MVNOとキャリアのサブブランドはどっちがいい?
MVNOとは
最初にMVNOについて、特徴やメリット、デメリットを説明していきます。
MVNOの特徴
MVNOは「Mobile Virtual Network Operator」の頭文字を取って略したもので、仮想移動体通信事業者のことです。自社で基地局設備を持たず、大手キャリアから借りて提供している携帯通信業者が該当します。
IIJmio、mineo、HISモバイル、イオンモバイルなどがMVNOの具体例です。
MVNOは格安SIMと呼ばれることもあります。ただし、格安SIMに明確な定義はありません。MVNOだけを指すこともあれば、もっと広い意味で使われることもあります。
MVNOのメリット
MVNOのメリットはキャリアと比べて料金がかなり安いことです。キャリアのプランを利用している場合には、1ヶ月の料金は5,000〜6,000円程度になることが多いでしょう。これに対してMVNOなら1ヶ月の料金は、1,000〜3,000円程度で済みます。業者やプランによっては1ヶ月で1,000円を下回る料金で利用することも可能です。
現在キャリアを利用していて、毎月のスマホ代が高いと感じている人にとっては、魅力的な料金でしょう。
MVNOはキャリアと比べて、プランが豊富なのもメリットです。1ヶ月の通信容量で見てみると、少なめのプランなら1GB程度からあります。大容量のプランなら20GB程度のプランや無制限のプランなどもあり、ライトユーザーからヘビーユーザーまで利用しやすいです。データ通信専用のプランを設けている業者もあります。
また、通話品質に関してはキャリアとほとんど差がない点もメリットです。
MVNOのデメリット
MVNOはキャリアと比べると、サポートがあまり充実していないところが多いです。大半のMVNO業者は、実店舗を設置していません。申し込みやプラン変更などの手続きは、公式サイトやアプリなどで行うようになっています。スマホにSIMカードを入れたり、使えるようにするための設定をしたりするのも基本的に自分で行わなければなりません。問い合わせは可能ですが、メールやチャットなど文字でのやり取りをするところが多いです。
また、キャリアと比べると通信速度が遅いのもデメリットです。キャリアと同じ回線を使用していますが、利用可能な帯域が限られています。
さらに、業者によっては契約時に契約事務手数料がかかる場合もあります。
キャリアのサブブランドとは
キャリアのサブブランドについて、特徴やメリット、デメリットを説明していきます。
キャリアのサブブランドの特徴
キャリアのサブブランドとは、キャリアが本体とは別に提供している携帯通信サービスのことです。自社で基地局を設置しているキャリアそのものがサービスを提供しているという点で、MVNOとは明確に異なります。
具体的には、ドコモならahamoとirumo、auならUQモバイルとpovo、ソフトバンクならYmobileとLINEMOがサブブランドです。いずれもキャリア本体のプランとは料金体系やサービス内容が異なります。
また、MVNOと同様に格安SIMと呼ばれることもあります。
キャリアのサブブランドのメリット
キャリアのサブブランドもMVNOと同様に料金が安いのがメリットです。また、キャリアが提供しているサービスであるため、通信速度は速く安定しています。MVNOと異なり帯域が制限されているわけではないため、遅くなってストレスを感じることはほとんどありません。通話品質に関してもキャリア本体と同じです。
また、サブブランドの種類によってはキャリアショップでのサービスを受けられることもあります。
キャリアのサブブランドのデメリット
キャリアのサブブランドは、MVNOと同様にサポートがあまり充実していません。公式サイトやアプリなどから申し込みをして、SIMカードのセットや設定などを自分で行うという点もMVNOと同じです。
また、povoとLINEMOに関してはオンライン専用を謳っているため、店舗でのサービスはありません。分からないことなどがあれば、サポートに問い合わせられますが、基本的に文字でのやり取りのみです。
割引サービスが少ないことも、サブブランドのデメリットとして挙げられます。キャリアでは固定回線とのセットや、家族で利用する場合に対象になる割引サービスがあるでしょう。サブブランドにおいては、そのような割引サービスが対象外になっていることが多いです。
どちらがおすすめか
普段のスマホの使い方や状況などによって、サブブランドがおすすめの人もいればMVNOがおすすめの人もいます。では、サブブランドとMVNOがどんな人に向いているのか見ていきましょう。
UQモバイル、Ymobile、ahamo、irumoがおすすめの人
キャリアのサブブランドの中でも、UQモバイル、Ymobile、ahamo、irumoはサービスが比較的手厚いのが特徴です。キャリアに近いサービスを求めている人に向いているでしょう。
また、キャリアショップでサービスを受けられるため、店舗でのサービスが必要な人にもおすすめです。
料金に関しては、キャリア本体よりは抑えられますが、MVNOと比べるとやや高めです。
povo、LINEMOがおすすめの人
povoとLINEMOはキャリアのサブブランドの中でも料金がリーズナブルなのが特徴です。LINEMOのミニプランなら月額1,000円以下で利用できます。povoは基本料金がなく、通信容量などを必要なときだけトッピングという形で追加する仕組みです。ライトユーザーの場合には、LINEMOよりもさらに安く抑えられます。
その上、どちらも通信の品質はキャリアとほとんど変わりません。キャリアとMVNOのいいとこ取りといえます。
ただし、povoとLINEMOはオンライン専用であるため、店舗でのサービスは受けられません。スマホや通信に関して比較的詳しく、店舗でのサービスが必要ない人におすすめです。
また、メイン回線として、キャリア本体を利用している人なら、サブ回線としてpovoやLINEMOを使うのもいいでしょう。
MVNOがおすすめの人
MVNOはデータ利用量が多く料金も安く抑えたい人におすすめです。ライトユーザーの場合には、料金面でMVNOもキャリアのサブブランドもそれほど大きな差はありません。通信の品質で勝っているキャリアのサブブランドを選びたくなるでしょう。
しかし、通信を多く行うヘビーユーザーだと、キャリアのサブブランドは割高に感じられることも多いです。その点、MVNOならプランが豊富なため、ヘビーユーザー向けのプランも用意されています。例えば、mineoの「マイそく」などデータ無制限のプランもあり、安くデータ無制限で使いたい人におすすめです。
両方組み合わせるのもあり
MVNOとキャリアのサブブランドのどちらかを選ぶのではなく、両方組み合わせるのもおすすめです。組み合わせによっては、2つ契約していてもキャリア本体を契約するよりも安く済みます。
SIMカードを2枚入れられる機種の場合には、デュアルSIMにすることでより便利に使えるでしょう。例えば、キャリアのサブブランドの容量が少なめのプランをメインにして、MVNOのデータ無制限プランをサブにすると便利です。メインの方の容量が足りなくなったら、サブの方に切り替えるという使い方ができます。
また、メインとサブで別回線になる組み合わせがおすすめです。例えばメインがLINEMOでサブがドコモ回線のMVNOのような組み合わせなら通信障害に備えられます。
スマホを2台持っている場合も、できるだけ別々の業者で、回線も別になるような組み合わせで選ぶのがおすすめです。
まとめ
MVNOとキャリアのサブブランドは、それぞれ一長一短あり、業者やプランによる違いも大きいです。乗り換えの際には、普段のスマホの利用状況などを考慮して決めるようにしましょう。自分に合った業者やプランに乗り換えれば、キャリア本体とさほど変わらない使い勝手で料金は大幅に安くできる可能性もあります。
Copyright © 2024 iedge All Rights Reserved.
最新IOTテクノロジーを用いた防犯セキュリティーシステムや家電設備を搭載したスマートホーム(スマートハウス)情報をお届け。まだ日本では未発表のアプリやデバイス/ガジェットも全公開します。
ウェブサイト: https://www.iedge.tech/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。