草津温泉で注目・裏草津を散策。地蔵源泉など観光スポットを紹介
こんにちは! 編集者・温泉ソムリエの藤田華子です。
日本三大名泉のひとつにも数えられる群馬県・草津温泉にある、「裏草津」なるエリアをご存じですか?
源頼朝や与謝野晶子など多くの偉人たちに愛されてきた歴史ある温泉街のニュースポットが気になり、秋の草津温泉へ行ってきます!
上野駅を出発
特急「草津・四万」で長野原草津口駅へ
JR上野駅から特急「草津・四万」に乗り込み、約2時間20分でJR長野原草津口駅へ。
特急「草津・四万」は伊香保温泉、四万温泉、草津温泉など人気温泉街へ乗り換えなしでアクセスできるので、大学生はじめ若者にも人気だそう。
ちなみに、「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」であれば、特急「草津・四万」と宿のセットがお得に予約できますよ!
草津温泉
重厚な歴史を備えた、圧巻の大源泉!
長野原草津口駅からバスに揺られること約25分。車内では草津節や草津の歴史が自動音声で流れ、旅気分が高まったところで草津温泉バスターミナルに到着しました。
バスターミナルから徒歩5分ほどで、草津温泉のシンボル「湯畑」が見えてきます。毎分4000リットルもの温泉が湧出している豊かな大源泉は、圧巻!
江戸幕府の八代将軍・徳川吉宗がここから江戸城まで温泉を運ばせ入浴したという逸話があり、湯畑のなかには現在も、「将軍御汲上の湯枠」と呼ばれる木枠が沈んでいます。
温泉好きとして湯畑にうっとりしたところで、さっそく「裏草津」に向かいます。湯畑から歩いて約3分とアクセスしやすいのですが、少し階段があるので途中の「展望デッキ」で息を整えましょう。
「ゆもみちゃん」があしらわれた、かわいいマンホールを発見!
裏草津(裏草津地蔵)
歴史ある温泉街に吹く新しい風「裏草津」
見えてきたのは、歴史的な温泉街とは趣の異なる裏草津。正確には、「地蔵源泉」周辺を整備して生まれ変わったので「裏草津地蔵」なんだとか。
中心にある「地蔵源泉」は、コアなファンが多い源泉として有名です。白濁したお湯は刺激が少ないので、安心して湯治にも用いられるんですよ。
覗き込むと温泉の湯気がスチームになる「顔湯」は、全国的にも珍しいユニークなスポット。美容効果が期待できるというので、せっせとチャレンジしました。
温泉で手洗いすることで、感染症対策効果が期待される「手洗乃湯」。
そして街のいたる所で見かける「足湯」も。浴衣で浸かったら気持ちよさそう〜!
裏草津・カフェ 月の貌(かお)
開放的なカフェで、心身ほぐれるひとときを
お腹も空いたので、地蔵源泉から徒歩1分もかからない「カフェ 月の貌(かお)」に向かうとしましょう。
江戸時代に活躍した俳人・小林一茶が草津温泉で詠んだ句「湯けむりにふすぼりもせぬ月の貌」からつけられたという店名が風流。
「高台広場」を望みながら、地元の食材をふんだんに使ったこだわりのお食事をいただきます。この広場は、夜はライトアップされ幻想的な空間になるそう。
ランチメニューは、麦ご飯に季節の野菜がのった焼きカレー。人気のスコーンは香ばしく優しいお味で、スイーツはすべて店内で手づくりしているというこだわりが光ります。
雲の流れを眺めたり、鳥のさえずりに耳を傾けたり……「旅に来たなぁ!」という感動に浸り、心身ともにほぐされたひとときでした。
裏草津・漫画堂
1万冊以上の蔵書! 漫画の世界に誘われて
お腹がいっぱいになったので、隣接する「漫画堂」でまったりすることに。群馬県出身作家や、ちばてつやさん、赤塚不二夫さんなど、草津温泉にゆかりのある作家の作品のほか、往年の名作から近年の人気作まで1万冊以上がずらりと並びます。
私はふだんから、読書は心の旅と考えているのですが、旅先である草津温泉で、さらに漫画の世界へ旅に出るという面白い時間を満喫しました。
ラビスタ草津ヒルズ
童話の世界で至れり尽くせりの竜宮城!?
裏草津を満喫したあとは、今夜の宿「ラビスタ草津ヒルズ」へ。裏草津から約15分歩きましたが、高台にあるためかなりの急な坂が続くので、草津温泉バスターミナルから出ている無料送迎バスに乗るのがおすすめです(草津の方は、足腰がお強い!)
ラビスタ草津ヒルズには、『グリム童話』の世界観を楽しめる3タイプのお部屋が用意されています。深い森の緑を基調にした「ヘンゼルとグレーテル」、上品な雪の白がメインカラーの「白雪姫」、そして私が泊まった「赤ずきん」。
赤ずきんルームは、寝室の赤い壁紙がキュート。お部屋にいる時間も非日常感覚を味わえます。
うれしいことに、全室が檜づくりの天然温泉露天風呂付き。さっそく旅の疲れを癒やしに、チャポンといきましょう。
お部屋の露天風呂には、湯量が少なく貴重と言われている源泉「湯川の湯」を引いているそう。草津温泉といえば高温の温泉に短時間入浴する「時間湯」が有名ですが、プライベート空間なので自分好みの温度に調整できるのも醍醐味です。
ひと風呂浴びた後は、館内散策に繰り出します。この宿で特筆すべきは、チェックイン後の15時〜23時まで、そして翌朝も、6Fのラウンジで無料提供されるインクルーシブ・サービスの数々!
生ビールに、アイスクリーム、ソーセージ、夜鳴きそば……時間によってメニューが変わるので、晩ご飯に向けてお腹を空かせるのが大変なくらい(笑)。
私は北軽井沢の野菜スープ・ソーセージと、湯上り処に用意されているアイスキャンディをいただいちゃいました。さらに、館内にはお水とお茶が無料(!)の魔法の自動販売機も。温泉に入った後は水分補給が欠かせませんからね。
6Fの眺望浴場と4つの貸切露天風呂からは、草津の街並みと雄大な山並みを見渡すことができます。貸切露天風呂は、空いていれば無料で何度も使用できるのもうれしい!
眺望浴場と貸切露天風呂には草津温泉の2つの源泉(柔らかいお湯として知られる「湯畑」と、草津の源泉の中で最も高温の「万代鉱」)が引かれ、その違いも楽しめます。
なんというか、もう、「ここは竜宮城かな……?」と錯覚してしまいそう。
ラビスタ草津ヒルズの夕食
地元食材を盛り込んだフルコースに大満足!
いよいよお待ちかね、夕食の時間に。こちらでは、フランス料理をベースに、浅草の老舗ロシア料理店「マノス」のメニューを取り入れたフルコースをいただくことができます。
見てください、このボリューム! 地元の新鮮野菜や旬の食材がふんだんに取り入れられています。ついアレもコレもと食べ進めたくなってしまう楽しさが詰まっているこのコース、ふだんは少食の私も完食しました!
ふわふわ&柔らか〜く煮込まれたキャベツにナイフを入れると、肉汁がジュワッ! マノスに代々伝わるソースも、やさしく奥深いお味で絶品です。
地元・群馬県の食材を使った和牛のローストも、食べ応え満点。その土地で採れたものをいただくと、なんだか心があったかくなるのは私だけでしょうか?
こんなに食べたのに、1日の締め括りにはチェックイン時にオススメと教えてもらったトマト味の夜鳴きそばもいただくという食べっぷりには、我ながら目を見張るものがありました(でも、このホテルに来たらみなさんつい食べちゃいますよ! おいしくて抗えない! 笑)。
お腹も心も満たされて、ぐっすりおやすみなさい。
ラビスタ草津ヒルズ 2日目
朝温泉で一日をスタート!
翌朝、出発前に運良く貸切露天風呂「森の湯」に浸かることができました。朝風呂って、細胞が喜んでいる感じがしませんか? 湯上りに、フルーツ牛乳もいただきました(どこまで至れり尽くせりなんでしょう……最後の瞬間まで大満足です)。
ホテルの無料送迎バスで、草津温泉バスターミナルへ向かいます。
グランデフューメ草津
ジェラートに舌鼓。お土産にはラスクを
草津温泉バスターミナルから歩くこと約10分、ジェラートとラスクがおいしいと噂の「グランデフューメ草津」に。
こちらは、日本初上陸の「イタリアンソフトジェラート」に、ラスクを自由にトッピングして楽しめるブッフェスタイルのお店です。
ソフトクリームのような滑らかさが特長のソフトジェラート。バニラやミルクチョコといった定番のフレイバーに加え、季節のお味もあり、私はバニラをチョイスして、プレーンラスクなどをトッピングしました。ミルクの優しいお味が口いっぱいに広がり、至福のひととき。
お土産に、お店の方が人気だとオススメしてくださった「草津ラスク」をゲット。スライスアーモンドがリッチに使われ、キャラメルでコーティングした香ばしさがたまりませんでした!
スイーツを堪能し、再び10分ほど歩いて草津温泉バスターミナルへ。帰路につきました。
今回、ノスタルジックなイメージがあった草津温泉の新しい顔に触れて浮かんだのは、「温故知新」という言葉。変わらずそこにあり続ける温泉をいかに未来につないでいくか、そんな新しい風を「裏草津」というニュースポットで浴びることができました。
皆さんも、エネルギーあふれる草津の街に出かけてみませんか?
上野駅に到着
掲載情報は2023年11月14日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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