【ライヴレポート】ponderosa may bloom、あざやかなデビュー・ライヴ──「僕らを繋ぐ歌があるから」
新しいアイドル・グループ、
ponderosa may bloomは、インディーポップ・ バンド、
早々にソールド・アウトとなったこの公演の模様を、以下、お伝えする。
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ponderosa may bloomのメンバーは、日和咲かなめ、桜庭莉々華、明瀬美砂、御妃桜夕、鳴戸もみ、の5人。3ヶ月連続お披露目ライヴ・シリーズの第1回となる「ponderosa may bloomのさん、にー、いちっ!〜うきうき3マン編〜」は、2024年3月8日、新宿 NINE SPICESで開催された。
この日の共演は事務所の先輩グループでもある
そしていよいよponderosa may bloomの登場となる。場内BGMがいったん大きくなり、登場SEが流れる。管らしさのあるSEだ。かなり長めのSEに緊張が高まるなか、5人がステージに現れた。
カウントからイントロがはじまる。1曲目は初期メンバー・オーディション時にデモ楽曲としてプロデューサーの船底によるボーカルで公開された “君色サニーガール” だった。歌い出しのパート担当が誰か、目視で確認できなかったのだが、実に力強い歌声だ。聴いた瞬間に「これは良い」と直感できる第一声だった (ライヴ後に明瀬美砂が担当だと教えてもらった)。Aメロ・Bメロのヴォーカルはソロで回され、サビは二声が使われる。ハモりも美しく、デビュー・ライヴとは思えないほどの、安定した、しっかりと観客に届く歌声に驚かされた。“君色サニーガール” は現時点でponderosa may bloom名義で配信されている唯一の (デモ) 楽曲であり、「予習」としてこれを聴いてライヴに臨んだ来場者も多かったのではないか。またメンバーにとってもオーディション時から歌う機会が多かった楽曲だろう。素晴らしい幕開けだ。
2曲目は “ラブシック”。エレクトロ・ポップ風味の、シンセサイザーのアルペジオとベースラインが印象的な楽曲だ。この曲は船底と管の2人からなる宅録ユニット
3曲目は “アフタープール”。ここまでの2曲は明らかに管らしい楽曲だったが、ここであれっ? と思わされた。ホーン・セクションが鳴る、かつての “渋谷系” を彷彿とさせる曲だ。後で確認したところ、この曲も含めてこの日に披露された5曲はすべて管が作曲を行っているとのこと (作詞は前半2曲が船底で、後半3曲が管)。管の引き出しの多さに感心させられる。前の曲の大人びた歌詞から一転、「プールのあとの授業はいつもより眠い……」という言葉ではじまる学生時代をモチーフとした歌詞だ。こちらもよく似合う。Aメロのハモりはかなり難しいことをしているはずだが上手くこなしていた。1コーラス目のBメロの最後、御紀桜夕のパートはそのヴォーカルの力強さに圧倒された。まさに「心を掴まれる」歌唱だった。
4曲目は “遊色効果”。王道アイドル・ポップ、歌メロもアレンジも実に魅力的な楽曲だ。Cメロからラスサビが実に良い。プロデューサーの船底がライヴ翌日のXポストで「グループのコンセプト “だいじなことほどポップに伝える” を体現した1曲」と書いているとおり、ponderosa may bloomの魅力を詰め込んだ楽曲と言えるだろう。ここまでで魅せてくれた表現の幅がとても魅力的だ。
4曲目を終え、MCの時間となる。グループとして初めてのメンバー紹介からはじまり、ソールドアウト公演となったことへの感謝が語られた。この日の衣装はライヴ後にXで公開されたアーティスト写真で着用しているものだ。ライトブルーと白が基調となり、メンバーカラーのリボンがあしらわれている。てらいなく真正面から「アイドル」をしようという意思が感じとられた。
デビュー・ライヴ最後の曲となった5曲目は “渚”。ギターのアルペジオからはじまり曲を通してギターが鳴り続ける、管の真骨頂ともいえるドリームポップ楽曲。「僕」主語で「青さ」「水平線」「ソーダの泡」という単語が現れる歌詞も含めて、For Tracy Hydeを思い起こさざるを得ない。歌唱は、ユニゾン、二声、ソロの使い分けがとても良い。これを自在にできるのはアイドル・グループとして大きな強みになるのでは、と思わされた。曲終わりの2回の「Ah…」の歌唱が素晴らしく、余韻を与え、ライヴの印象を強く残す役割を見事に果たしていた。
以上の5曲が披露された、ponderosa may bloomのあざやかなデビュー・ライヴだった。あらためて感じたことをまとめると、歌えるグループであること、魅力あふれる楽曲たち、メンバーと運営チームの活動への真摯な向き合いかた、を強く感じる時間だった。
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彼女たちのお披露目ライヴ「ponderosa may bloomのさん、にー、いちっ!」は全3回のシリーズとして計画されており、この後、4月にエイプリルブルーを共演に迎えて「〜わくわく2マン編〜」が、5月に「〜ドキドキ単独編〜」として初ワンマン公演が予定されている。また公式サイトのスケジュールによると、お披露目シリーズ以外のライヴも順調に予定されているようだ。
“君色サニーガール” の歌詞にある「うまくいかないときでも大丈夫 僕らを繋ぐ歌があるから」という言葉。その言葉の通り、極上のポップ・ミュージックが、5人を繋ぎ、さらにその5人とグループ・楽曲を愛する者たちとを繋いでいくだろう。
ponderosa may bloom、気になったかたは、ぜひライヴを観に行ってほしい!
ライヴ情報
「ponderosa may bloomのさん、にー、いちっ!〜うきうき3マン編〜」
日程 : 2024年3月8日(金)
会場 : 新宿 NINE SPICES
出演 : ponderosa may bloom / airattic / RAY
セットリスト
ponderosa may bloom
1. 君色サニーガール (作詞 : 船底春希、作曲 : 管梓)
2. ラブシック (作詞 : 船底春希、作曲 : 管梓)
3. アフタープール (作詞・作曲 : 管梓)
4. 遊色効果 (作詞・作曲 : 管梓)
5. 渚 (作詞・作曲 : 管梓)
airattic
1. ghost girls generation (*)
2. オイルド・クラーケン
3. フリッカーズ・ハイ
4. フィルムリールを回して (*)
5. 環状線チルドレン
6. 閃光
7. 檸檬
RAY
1. スライド (*)
2. Fading Lights (*)
3. バタフライエフェクト (*)
4. フロンティア (*)
5. 読書日記
(*) 管梓が制作の楽曲
今後のライヴ情報
ponderosa may bloomのさん、にー、いちっ!〜わくわく2マン編〜
日程 : 2024年4月29日(月・祝)
会場 : 新宿 NINE SPICES
OPEN/START : 18:00/18:30
チケット : 前売 ¥2,500 / 当日 ¥3,000 (+1D)
出演 : ponderosa may bloom / エイプリルブルー
チケット販売 : t.livepocket.jp/e/pmb321_2
※ 3/18 23:59 まで選考抽選受付中
※ 3/25 22:00 一般発売予定
ponderosa may bloomのさん、にー、いちっ!〜ドキドキ単独編〜
日程 : 2024年5月12日(日)
会場 : 新宿 NINE SPICES
出演 : ponderosa may bloom (初ワンマン)
※ 詳細は後日解禁
他ライヴ・スケジュールは公式サイトをご覧ください。
アーティスト情報
ponderosa may bloom
ポンデローサ メイ ブルーム
日和咲かなめ、桜庭莉々華、明瀬美砂、御妃桜夕、鳴戸もみ、の5人からなる、全方位型ポップアイドルグループ。“だいじなことほどポップに伝える” をコンセプトに極上のポップミュージックの表現へ真正面から向き合う。
2023年9月、バンド「エイプリルブルー」のメンバーで現在も精力的に音楽活動を行う船底春希と管梓 (ex. For Tracy Hyde) のプロデュースのもと、合同会社SOVAの新グループとしてプロジェクトの立ち上げを発表。音楽表現を重視するため、オーディションでは「いきなり歌唱審査」を採用し、5名を選出した。2024年1月に正式に活動を開始し、3月から5月にかけ、3部構成のお披露目ライヴシリーズ「ponderosa may bloomのさん、にー、いちっ!」を開催中。
Web : ponderosamaybloom.com
X (旧Twitter) : @pmbtokyo
Instagram : @ponderosamaybloom
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