「病院に行くべき?」の判断材料に。聴診音や症状を遠隔共有、イスラエルの診療支援キット「TytoCare」が日本上陸

イスラエルのスタートアップ企業TytoCare Ltd.(以下、タイトケア)がグローバルに提供している診療支援キット「TytoCare」が国内で初めて販売される。

販売を担当するのは、医療ICT事業を展開する株式会社アルム(以下、アルム)と、デジタル技術を活用した商品・サービスの企画・開発・販売を行うSOMPO Light Vortex株式会社(以下、ライトボルテックス)だ。

患者の聴診音・体温・咽頭画像などを取得する「TytoCare」

2012年設立のタイトケアは医療機器を開発するイスラエルのスタートアップ企業で、イスラエルや米国など30カ国以上で事業展開をしている。

同社が提供する診療支援キット「TytoCare」は、ビデオ通話型のオンライン診療機能に加えて、患者の聴診音・体温・咽頭画像・鼓膜画像・皮膚画像などの取得・共有機能が一体となった機器だ。

取得した患者のデータを、医師の診察前に共有しておくことが可能であり、医師は遠隔地においてもこれらのデータにもとづいた診察ができる。

医療での利用だけでなく、子どもがいる家庭でのプライマリケアや、高齢者のケアにも活用することが可能。さらにはコロナ禍における自宅療養や施設内遠隔診療など、多くの場面で活用が広まっている。

“医療機関で受診する必要があるか”の判断材料に

今回、アルムとライトボルテックスは「TytoCare」を日本で販売することを発表。日本での活用シーンとしては、養護施設や自宅療養などが想定されている。

たとえば介護施設で、施設の看護師が「入居者を医療機関へ受診させる必要があるか」の判断を迷う際、「TytoCare」により患者のデータを医師へ共有し判断を仰ぐことで、入居者の通院負担を必要最小限に抑えられる。

また、施設職員が医療機関へ付き添う時間も必要最小限とすることで、入居者全体のケアや施設内業務に対応する時間の確保に貢献する。

そのほか、自宅で医療的ケアを受ける人や支える家族が「TytoCare」を利用することで、画像・動画・音などの患者データを用いて医師へ相談することが可能に。口頭のみでは伝えることが難しい状態の事前の共有により、不安が軽減されることが期待される。

アルムとライトボルテックスは、医療と介護を必要とする人々が時間や場所にとらわれず、必要なケアを適切に受けられる社会の構築を目指していく構えだ。

参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000082.000044577.html

(文・Haruka Isobe)

  1. HOME
  2. デジタル・IT
  3. 「病院に行くべき?」の判断材料に。聴診音や症状を遠隔共有、イスラエルの診療支援キット「TytoCare」が日本上陸
Techable

Techable

ウェブサイト: https://techable.jp/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。