Googleが2023年のアプリ開発者支援の取り組みをアップデート
Googleは12月4日、Google Playで人気を集めたアプリやゲームを紹介する「Google Play ベスト オブ 2023」の表彰式に合わせてプレス向け説明会を開催。Google Play Partnerships ヴァイス プレジデントのパニマ・コチカー氏が、2023年のアプリ開発者支援の取り組みをアップデートしました。
開発者ビジネス全体をサポート
映画や電子書籍などコンテンツのオンラインストアであると同時に、アプリ開発者がグローバルのユーザーにアプリを配布するアプリマーケットでもあるGoogle Play。シンプルでセキュアなレビューを通過して承認されれば、世界190か国以上の数十億のユーザーにリーチ可能。アプリのリリースからユーザーの発掘と獲得、ユーザーのエンゲージメントの獲得、収益化まで開発者ビジネス全体を通してサポートし、信頼と安全性を担保するプラットフォームとして開発者に利用されています。
日本では2023年、3万5000人の開発者がGoogle Playで初めてアプリやゲームを公開したとのこと。
開発者を支援するツールも用意しています。言語をローカライズする機械翻訳ツールの他、市場ごとにアプリの見せ方をカスタマイズすることで、その地域のユーザーにアプリを理解しやすくするAIツールの提供を開始しました。AIツールは現在、英語版のみを提供中。
アプリユーザーのロイヤリティプログラムとして仕組みを提供している「Play Points」は、現在1億人以上のアクティブな会員を擁しているとのこと。
マルチデバイス対応でエンゲージメントを促進
スマートフォンだけでなく、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイス、タブレットといったマルチデバイスに対応することで、ユーザーのエンゲージメントを促進すると解説。利用できるデバイスの台数が増えるごとにゲームのプレイ時間が240%増加したり、アプリの滞在時間が300%増えるという事例を紹介しました。
2023年春には、AndroidアプリのゲームをWindowsにインストールして遊べる「PC版 Google Play Games」の提供を開始しています。モバイル版単体で遊ぶユーザーと比べて、PC版も遊ぶユーザーはプレイ時間が50%伸びる結果が出ているとのこと。
マルチデバイスでの利用が進むことを背景に、Google Play ベスト オブ 2023でもタブレット部門やChromebook部門に加えて、ウェアラブル部門やマルチデバイス部門、PC 版 Google Play Games 部門が新設されています。
Google Play ベスト オブ 2023の受賞作品が発表https://t.co/T1qPlfNdyf
— ガジェット通信(公式) (@getnewsfeed) December 2, 2023
開発者のストーリーを伝える「#WeArePlay」
7月に日本版が公開された「#WeArePlay」も紹介されました。Google Playに参加するモバイルアプリ開発者やゲーム開発者のストーリーにスポットライトを当てて紹介するキャンペーン。
Google Playに参加するモバイルアプリ・ゲーム開発者のストーリーにスポットライトを当てる「#WeArePlay」を公開 日本各地から49のストーリーを順次追加https://t.co/JMszdTidMs
— ガジェット通信(公式) (@getnewsfeed) July 11, 2023
7月に中部、近畿、中国・四国地方を皮切りに順次公開してきたストーリーは、12月で日本全国の49本が公開されました。
インディーゲームクリエーターを支援する「Indie Games Festival」
9月には「Google Play Indie Games Festival 2023」を開催。「トップ3」「トップ10」「特別賞」の各部門で作品を表彰しました。2018年から過去5回開催している同イベントについて、コチカー氏は「日本のインディーゲームのエコシステムが大きくなり、盛り上がりを感じる」とコメントしました。
Indie Games Festival 2023でトップ3を受賞し、Google Play ベスト オブ 2023のゲーム インディー部門の大賞を受賞した「ローグウィズデッド」。このアプリの開発者であるroom6の今冨洸平氏は、Indie Games Festivalではゲーム開発者が苦手とする5分間のプレゼンテーションが“最大の難関”であり“最大の醍醐味”だったと振り返ります。自分たちのゲームの魅力についてチーム内で見直し、議論することで、あいまいだったゲームの魅力が言語化され、改めてこのゲームで何を大事にすべきかが共有されたとして、何にも代えがたい経験ができたと語りました。Indie Games Festivalの今後については、イベントが一般のスマホゲーム好きのユーザーに認知され、ゲームプレイだけでは分からない開発者の思いを知ってゲームを楽しんでほしいとコメントしています。
アプリマーケットのプラットフォームとして、安全性や開発者に便利なツールを提供するだけでなく、開発者のストーリーを伝える試みを始めたGoogle Play。国内のアプリ開発者の思いを知ってより楽しむために、#WeArePlayで公開されているそれぞれのストーリーに触れてみては。
#WeArePlayJapan | Google Play Console
https://play.google.com/console/about/weareplay-japan/
宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
TwitterID: shnskm
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。