男子専用の自立援助ホーム「Ma-Co」開設!心も身体も傷ついている子どもたちを支援
虐待や貧困、非行などによって家庭での居場所をなくし、心も身体も傷ついている子どもたちを支援する、子どもセンターぬっくは12月1日(金)に、男子専用の自立援助ホーム「Ma-Co」(定員6名)を開設した。
自立援助ホーム「Ma-Co」
自立援助ホームは、様々な事情で家庭にいられなくなった子どもたちが仕事や学校に通いながら、自立に向けて生活する場所。
この度、大阪府堺市内に自立援助ホーム「Ma-Co」を開設。おおむね15歳から20歳くらいの男子を受け入れ、子どもが持っている力を発揮して、自分の意思で自分の人生を選びとり、社会への一歩を踏み出せるようサポートする。
スタッフが常駐し、コタン(子ども担当弁護士)や児童相談所のケースワーカーなど、関係機関の協力も受けながら自立への準備を行う。
ホーム名「Ma-Co」には、自分の人生を切り拓きながら「Make(作る・創造する)」、大人になっていくのを「Mature(成熟した、十分に成長した)」、一緒に支えていきたい「Cooperation(協力、協働、援助)」という想いが込められている。
自立援助ホームにたどり着く子どもたち
高校生の養育を担い、高校生活を支えるはずの児童養護施設等は、中卒や高校を中退した子どもたちを、ほとんど受け入れていない実情がある。また、18歳・19歳になってから児童相談所に相談しても、一時保護は法律上できないためしてもらえない。
子どもセンターぬっくの自立援助ホームには、自立の準備をする以前に、受容し、養育するところから始める必要のある子どもたちがたどり着いてくる。受容と自立という2つの課題は両立しがたいところ、その両方の支援が求められる実情にあるという。
複合的な傷つきによる生きづらさを抱える、幼少期の課題の積み残し、心身の傷つきを抱えたまま、思春期を迎える子どもたちに、自立の支援をすることは大変な困難を伴うという。また、スマホを手放したくない、他人との共同生活は無理といった理由で、支援は受けたいのに、シェルター等への入居を希望しない子どもたちも増えているそう。そのため、相談の入口で途切れてしまうことのないよう、寄り添いつつ、現実的な対応が求められている。
なぜ、男子専用自立援助ホームなのか
虐待などの理由で安心できない家庭で、暴力や暴言にさらされながら、逃げる場所もなく、我慢して生活を続ける10代の子どもが実際にいる。一時保護所はあるが、定員に達していて入所できなかったり、集団生活のため個別対応が難しいといった課題も。
子どもセンターぬっくは、そんな子どもたちが家庭的な温かさを感じられる居場所として、子どもシェルターや自立援助ホームを運営している。これまでに、子どもシェルターと自立援助ホームから183名が巣立った。
子どもセンターぬっくでは、性別を問わない無料電話相談事業を行っており、男子から入所相談を受けることもある。女子だけでなく男子の自立援助ホームのニーズも高いと感じ、「ぬっくでも男子の居場所を持ちたい」という思いを抱いてきたという。このような思いから、この度、2箇所目となる自立援助ホームの開所を決断した。
「Ma-Co」の施設紹介
「Ma-Co」の部屋は完全個室で、家具や家電などは法人サポーターからの寄付や助成金で購入した。
憩いの場として共用スペースも用意し、子どもたちやスタッフとの交流を促す。
浴室やキッチンは共同で利用する。
子どもセンターぬっくは、性別を問わず、子どもたちが経済的・精神的自立を目指せるよう、さらにサポートを充実させていくという。
URL:https://www.nukku.info/index.html
(さえきそうすけ)
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