好きになれない自分。それは無意識のうちに刻まれた「心の傷」が原因だった――!?
ループしてしまう嫌な思考や、ついつい出てしまう口癖。皆さんの中には、「なんでこんな性格なんだろう?」と自分のことを責めてしまう人もいるのではないでしょうか。けれどその原因は、もしかしたら自分自身ではなく、過去に負った心の傷が関係しているかもしれません。
『悪いのは、あなたじゃない』は「X(旧ツイッター)」で人気の心理カウンセラーpoche(ポッシュ)さんが、無意識のうちに心に負った傷を癒やす方法について教えてくれる一冊。実は長い間抱えている悩みや不調ほど、思いもよらないところに原因が潜んでいることがあるのだといいます。
そのひとつとなるのが、親との関係。同書のCHAPTER1「『親の影響』から逃げていい」では、pocheさんのもとに寄せられた「相手の顔色、機嫌、その場の空気が気になりすぎる」「自分で自分を好きになれない。自分に嫌悪感がある」「みんなは人生を楽しんでいるのに、自分だけが人生を楽しめないように感じる」といった過去の相談事例を紹介しながら、親の存在がどれほど子どもの自己肯定感に影響をおよぼすかについて紐解きます。
「本来ならばいちばん認めてほしい人(親)に否定され、受け入れてもらえないと感じることは、『生きる価値がない』と突きつけられるようなもの」(同書より)
あからさまな無視や虐待がなくとも、苦しむことにつながるといいます。これまで感じてきた生きづらさの原因は自分にあるわけではない――そう知れるだけでも、まずは少し心が軽くなるかもしれません。
そして、子どもの頃にありのままでいいと肯定してもらえなかったからといって、あきらめることはありません。
「大人になったあなたは、子どもの頃と違って親に認めてもらえなくても生きていけます。(略)誰とどう付き合うのかは、自分で決めていいのです」
「相手が誰であろうと、あなたを傷つけるような言葉を受け入れる必要はありません」
「実は自分のせいではなかったということに気づき、納得できるようになると、自分を責めることが激減します。さらには、辛く苦しい過去から解放され、疲れにくく、毎日を楽しむ心の余裕も生まれます」(同書より)
変わりたい気持ちがあれば、私たちはいくらでも自分を変えられると教えてくれます。同書は過去の呪いから解放され、自分軸で生きていきたいと願う人にとって、気づきの多い一冊になることでしょう。
[文・鷺ノ宮やよい]
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