新宿思い出横丁の伝説の居酒屋『岐阜屋』にドア設置 / 解放感をなくしてまで設置した理由を聞いてみた結果

新宿思い出横丁を御存じだろうか。通称で「しょんべん横丁」とも呼ばれており、昭和時代から紳士淑女の憩いの場だったが、いまや世界中から外国人観光客が集まる居酒屋の聖地と化している。

居酒屋『岐阜屋』にドアが設置された

そこにある伝説の居酒屋『岐阜屋』(東京都新宿区西新宿1-2-1)にドアが設置されたとして、マニア界隈がザワついている。今まで『岐阜屋』にはドアも窓もなかったため、夏は暑く、冬は寒く、「だがそれがイイッ!」という客が多く訪れる人気店だった。

ドアも窓もないから逆に良い

夏は暑いのでビールをゴクゴク飲んで、涼しみと爽やかさを楽しむ。冬は寒いので熱燗を飲みつつ体をあっためながら中華料理を楽しむ。

ときどきビニールで外気が入らないようにすることもあった。そんな居酒屋的バリアフリーが『岐阜屋』の魅力だった。

かつての解放感はなくなった

2023年9月現在、『岐阜屋』の側面にはドアが設置されている。できるだけ解放感を感じられるようにガラス部分が大きくなっているが、ドアがあることでかつての解放感はなくなった。

客が夏は涼しく過ごせるように、冬は温かく過ごせるように、親切心で設置したのだろうか。それは確かに嬉しいが、ドアが必ずしもほしいかと言われれば、雰囲気の良さを低めてまでほしくない。

東京都条例に従ってドアを設置した

どうしてドアを設置したのか? 店員に聞いてみると、東京都の条例に沿う必要があり、2024年の更新時にドアを設置していないと、更新できないのだという。更新することにしたので、東京都条例に従ってドアを設置したそうだ。

カオスっぽさを感じながら飲み食いできる

実際にドア設置後の『岐阜屋』で、ビールと玉子とトマト炒めを食べてみた。かつての解放感はないものの、意外にも窮屈さは感じなかった。店内でカオスっぽさを感じながら飲み食いできるのも変わりない。悪くない。

ドアの設置は歓迎すべき

ドアがなければ更新できない。更新できなければ『岐阜屋』は消えてしまう。そう考えれば、これからも末永く『岐阜屋』を楽しむために、ドアの設置は歓迎すべきといえよう。



(執筆者: クドウ@地球食べ歩き)

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