池袋暴走事故遺族・松永拓也さんが「犯罪被害者がよく掛けられる言葉」に関してコメント
2019年4月19日に東池袋で発生した自動車暴走死傷事故。飯塚幸三受刑者が運転した自動車が計11人を死傷させたこの事故は、松永真菜さんと娘の莉子ちゃんの命を奪い、多くの人たちに痛ましい事故として記憶されている。真菜さんの夫であり、莉子ちゃんの父親である松永拓也さんの辛さは計り知れない。
犯罪被害者がよく掛けられる言葉
松永拓也さんが、自身のX(旧Twitter)にツイートした言葉が多くの人たちから注目されている。犯罪被害者がよく掛けられる言葉があるという。以下は、松永拓也さんのツイートである。
<松永拓也さんのXツイート>
「早く忘れて、前を向いて」
「亡くなった人が浮かばれないよ」
「早く次のいい人見つけて」
これらは、犯罪被害者がよく掛けられる言葉。「幸せになってほしい」という優しさから、つい言ってしまうのだと思う。
しかし一歩間違うと、その言葉は呪いになってしまう。
被害後にどう生きるかを決めるのは、その人自身。「決めつけ」でもなく「放置」でもなく、「寄り添う」ことが大切なのではないかと思います。
ゴールデンウィーク終盤ですね。皆様楽しい時間をお過ごしください。
私は久しぶりに遺品整理中です。
写真は7年前のゴールデンウィーク。はじめて娘を肩車した瞬間。莉子少し不安そう
「早く忘れて、前を向いて」「亡くなった人が浮かばれないよ」「早く次のいい人見つけて」これらは、犯罪被害者がよく掛けられる言葉。「幸せになってほしい」という優しさから、つい言ってしまうのだと思う。しかし一歩間違うと、その言葉は呪いになってしまう。… pic.twitter.com/vnveJLbmFJ— 池袋暴走事故遺族 松永拓也 (@ma_nariko) May 5, 2024
その言葉は当人に寄り添っていることになるのか
もし知人に犯罪被害者や遺族がいた場合、悪意なく「早く忘れて、前を向いて」「早く次のいい人見つけて」などの言葉が出てしまうことはあるかもしれない。
しかし、その言葉は当人に寄り添っていることになるのだろうか。「本当に思いやるならば」を深く考えさせてくれる松永拓也さんのツイートといえる。
妻と娘が亡くなって5年。会えなくても、抱きしめられなくても、いつまでも2人を愛している。愛しているからこそ悲しい。この愛と悲しさを、事故防止活動のエネルギーに変えていく。まずは、加害者と面会の準備を進めます。面会は、彼を責めるためじゃない。… pic.twitter.com/OZSaoExNyP— 池袋暴走事故遺族 松永拓也 (@ma_nariko) April 19, 2024
※冒頭の寄り添うイメージ画像はフリー素材サイト『写真AC』より
(執筆者: クドウ@地球食べ歩き)
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