生成AIエージェント開発のTektonic AI、1,000万ドルを調達|バックオフィス業務の効率化へ
2023年設立のTektonic AIは、企業の業務遂行をサポートする生成AIエージェントを開発している米国拠点のスタートアップ。今年6月、同社はMadrona VenturesおよびPoint72 Ventures主導の資金調達で1,000万ドルを獲得したと発表した。
また、同社は現在、デザインパートナーの顧客とコラボレーションしており、この資金調達ラウンドで得た資金を用いて、より迅速にスケールアップさせていく方針だ。
多くの企業が抱えるバックオフィス業務の課題
今日の企業ユーザーは、数百ものアプリケーションが存在する複雑かつ動的な環境で業務を行っている。多くの作業は依然として手作業であり、遅々として進まないため、ユーザーは複数のツールを使い、専門的なビジネスチームに作業を委ねる必要がある。
これらの非効率性は、アプリケーションがビジネスの要件を満たせない場合や、動的なニーズに適応できない場合に発生する。
実際、Tektonic AIのCEO兼共同創設者であるNic Surpatanu氏は「調査によれば、営業担当者は勤務時間の最大70%をバックオフィス業務に費やしている。これがその担当者の重荷となり、ビジネス全体に影響を及ぼし、収益を全体的に低下させ、従業員の満足度も低下させているのだ」と述べている。
悪循環を断ち切るカギは「動的かつ複雑な作業の自動化」
Tektonic AIは、生成AIエージェントを活用し、それぞれのビジネス固有のニーズに根ざしながら、より動的で複雑な作業を自動化することを目指している。
例えば、見積りや更新などのプロセスは非常に動的であり、それぞれのビジネスに固有であるため自動化が極めて難しいとされている。しかし、生成AIエージェントとプロセスモデルおよびリアルタイムデータを組み合わせることで、このようなプロセスでも確実かつ安全に自動化することができるという。
生成AIエージェントによるバックオフィス業務の効率化
Tektonic AIの生成AIエージェントを使用すれば、インフォメーションワーカーは自然言語を用いて、データの統合やアプリケーション、システム全体でアクションを簡素化できる。
同社は、生成AIエージェントの広範な適用可能性を見込んでいる。営業チームや収益チームへの生成AIエージェントの導入はその第一歩で、業務遂行と意思決定の迅速化・自動化、支援の簡素化、ディールデスクおよびその他専門チームへの依存度の低減にも取り組んでいる。
また、これらの生成AIエージェントが顧客対応をより密にし、ビジネスチャンスを大幅に増やすこともできると考え、その普及を強力に推し進めている。
参考・引用元:
Tektonic AI
Business Wire
(文・せな)
ウェブサイト: https://techable.jp/
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