カイゼンをしないライブハウスのリスク要因

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カイゼンをしないライブハウスのリスク要因

今回は臼井淳一さんのブログ『臼井淳一(音楽)のブログ』からご寄稿いただきました。

カイゼンをしないライブハウスのリスク要因

「ライブハウスに行って生演奏を聞く」購買行為が圧倒的に減った現在、ミュージシャンだって「演奏」「集客」「接客」にはシビアになっているんだ。にもかかわらず、ハコ側の店員の失礼な態度でお客さんが気分を害したらすべてブチ壊しなんだ。自分のライブだけじゃない。そのひとは「ライブハウスに行く」行為そのものをやめてしまうかもしれない。

そのリスクがわかっているのか?

『出演者を決めて⇒セッションしたら⇒いい音楽ができて⇒集客が増え⇒ついでにレコードにしたら⇒大ヒット』
という時代は二度と来ないんだ。ミントンハウスはもう、ないんだ。

帰りに渋谷LUSHとアップリンクに立ち寄ったら、共にお客さんでゴッタ返していた。そこに現実が表れているじゃないか。

立派なことを言うんだったら、店舗を清潔にしたらどうだ?
ドリンクを安値で提供し、電子レンジで温めただけのフードを出すのを止め、お客様が「また来たい」と感じる接客サービスの実現に努めたらどうだ?

それをせずして「近頃は若者が来なくなった」「アートがわかっていない」
バカか。オマエラが旧態依然なんだ。

「夜遅くに離れに行ったら」「年上の人がタムロしていて」「ばっかばかタバコを吸い」「お酒で酔い」「えらそーなことを言い(大抵は大企業かアメリカ批判)」「上から目線でアートを論じる」

行くわけないじゃん、そんな場所。払うわけないじゃん、そんな費用。

いつの時代も若者の選択は正しいんだ。
自分たちオトナへの評価なんだ。

ミュージシャンがハコを批判するのがタブーなのはよくわかっている。
(理由:ハコは維持費・固定費がかかるが、ミュージシャンは自分の生活費しかかからない)

しかし、「生演奏」が商品としてオカネを払うに値するのか、すべての音楽関係者が真剣に取り組まなきゃいけない以上(プロアマを問わず)、自分たちのやっていることが、「お支払」に値するのか、もう一度考えたほうがいいと思うんだ、僕は。

ネットではジャコパスが弾いているんだよ?
グレン・グールドやピアソラの生演奏の映像もある。
マイルスやカート・コバーン、メタリカのアルバムも置いてある。
すべて無料で見れるんだ

「Jaco Pastorius live 1979 “Berlin Slang” 」 『YouTube』




(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://youtu.be/zhRYi8VdeXQ

それなのに「自分たちを見に来てください、オカネを払ってください、時間は何日何時からです」と本気で薦められるか?
家賃を払わなきゃいけず、仕事と折り合いをつけなきゃいけないお客さんの事情を想定できているの?

三分の一が非正規雇用なんだ。三か月ごとの契約更新なんだ。時給月給で、年末年始と5月と2月は収入が減るんだ。

この現実がわかっていれば、失礼な態度も、バカな遅刻も、くだらない演奏もできないと、わかるはずなんだが、オレに言われなきゃわからない?

え?オレに言われているの??
アイ ベック ユア パードン?

※長文失礼しました。うすい、杉田の件を発端に、一気に不満が噴き出していると受け取っていただき結構です。

執筆: この記事は臼井淳一さんのブログ『臼井淳一(音楽)のブログ』からご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2013年06月07日時点のものです。

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