マッシュルームのラーメンがこんなにおいしいなんて! 浜松町「奥倫道」の中華そばを食べてきた

ラーメン激戦区、浜松町・大門エリアの人気店「炭火焼濃厚中華そば 奥倫道(おくりんどう)」で、世にもめずらしいマッシュルームラーメンなるものを食してまいりました。これが意外や意外、和のテイストでとってもおいしく、味の片鱗だけでもお伝えせねばと、ペンを取った次第です。

マッシュルームに栗に鮭。奥倫道は個性的なメニューが勢揃い

「奥倫道」のメニューはこちら。

「炭火焼濃厚中華そば」
・鯖(さば)
・烏賊(いか)
・秋刀魚(さんま)
・鰯(いわし)
・鮭(さけ)
・鯵(あじ)
・栗(くり)
・マッシュルーム
全て税込950円

中華そばに白飯、海苔佃煮、味噌小胡瓜がセットになった「炭火焼濃厚中華そば定食」は、税込1,100円。

鮭に烏賊に栗にマッシュルームなど、ほかのラーメン店ではお目にかかったことのないメニューがずらり。どれも気になりますが、今回は「炭火焼濃厚中華そば定食 マッシュルーム」をオーダーしました。

人気店のようで、平日14時頃に来店しましたが、カウンターのみの店内はほぼ満席でした。その後も席が空いては埋まりを繰り返し、筆者が来店から退店までの30分ほどの間、常にほぼ満席の状態が維持されていました。注文から提供までが早く、1分か2分ぐらいで出てくるので、せっかちさんにはうれしい限り。メニューのなかでは「鯖」と「鮭」が人気のようで、ほとんどの人がこのどちらかをオーダーしていました。

目でも楽しい!お子様ランチみたいな奥倫道の中華そば定食

「奥倫道」の中華そばは、木製のお盆で提供されます。トッピングのないスープと麺だけの素中華そばと、別添えされたトッピングが特徴的です。

・中華そば
・チャーシュー1枚
・生マッシュルームスライス
・炙り白ねぎ
・生玉ねぎ
・焼き海苔
・山椒
・白米
・海苔佃煮
・味噌小胡瓜
提供スタイルから、トッピングの内容まで、全てにこだわりがほとばしっています。

マッシュルームの芳香を楽しむ、濃厚中華そば

一口目は、素中華そばでいただきます。

麺は中細麺。麺そのものがぷりっとしておいしく、とろみの強いスープと相性抜群です。スープはマッシュルームの色なのかかなり濃いめの茶色です。マッシュルーム独特の豊かな香りが強く打ち出され、きのこならではの芳香と炭火で焼いた魚のスープの香ばしさが口の中に広がり、鼻を駆け抜けていきます。後味にマッシュルームの甘みもほのかに感じられ、唯一無二な仕上がり。

「これは新しい! そしておいしい!!」なんとも複雑で深みのある、今までに食べたことのない味です。脳が活性化したような気すらします。マッシュルームは西洋のきのこなのに、炭火焼きの魚の出汁と合わせることで和風の味わいに仕上がっているあたりにも、新しさを感じました。

チャーシューは豚バラですが、しっとり感が強く薄切りで、ベーコンのような仕上がりです。ユニークなのがトッピングの生マッシュルーム。スライスされたマッシュルームの柔らかい食感と強い香りが、中華そばにさらなる個性を追加します。

薬味類も面白いものばかり。ねぎは白ねぎをバーナーであぶって、香ばしさとねぎの甘み、とろりとした食感が引き出されています。玉ねぎは生のまま角切りにすることで、シャキシャキ感とピリリとした辛みで中華そばを引き立てます。スパイスもコショウや七味ではなく、香りの良さが際立つ山椒というのもイイ!

白ごはんは粒立ちがよくちょっと硬めで、ツヤツヤしておいしく、ご飯のお供の海苔佃煮の甘みと、味噌小胡瓜の歯応えも、バランスが良いなと思いました。

おいしいものを提供するのはもちろんのこと、目で見て楽しんでから、味変を楽しんで、最後の一口まで飽きないしかけがお盆の上で繰り広げられています。ちょっと変化球のアプローチも含めて、食事をエンターテイメントにしてくれているのが、お見事でした。

炭火焼濃厚中華そば 奥倫道(おくりんどう)
〒105-0012 東京都港区芝大門2丁目1−18

(執筆者: 大木奈ハル子)

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