察と自然や動物とかに触れる事から学んでた気がします。
ネットで簡単に知識を入れるのも便利ですが、リアルを大切にしましょうというお話でした。
あとドリンク入れず1人4万の寿司は高すぎ」
●オリジナリティに関して神谷浩史さんのこのエピソードもそうですが、何かを生み出す際には必ず原料が必要で、その原料にあたる実体験をデフォルメして別の媒体(漫画、アニメ、映画など)で表現する訳ですよね。なので原料不足の状態で何かを生み出そうとすると、どうしても安っぽくなる。… https://t.co/6KeeYC2nGG pic.twitter.com/O38H58Roia— 福原P/エンタメビジネスの人 (@fukuhara_ystd) September 23, 2024
何事にも生かすことができそう
「知っている」「体験している」という経験は、何事にも生かすことができそう。
特に「そのシチュエーションのリアル」を表現するのであれば、「なんとなくこう」ではなく、その現場を知っておくことは必要かもしれない。
(執筆者: クドウ秘境メシ)
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