「ヌガー」はおいしいお菓子だけど、キャラメルとは何が違う?その歴史は?
洋菓子屋さんなどでは、焼き菓子としても見かけることがある「ヌガー」。
このヌガーの最大の特徴は、独特な食感です。
「キャラメルに近い」という印象を持っている人もいるかと思いますが、キャラメルとはどう違うのでしょうか?
ここでは、キャラメルとの違いを中心に、ヌガーについて解説します。
「ヌガー」とは
まず最初に、ヌガーがどのようなお菓子なのかをご紹介します。
「ヌガー」に使用される材料
ヌガーは、砂糖と水飴を煮詰め、泡立てた卵白またはゼラチンを加えることで出来上がるお菓子です。
柔らかいキャンディーのようなもので、ナッツなどを加える場合もあります。
いわゆる、ソフトキャンディーの一種とされています。
また、メレンゲを加えることで食感を軽くした「ヌガー・ド・モンテリマール」というお菓子もありますよ。
「ヌガー」は世界を渡り歩き生まれたお菓子
ヌガーは、紀元前に考案されたアラブのお菓子「ハルヴァ」が原形だとされています。
このハルヴァというのは、クルミとハチミツで作るお菓子です。
このハルヴァが中国にわたって「牛軋糖(ニュウガータン)」と呼ばれるお菓子になりました。
その後、牛軋糖はフランスに伝わり、南フランスの名産品であり長期保存に耐えるアーモンドを使用するお菓子に変化しました。
中東アラブからアジアの中国を経由して南フランスの名物となるまで、長い年月を経ているお菓子なのです。
「ヌガー」の名前の由来
ヌガーという名前は、フランス南部で使われる方言の一種プロヴァンス語で「クルミの絞りかす」をあらわす”nogat”から来ています。
これは、ヌガーがクルミなどの木の実をハチミツで固めて作ることに由来するとされています。
「ヌガー」と「キャラメル」の違い
では、ヌガーとキャラメルはどのような違いがあるのでしょうか?
「キャラメル」とは
キャラメルは、砂糖や牛乳を煮詰めることでキャンディ状にするお菓子です。
原型となるお菓子は、アラブ人がクレタ島において考案したもので、その後ヨーロッパに渡ったことで現在のものに近い姿になりました。
ヌガーとキャラメルの違いは材料
似た食感や見た目を持つヌガーとキャラメルですが、そもそも材料が違います。
キャラメルには、牛乳や生クリーム、砂糖、水あめ、バターなどが使われており、これらを混ぜて煮詰めることで完成します。
ヌガーは、砂糖、水あめを煮詰めたソフトキャンディーで、木の実やドライフルーツも加えられます。
このように比較すると、材料に大きな違いがあることが分かりますね。
台湾菓子として残っている台湾ヌガー「牛軋糖」
ヌガーが今の形になる前に中国で生まれた「牛軋糖」ですが、実は台湾では今でも親しまれています。
台湾ヌガー「牛軋糖」とは
牛軋糖は、台湾特有の進化を遂げたヌガーです。
台湾ヌガーとも呼ばれています。
ミルクベースでキャラメルより弾力のある食感をしており、南国らしいフルーツやナッツなどが練り込んで作られているものもあります。
高級感のあるものや、スーパーで気軽に購入できるものなど、台湾では親しまれているお菓子のひとつになっています。
今後人気の台湾スイーツになるかも!
最近ではクラッカーやかわいらしいマカロンにサンドされた牛軋糖などもあり、主に女性に人気です。
タピオカや台湾カステラなど台湾スイーツが人気を集めた昨今、次にブームが来る台湾スイーツになるかもしれませんね!
まとめ
ヌガーの歴史は奥深く、アラブで生まれ中国を経由してフランスに伝わり今の形になったとされています。
キャラメルと似ているとされる事もありますが、ヌガーはナッツなどが入っていることが多いですし、材料も違います。
キャラメルには牛乳や生クリームが含まれていますが、ヌガーはそれらを使用していません。
代わりに、ヌガーにはメレンゲを使用したものがあります。
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