故クリス・コーネル、60歳を迎えていた誕生日に「Fast Car」のカバーが一部公開

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故クリス・コーネル、60歳を迎えていた誕生日に「Fast Car」のカバーが一部公開

 故クリス・コーネルが存命なら60歳になっていた誕生日に、ファンにサプライズが贈られた。サウンドガーデンやオーディオスレイヴのフロントマンだった彼が、トレイシー・チャップマンの「Fast Car」をカバーしている音源の一部が共有された。

 現地時間2024年7月20日に投稿された故人の誕生日を記念したトリビュート動画で、コーネルの妻ヴィッキーは、チャップマンの名曲をクリスがカバーした未公開音源の断片を公開した。クリス・コーネルは2017年、サウンドガーデンの公演後に米デトロイトで52歳の若さで亡くなった。

 ヴィッキーは、「クリスは今日60歳になっていました。彼を愛した誰もが、彼がこの世にいないことを悲しんでいますが、彼を作ったのはファンの皆さんであり、その愛が彼のレガシーを守り続けています。そのことを私は皆さんにとても感謝しています」と動画に添えた。

 そして、「私は彼を素晴らしい夫として、父親として、人間として最もよく覚えていますが、彼の全人生と私たちに与えてくれたすべてを祝福したいです。彼の60歳の誕生日に、音楽を再定義したアーティストとしての彼の天才を祝うだけでなく、人々の人生に触れてそれを変えた素晴らしい人物を私たち全員で祝うことができます。彼はアイコンであり、私たちに多くのものを与えてくれました。彼のユニークな声、詩、創造性。彼の人生は多くの人への贈り物でした。そして聴いての通り、まだまだあります!皆さんの愛とサポートに感謝し、共に祝うためにこれを共有します」と彼女は綴っている。

 この楽曲のカバーが公開されたのはこれ以上ないタイミングだ。チャップマンの1988年のヒット曲「Fast Car」は、カントリー歌手のルーク・コムズによるカバーのおかげで大々的なカムバックを遂げている。コムズのバージョンは2023年に米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で2位を記録し、コムズとチャップマンは2024年の【グラミー賞】で印象的なデュエットを披露し、この楽曲をまた新たな世代に紹介した。

 コーネルのカバーは、この楽曲のレガシーに新たな次元を加えている。以前彼が故プリンスの「Nothing Compares 2 U」をカバーした時のように、音楽の境界を越える彼の能力を思い起こさせる。この未発表曲は、より大きな未聴音源コレクションの一部であるようだ。

 2021年にコーネルのエステートは、彼が2016年にレコーディングしたカバー・アルバム『No One Sings Like You Anymore: Volume One』をリリースした。その際にヴィッキーがまだ続きがあることをほのめかしていたこともあり、最近のインスタグラムの投稿でも“まだまだあります”と宣言したことについて、ファンは他に何が控えているのだろうかと推測している。

 サウンドガーデンの1994年のNo.1ソング「Superunknown」から彼のボンド・ソング「You Know My Name」まで、コーネルのキャリアはその多才さによって特徴づけられている。この発掘された「Fast Car」のカバーは、その短さにもかかわらず、おなじみの楽曲を彼独自のスタイルで再構築する手腕を垣間見ることができる。

 コーネルが60歳を迎える年に、この音源の断片はファンにさらなる興味を抱かせた。フル・バージョンはリリースされるのか?他にも未公開のカバーがあるのか?今のところ、コーネルの永続的な影響力を示す、ささやかだがインパクトのあるこの楽曲が残されているだけだ。

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