ゲーム開発に出資するも発売されず→ 数千万円の借金→家族で狭いアパートに引越 / 女神転生の生みの親・西谷史先生
ファミリーコンピュータのゲームソフト『デジタル・デビル物語 女神転生』シリーズ。その後、スーパーファミコンで『真・女神転生』が発売されて大ヒット。派生作品として『ペルソナ』シリーズが絶大な支持を得て今に至る。
数千万円の着金→ 一家で狭いアパートに引っ越し
そんな『女神転生』シリーズの原作といえる作品が、小説『デジタル・デビル・ストーリー 女神転生』だ。その作者である西谷史先生が存在するからこそ、いまのゲームシリーズが存在しているといっても過言ではない。
その西谷史先生が過去の出来事を自身の公式X(旧Twitter)で語っており、話題となっている。過去にゲーム開発に出資したものの発売されず、数千万円の借金ができて一家で狭いアパートに引っ越しをしたのだという。
<西谷史先生のXツイート>
「神々の血脈」8巻まで書いたところで、自分が出資したゲームが発売されなくなり、他のローンも合わせて、8500万円ほど借金ができました。僕は「神々の血脈」を書くために作家になったので、こんな状態では、作品を完成させられないと、2DKのアパートに引っ越しました。突然、貧乏になったので、家族はたいへんだったと思います。女房もキッチンドランカーになりましたし、子供達も、縁の切れる友達ができて、たいへんでしたが、僕は耳をさふいで「神々の血脈」を書き続けました。1990年頃のことです
神々の血脈を書いている途中で、僕が出資したゲームが発売されなくなり、3500万円ほど借金が返せず、家を売りました。一家で、狭いアパートに越しましたが、家庭を顧みずに、神々の血脈を最後まで書き切りました。いまとなっては、懐かしい思い出です。僕が家族を放りだしたのは、あのときだけです。 https://t.co/Fh5YsUY4ZD— Aya Nishitani 西谷史 (@ayanakajima3) July 18, 2024
「神々の血脈」8巻まで書いたところで、自分が出資したゲームが発売されなくなり、他のローンも合わせて、8500万円ほど借金ができました。僕は「神々の血脈」を書くために作家になったので、こんな状態では、作品を完成させられないと、2DKのアパートに引っ越しました。 pic.twitter.com/4mpWZ3Cc3Q— Aya Nishitani 西谷史 (@ayanakajima3) July 18, 2024
突然、貧乏になったので、家族はたいへんだったと思います。女房もキッチンドランカーになりましたし、子供達も、縁の切れる友達ができて、たいへんでしたが、僕は耳をさふいで「神々の血脈」を書き続けました。1990年頃のことです pic.twitter.com/pSVdffx74U— Aya Nishitani 西谷史 (@ayanakajima3) July 18, 2024
いちばん困ったのは、資料です。それまで思うように購入してきたのですが、お金がないので買うことができず、近隣の図書館に通いました。特に、国立市の図書館の地質・地球物理の本は、開架の本は全部読んだと思います。 pic.twitter.com/j4JHza7g5I— Aya Nishitani 西谷史 (@ayanakajima3) July 18, 2024
そして9巻を書きました。小林誠さんの9巻の表紙は、「神々の血脈」の表紙の中でも群を抜く出来栄えでした。新聞の文芸欄でも、いくつか取り上げられましたが、それは表紙が見栄えするものだったからだと思います。おかげで、落ち着いて10巻が書けました pic.twitter.com/cxTCyv0gX4— Aya Nishitani 西谷史 (@ayanakajima3) July 18, 2024
そして10巻が仕上がったところで、2DKのアパートを出て、そこそこのマンションに引っ越しました。編集部からは、「次はハードカバーで」といっていただきましたが、僕は「ペーパーバックライターでけっこうです」といって、断りました。 pic.twitter.com/1ZBPSa1Uzz— Aya Nishitani 西谷史 (@ayanakajima3) July 18, 2024
「神々の血脈」を書き終えたところで、僕はこれ以上家族に迷惑はかけられないと思ったので、専業作家であることをやめました。1992年のことです。神々の血脈は、人気が落ちそうになると、なぜか小林誠さんがすごい魅力的な絵を描いてくれて盛り返す。これを繰り返した気がします。 pic.twitter.com/NxJNFdnlRS— Aya Nishitani 西谷史 (@ayanakajima3) July 18, 2024
重圧のなか高評価の作品を書けたという点がスゴイ
狭いアパートに引っ越ししたものの、作品を書き上げ、そこそこのマンションに引っ越すことができたようだ。「8500万円ほど借金ができました」と語る西谷史先生だが、そのような重圧のなか、高評価の作品を書けたという点がスゴイ。
いったいどんな内容の作品なのか? 気になる人は『神々の血脈』を読んでみてはいかがだろうか。
※冒頭イメージ画像はフリー素材サイト『写真AC』より
(執筆者: クドウ@地球食べ歩き)
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