ジェンダー不平等、性の格差といったテーマに焦点を当てた「セーフ・パッセージ」展




京都のアートスペース、LOAFでは、12月16日からジェンダー、労働、性の格差といったテーマに焦点を当てて作品を制作しているアメリカ人のアーティスト、ジュヴァナ・ソリヴァンの展覧会Safe Passage「セーフ・パッセージ」を開催する。


ジュバナ・ソリヴェンはアメリカ出身のビジュアルアーティストであり教育者。
彼女は「ジェンダーの不平等、労働、性の格差」といったテーマに焦点を当てて作品を制作している。
ソリヴェンは、一般に固定されたイメージや慣習、概念の言語を、彼女が制作するオブジェを通して新たな意味に変容させている。彼女の作品の観賞者は、これまでの慣習やステレオタイプな期待に疑問を抱き、これらの問題を新しい視点から再考するように促されるだろう。


ソリヴァンには、自ら針金を一つ一つ曲げて作った一連の鎖かたびらの作品がある。
彼女はその鎖かたびらの作品についてこう述べている。


「女性の強さと脆弱性のバランスに関して、私は鎖かたびらの特性に疑問を投げかけ、挑戦します。この鎧は布地や皮膚の行動特性を備え体に合わせて保護しますが、結局のところ、それらには穴が空いており浸透可能な構造です。これらの作品は、女性が男性優位の社会で立ち向かう不安定さを反映し、持続するために必要な粘り強さを考えさせます。私は、女性が自分を守るためにどれだけの努力をしなければならないかについて考えます。それは、彼女らの美徳が男性の評判よりも低く評価される社会での問題です。身体的および感情的なトラウマ、女性がさまざまな状況や場所で直面する性別に基づく期待や制約、振る舞い方、女性が性的な被害に遭うときに貶められ、虐待者を指摘すると「クラウトチェイサー」と非難されることを考えます。女性たちの自分を守る努力が逆に自分を攻撃し、傷つけることになってしまうのはどの時点からなのでしょうか。」


ソリヴェンは女性が性的被害に遭った時に虐待者を指摘すると目立ちたがり屋とか誤った手段を使って注目を浴びようとする行動と逆に社会から非難される、このような自らの権利を主張する際に女性が直面する偏見や非難に作品を通して疑問を投げかけている。

Juvana Soliven  ジュヴァナ・ソリヴェン
Safe Passage「セーフ・パッセージ」
場所:Laboratory of Art and Form-LOAF
京都市上京区米屋町286-13
油小路通より路地入る
www.loaf-jp.com


Juvana Soliven  ジュヴァナ・ソリヴェン

ジュヴァナ・ソリヴェンは2016年にクランブルック美術アカデミーで金属細工の修士号(MFA)を取得し、2013年にはハワイ大学マノア校で彫刻の学士号(BFA)を、そして2012年にはイタリアのフィレンツェにあるロレンツォ・デ・メディチ国際学校で美術修復と保存を学ぶ。現在、ソリヴェンはハワイ大学マノア校の芸術と芸術史学科で講師を務め、またホノルルのシャミナッド大学の美術学科では非常勤教授も務めている。彼女の作品は、クランブルック美術館、ホノルル美術館、ハワイ州文化芸術基金のコレクションに加えて、個人のコレクションにも収められています。彼女の作品展はアメリカ国内だけでなく、オランダ、ドイツ、アイスランド、メキシコ、チリなどでも開催され、国際的に高い評価を受けている。

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