2022年からNPBで導入された現役ドラフト。実力があるにもかかわらずチームのメンバー構成などから出場機会に恵まれない若手~中堅選手たちに出場機会を与えようと2022年オフに初めて実施された。外国人選手や複数年契約選手、FA権を保有または行使した選手、育成選手などを除く指名対象選手リストを12球団が提出し、その中から各球団が指名するという仕組み。
ソフトバンクホークスから阪神タイガースに移籍した大竹耕太郎投手や、ベイスターズからドラゴンズに移籍した細川成也選手など、新天地で輝きを放った一方で、移籍1年目で戦力外通告を受けた選手もいる。
2023年も12月に開催が決まっている。前述した通り、チーム全員が対象になるわけではなく、リストから自動的に除外される選手もいる。ファンとしてはどういう形であれ、好きな選手がチームを離れるのは悲しいこと…。そのショックを和らげるためにも、改めて現役ドラフトの条件や対象となるリストを確認しておこう。
現役ドラフトでリストから除外される選手の条件
1.外国人選手
2.複数年契約を結んでいる選手
3.翌季の年俸が5,000万円以上(ただし、1名に限り年俸5,000万円以上1億円未満の選手を対象とすることができる)
4.FA権を保有している、または行使したことがある
5.育成選手
6.前年の年度連盟選手権試合終了の日の翌日以降に、選手契約の譲渡によって獲得した選手
7.シーズン終了後に育成から支配下契約となった選手
※3番はまだ本格的に契約更改が行われていないため、今季年俸を参考に、万波中正選手のように明らかに5000万円を超えていきそうな選手は独自に除外する。今季5000万円以上でも、年俸ダウンが予想される選手は予想リストに含む。
※6番は昨季オフ~今季シーズン中にトレード等で移籍した選手、という意味
この1~7番までのルールを元に、予想したリストがこちら。
※年俸は全て今季の推定年俸、敬称略
投手
杉浦稔大
堀瑞樹
石川直也
北山亘基
河野竜生
上原健太
吉田輝星
鈴木健矢
立野和明
池田隆英
矢澤宏太
根本悠楓
福田俊
金村尚真
達孝太
生田目翼
宮内春輝
北浦竜次
長谷川威展
田中瑛斗
黒柳享丞
松浦慶斗
安西叶翔
平均年俸が低いファイターズでは、支配下の投手の多くが条件に当てはまる。FA権を持っている宮西投手や今季取得した加藤貴之投手、ポスティングでメジャーリーグ移籍を目指す上沢投手も年俸1億7000万円のため除外。その他除外したのは8500万円の伊藤大海投手、6800万円の玉井投手。杉浦投手は今季年俸6000万円だがダウンが予想されるので予想リスト入り。ルール的にはルーキーたちもリストに加えることができることになっている。
野手
加藤豪将
石井一成
清宮幸太郎
野村祐希
清水優心
淺間大基
上川畑大悟
今川優馬
古川裕大
五十幡亮汰
水野達稀
郡拓也
梅林優貴
奈良間大己
細川凌平
有薗直輝
田宮裕涼
阪口樂
野手はトレードで獲得した選手や高年俸の松本剛選手、FA取得済みの中島卓也選手、今季大幅昇給が期待される万波選手らを除けば、主力も多くが含まれることになってしまう(加藤豪将は今季年俸5000万円も、微減と予想)。
ファイターズはいまだ本格的な戦力外通告も発表されておらず、現役ドラフトよりもそちらの方が先なのだが…それは考えても気持ちが暗くなるだけなので何も考えないことに。誰ひとり欠けてほしくないのだが、そこはプロの勝負の世界。我々は静かに見守りたいと思う。
(Written by 大井川鉄朗)