多忙な師走を乗り切るために大事なファクターとは? 季節の変わり目の「不調やストレス」が「睡眠悩み」で悪化するリスクを回避する方法
2023年と言えば「猛暑」の年。今年はとにかく猛烈な暑さが印象に残る年となった。コロナ禍はある程度の落ち着きを見せつつあるが、もちろんまだ終わったわけではない。現在はインフルエンザも並行して猛威を振るっていることで、健康管理にはまだまだ注意が必要だ。
そんな初冬という季節の変わり目のタイミングで、ヤクルトは「不調やストレス」と「睡眠」の関連性をトピックにした健康意識調査を実施し、その結果を発表した(インターネット調査、2023年9月15日~21日実施)。そこでは「不調を感じる人はストレスも感じやすく、そう感じる人ほど『寝起きがすっきりしない』『日中も眠い』『睡眠時間が短い』といった睡眠悩みも増えていく傾向にある」ことが記されている。
調査は全国の10代~60代の男女8400人を対象に、季節の変わり目の「不調」と「ストレス」、さらには「睡眠」との関係について聞く内容。
まず、季節の変わり目に起きる「不調」について聞くと、身体面では56.0%、精神面では45.9%の人が「不調を感じる」と答えた。身体面では「疲れ」「肩こり」「睡眠の不調」、精神面では「倦怠感」「おっくう」「不安」といった不調の具体的回答が得られている。これらの不調に陥らないための対処法として、回答者からは「十分な睡眠」(49.2%)や「質のいい睡眠」(23.6%)という睡眠を用いた対策が実践されており、不調対策として睡眠が重視されていることがわかった。
また、普段の生活でストレスを感じる人は実に73%にのぼり、「睡眠不足」は人間関係に次いで高いストレス要因に。その他の傾向としては「時間」がキーワード。1日の「自由時間が短い」「家事時間が長い」、加えて「勤務時間が長い」「時間に追われた生活をしている」などの回答が見られた。
コロナ禍が落ち着いたことによる生活の変化とストレスの関係の項目では、「自由時間」「趣味の時間」「睡眠時間」が減った人、「通勤時間」が増えた人にストレスを感じる割合が高くなっている。一方、趣味に打ち込めている人や充実した生活を送れている人が、ストレスを感じる割合は低くなっているが、毎日の刺激が足りないと感じる人は、同じく足りていると感じる人よりもストレスが約10%高くなっており、ストレス対策にある程度の刺激が必要という結果になった。
睡眠の質・量が充実している人はストレスを感じにくい傾向に
次に睡眠だが、健康であるために根源的に必要なのが睡眠であり、質と量が損なわれると健康状態は下降し、ストレスは加速していくことがわかった。それを示す調査結果がこちら。
・健康とストレスの関係について聞くと、91.8%が「ストレスが健康に影響すると思う」と答えた。
・不調とストレスの関係を見ると、不調がない人でストレスを感じるのは50.3%だが、不調がある人では86.4%と36.1ポイントも高くなっている。
・不調にならないために「十分な睡眠」や「質のいい睡眠」の対策を「毎日」実践している人は「ストレスを感じない」と答えた人の割合が高くなっている。
・一方、ストレスを感じる人ほど睡眠悩みの数も増える傾向が見られた。
健康な人にとっては当然に思う結果かもしれないが、睡眠が不調やストレスと連動することを、生活者も身をもって体感している結果と言うこともできる。また睡眠悩みが単純な「睡眠不足」だけでなく、「日中の眠さ・だるさ」、「寝つきと寝起きの悪さ」など規則正しい睡眠のリズムが取れないことに起因する複数の回答が見受けられるのも新しい視点かもしれない。
心身の健康を整えてストレスと向き合うのが大切
この調査を受けて、「困難な状況に置かれても健康を保持・向上する」という視点からストレスを研究する健康社会学者(保健学博士)でヘルスコミュニケーションスペシャリストの蝦名玲子さんは3つの提言をしている。
・自律神経が乱れやすい季節の変わり目は「不調の季節」。運動や食事、そして「睡眠」を整えて。
・自分の資源である「心身の健康」でストレスに対処する。心身の健康がストレスと上手に付き合う鍵に。
・不眠は心が弱っているサイン。サインに気づいたら自分で自分をケアする習慣を。
季節の変わり目のこの時期、疲れやストレス対策として、睡眠と栄養をしっかり取って日々回復に努めることが何よりも大事。日常生活でもストレスを抱え込みすぎないよう、そしてもしそうなったとしても適度な運動や趣味などで発散させてあげることで、誰もが忙しい年末年始を何事もなく駆け抜けてもらいたい。
Photo by Isabella Fischer on Unsplash
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