【連載コラム】遊津場の関西アーティスト週報vol.7「北摂のライヴシーンの綺羅星バンド・ヒグレノソラニ」
こんにちは。神戸在住の音楽キュレーター、遊津場(ゆつば)です。普段は邦ロック系インディーズアーティスト情報をSNS、メディア寄稿、自主イベント開催など、様々な手法で発信する活動をしています。
そして今回、OTOTOYで私のメインの活動地域である関西エリアで活躍する若手アーティストの様々なトピックを発信する機会をいただきました。 これを読めば、関西邦ロックシーンの最前線が分かります。どうぞ、ご贔屓に。
「北摂のライヴシーンの綺羅星バンド・ヒグレノソラニ」
今週末、6月9日(日)に大阪・茨木出身の3ピースロックバンド・
まず北摂という地域の話をすると、大阪府でも梅田や天王寺、心斎橋がある都市部の大阪市ではなく、池田市、豊中市、箕面市、茨木市、吹田市、摂津市、高槻市近辺エリアの総称を指します。吹田市は太陽の塔のある万博記念公園がある所ですね。行ったことがある方は分かると思いますが、自然も多く、大阪市内に比べると非常にのどかな地域となります。そして最近この北摂地域から多くの期待できるロックバンドが多く出てきているように感じます。ラックライフやハンブレッダーズ(吹田)といった実績のあるバンドはもちろん、先月メジャーデビューを果たしたBye-Bye-Handの方程式(豊中)や、JAPAN JAMに出演したTRACK15(高槻)、サーキットライヴイベントで入場規制を連発しているレトロマイガール!!(茨木)などがいます。そして今、そこに追いつき追い越せで頑張っている1組に、このヒグレノソラニ(茨木)が挙げられるでしょう。
彼らは”君がちゃんと心から笑えますように”というテーマを持って活動しています。そんな前向きなテーマを裏切らない熱量の高いPOPと心優しいバラードを全力で届けてくれるロックバンドです。中でもライヴ定番曲「ハッピーハッピーバースデー」はライヴ中のアイデアも素晴らしい。ハッピーバースデイの語感の良さからサビのリズムは自然と手拍子が生まれて多幸感がありますが、毎回間奏ではライヴ中に「本日誕生日の人いますか!」や「今月誕生日の人!」とフロアに問いかけ、挙手したその人に向けて誕生日を祝うという件があり、これで一気に会場に一体感が生みます。そしてそのハッピーをその曲だけでなく持ち時間ずっと右肩上がりにさせるだけの地力も兼ね備えています。特に今年に入ってからは東京や名古屋でのライヴ本数も増えて、その巻き込み能力が仕上がっています。
そんな彼らの自主企画には切磋琢磨している同世代の盟友3組に加え、東京からirienchy、そして先輩のthe paddlesを迎えています。16日には北摂一番の若手として、ラックライフやHEADLAMP、Re:nameといった実績のある面々と共演。トップバッターとして会場を沸かすことを期待されています。そして7月には見放題出演も決定しており、これまでライヴを重ねてきた彼らにとって大事な日が続いています。それはつまりライヴにもこれからを背負う若いバンドの覚悟を感じられて、非常に見ごたえがあるのではと思います。ぜひチェックしてみてください。そしてたまには北摂エリアのライヴハウスにも足を運んでみたらどうでしょうか。
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