ChatGPTがアカウントなしで利用可能に!アカウントありや有料版との違いも解説

ChatGPTとは

最初にChatGPTがどのようなツールなのか見ていきましょう。

画期的なAIチャットサービス

ChatGPTはアメリカのOpenAI社が開発したAIチャットサービスです。2022年11月に公開されました。人間とほとんど変わらないような受け答えができるということで、公開されたばかりの頃は、メディアなどでも大きく取り上げられました。
ChatGPTに質問をして返って来た回答を見ると、人間が回答しているのと区別がつかないこともあります。公開直後は、大半の仕事がAIに置き換えられるのではないかといわれていたくらいです。
また、ChatGPTは、PCとスマホアプリの両方で利用できます。公開してしばらくはブラウザのみ対応でしたが、しばらくしてからスマホアプリもリリースされました。

これまではアカウントが必要だった

これまでChatGPTを利用する際には、ログインが必須で、アカウントを取得済みの人でないと利用できませんでした。そのため、話題にはなっていたものの、実際にアカウントを取得してまでは使おうとはしなかった人も多いでしょう。
野村総合研究所が2023年4月に実施したインターネットアンケートによると、ChatGPTの認知度は61.3%でした。しかし、実際にChatGPTを利用したことがある人の割合は12.1%にとどまります。ChatGPTを知っている人は多くても、実際に利用しているのは少数ということが分かる結果です。
そして、2024年4月からはブラウザではログインなしでも、ChatGPTを利用できるようになりました。これまで利用したことがない人も気軽に利用できるようになり、利用者の増加が期待できます。

ChatGPTの基本的な使い方

ChatGPTは、質問を入力すると、AIが回答してくれる仕組みです。LINEなどで人間相手にやり取りする場合とほとんど変わりません。
ChatGPTの回答を受けて、続けて質問を入力することもできます。何度か続けて質問をすると、これまでのやり取りを踏まえた上での回答をしてくれる仕組みです。話題ごとにチャットを分けることもできます。

アカウントありで使用する場合との違い

ChatGPTをアカウントにログインして利用する場合と、ログインせずに使用する場合の違いについて見ていきましょう。

やり取りを保存しておくことができない

ChatGPTにログインしている状態で行ったやり取りは、保存しておけます。意図的に削除しない限り、消えてしまうことはありません。
しかし、ログインしないで行ったやり取りは、保存されません。ブラウザを閉じてしまうと、すべて消えてしまいます。

チャットを分けることができない

話題ごとにチャットを分けられる機能は、ログインしている状態でのみ利用できます。ログインしていないと、これまでのやり取りを残したまま別のチャットを使うことはできません。

チャットの共有ができない

ログインしていれば、共有リンクを作成してやり取りの内容を見せることができます。共有リンクの作成は共有ボタンをクリックして行いますが、ログインしていないと共有ボタンが表示されません。

有料版のGPT4.0との違い

ChatGPTには無料版のGPT3.5と月額20ドルで利用できる有料版のGPT4.0があります。では、両者の違いについて見ていきましょう。

プラグインを使える

GPT4.0では、プラグインで機能を追加できます。「Pluginstore」というのが用意されており、必要なプラグインを選択してインストールする仕組みです。
プラグインを追加すれば、特定の分野の情報を増やしたり、タスクを自動化したりできるようになります。ChatGPTをより便利に利用できるようになるでしょう。

画像を使える

GPT3.5だと質問を文章で入力する方法のみに対応していますが、GPT4.0なら画像での質問もできます。画像から分かる情報の分析や画像をもとにした質問などが可能です。手書きでの質問にも対応しています。

回答の精度が高い

ChatGPTの回答は必ずしも正しいとは限りませんが、GPT4.0だとGPT3.5より不正確な回答をする確率が低いです。また、GPT3.5では続けて何度もやり取りしていると、前の方での指示ややり取りが回答に十分に反映されないこともあります。これに対して、GPT4.0なら指示を長時間にわたって維持できるのもGPT3.5との違いです。

ChatGPTが役立つシーン

ChatGPTは次のようなシーンで役立ちます。

ビジネスメールなどを作成するとき

ビジネスメールを作成する際には、細かな表現やマナーに気を遣うため、時間がかかってしまうこともあるでしょう。ChatGPTを使えば、ラフな文章や箇条書きで内容を書くだけで、ビジネスメールの形式にしてくれます。

Excelの関数を組むとき

Excelで関数を組みたいときにもChatGPTを活用すると便利です。計算したい内容を文章や箇条書きで条件を書くと、それに合ったExcelの関数を生成してくれます。生成された関数はコピーしてそのままExcelにペーストして使用可能です。

プログラムを作成するとき

ChatGPTはプログラミングもできます。使用したい言語や作りたいプログラムの内容、条件などを指定するとプログラムのコードが生成されます。また、自分で作成したプログラムが上手く動作しない場合に、間違いを見つけてもらうことも可能です。プログラムを作成したい場合だけでなく、学習にも役立てられます。

雑談の相手がほしいとき

実用的な用途だけでなく、雑談や楽しむための会話にもChatGPTを使えます。会話をしたくても、ちょうどいい相手がいないときなどに使ってみると面白いでしょう。人間と同じように反応してくれます。

ChatGPTを利用する上での注意点

ChatGPTは非常に便利ですが、利用する際には次のような点に注意が必要です。

個人情報や機密情報の扱い

ChatGPTで入力した情報は学習される仕様になっています。そのため、個人情報や機密情報など、世間一般に知られてはいけない情報を入力してしまわないようにしましょう。特にビジネスメールを作成するときには注意が必要です。個人情報や機密情報に該当する部分に関しては「〇〇」のような形に置き換えて入力するのが望ましいです。
また、入力内容を学習しないように設定できます。ログインなしで使用している場合には、画面の右下にある「?」マークをクリックしましょう。「Settings」の項目を選択すると「improve the model everyone」のスイッチが出てくるため、オフにすると学習されなくなります。ただし、再接続をした場合などにはオンに戻っていることもあるため、毎回使用前に確認するのが望ましいです。
ログインしている場合には、左下に表示されるアカウント名をクリックすると「Settings」の項目が出てきます。「Data controls」の項目に入ると「Chat history & training」のスイッチをオフにしましょう。ただし、学習されなくなるのと同時にやり取りの履歴を残したりチャットを分けたりすることもできなくなってしまいます。
また、学習しないように設定していても、個人情報や機密情報の流出のリスクがゼロになるわけではありません。流出して困る内容はできるだけ入力しないのが無難です。

最新の情報は反映されない

ChatGPTで出てくる回答は、2021年9月時点の情報をもとにしています。そのため、最新の情報は反映されていません。古い情報に基づく回答が生成されたり、最新の情報は提供できない旨の回答が生成されたりします。時事的な要素の高い用途には使えない点に留意しておきましょう。

回答内容が正しいとは限らない

ChatGPTの回答内容は正しいものとは限りません。さも当然のことのように誤った回答をすることもあります。回答を鵜呑みにしないようにしましょう。内容が正しいかどうかをきちんと確認する必要があります。

まとめ

ChatGPTは上手に活用するとかなり便利なツールです。業務に活用できて雑談相手としても利用できます。アカウントを作成せずに簡単に使えるようになったため、まだ使ったことがない人は一度使ってみるのがおすすめです。

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