SNS社会の光と影を描いた映画『#ミトヤマネ』玉城ティナ&稲葉友インタビュー「“顔”が使われていく面白さと難しさ」

SNS社会の光と影を独自のタッチで描く全く新しい感覚の映画『#ミトヤマネ』が「シモキタ – エキマエ – シネマ『K2』」他にて公開中です。

ネット社会ならではの職業「インフルエンサー」を生業とする女性を主人公に、ネット社会の恐ろしさを描いた スリラー『VIDEOPHOBIA』で国内外の話題となった宮崎大祐監督が描く、現代性とクールさをともなった、 今までにない新しい「ジャパニーズ・ノワール」作品が誕生。

世界中で人気を得るインフルエンサー、「山根ミト」を演じるのは、俳優・モデルとして幅広く活躍し、最近では主演映画が目白押しの玉城ティナさん。『VIDEOPHOBIA』で数多くの国際映画祭に入選し、7 月に公開した『PLASTIC』など次々と話題作を手掛ける宮崎大祐監督が、現代社会の「闇」とも言えるデジタル、 SNS 社会の怖さを独特なセンスと現代社会に沿った世界観で描きます。玉城ティナさんと、玉城さん演じるミトのマネージャー・田辺を演じた稲葉友さんにお話を伺いました!

――本作楽しく拝見させていただきました。新進気鋭のクリエイターである宮崎監督らしい、映像の面白さもたくさんありましたが、完成したものを観た時に驚いた部分などはありましたか?

稲葉 随所にありました(笑)。とても良い意味での乖離ですね。

玉城 思い切り自由にやってくださったなという感じがして。私の顔がヴィジュアルとしてたくさん使われているのですが、生身の私が演じている以外、監督が独創的に使ってくださったなと思っています。私たち(玉城さんと稲葉さん)が演じている部分はフラットなシーンが多かったので、完成したものを観た時には何度でも観たくなる面白さだなと思いました。

稲葉 脚本を読んで今の時代に通じるメッセージが面白いなと思っていたのですが、完成した作品を観たらその想像を遥かにこえてくる宮崎さんのフルスウィング感が合わさっていて。自分の出演している作品はあまり冷静に観れなかったりするのですが、これは試写会で純粋に映画を楽しめました。

――お2人が好きなシーンを教えてください。

玉城 マスクとサングラスをして、ミホと2人で歩いている所が好きです。顔を全部隠して、あんなに怪しい2人が純粋な気持ちでペットを探していることが面白かったです。

稲葉 俺、その後のあそこも好きです。「ペットのモモのこと忘れてたの?」「忘れてないよ」というんだけど絶対忘れてたよねっていう。僕は、路上で演説している人と、ミトのTシャツを着た若い女性が言い合っているシーンが好きです。我々が出ていないシーンで、こんなに大切な話をしていたんだっていう(笑)。あのシーンにこの映画の大事な所が凝縮されている感じがして、あのシーンやられたなって。

玉城 監督らしさがすごく詰まってますよね。撮り方も凝っていました。

――本作は“ミト”という存在が増殖していきますが、お2人の様に俳優として人前に立つお仕事をしている方にとっては、メタ的な面もある映画だと思います。お2人は自分の肖像的なものがある種消費されていく事に思うことはありますか?

玉城 私は……好きにして!って感じです(笑)。

稲葉 そのスタンスすごいよね。

玉城 もちろん良く使っていただきたいですけれど、写真を撮っていただくことで、その時の自分の姿も残せますし、記憶に残るのだったら嬉しいなと思います。モデルのお仕事の方では「玉城ティナが着る◯◯スタイル」など自分が前に出ることもあります。お芝居では、自分では無い人物を演じるわけですが、周りの方から観たら「玉城ティナが演じる◯◯さん」と二重に重なっている感じなのかな、と。そこは未だに不思議なのですが、もうネットに何万件も画像が上がっているので。卒アルも(笑)。

稲葉 卒アルはよくないね〜!(笑)。

玉城 ミトも、自分で選んだことだったりするので、そういう難しさと面白さがあるなあと思います。

稲葉 僕が今させていただいているお仕事は、この映画ほど行ききってしまった世界では無いですけれどね。ここまで行ってしまったら、ちょっと耐えられないかなって。自分が関わった作品をたくさんの方に広めるために、自分を使っていくということも必要だと思います。顔を外に出すということと、お芝居は切ってもきれない関係だなあと、この映画を観て改めて感じました。

――私はRemi Yamamotoさんのイラストが好きなのですが、以前玉城さんがニューヨークでヤマモトさんとお会いになったエピソードが出てきてすごく楽しい気持ちになりました。とても良いSNSのつながりだなと。
(https://www.instagram.com/p/Cs8HaC0O4bB/?img_index=1)

玉城 ヤマモトさんとはすごく波長があったというか、本当にたまたま良い出会いをさせていただきました。読んでくださって、喜ぶと思います。

稲葉 すごい素敵なSNSの使い方だね。

――普段からSNSでは漫画系・イラスト系をご覧になることが多いんですか?

玉城 SNSで漫画が流れてきちゃうとついつい読んじゃいますよね!

稲葉 ついつい、ね。

玉城 そう考えると、古い映画もたくさん配信されていますし、カルチャーの幅がどんどん広がっているのかなと思います。

――稲葉さんはSNSでどんなものをご覧になりますか?

稲葉 海外のおバカな動画と、赤ちゃん、ゴールデンレトリーバー関連。本当に幸せな気持ちになりますね。

玉城 誰も傷つかない、最高の2つですね!

――間違いないですよね!今日は楽しいお話を聞かせていただき、どうもありがとうございました!


▲玉城ティナさんのお話が登場するヤマモトさんのイラスト漫画。素敵なのでぜひお読みいただきたいです。

撮影:オサダコウジ

◆玉城さん
・スタイリスト:松居瑠里
・ヘアメイク:今井貴子
・衣装クレジット:
ブラウス¥42900、
スカート¥42900/RIV NOBUHIKO(Harumi△Showroom)
シューズ¥7500/CHARLES & KEITH(CHARLES & KEITH JAPAN)

ブランド:RIV NOBUHIKO(リブ ノブヒコ)
お問合せ先:Harumi Showroom(ハルミ ショールーム)
お問合せ先番号:03-6433-5395
見本誌送付先:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-3-2 藤本ビル4F Harumi showroom

ブランド:CHARLES & KEITH(チャールズ&キース)
お問合先:CHARLES & KEITH JAPAN(チャールズ&キース ジャパン)
お問合せ先URL:https://charleskeith.jp/

◆稲葉さん
ヘアメイク : 速水昭仁(CHUUNi)
スタイリスト : 添田和宏

衣装クレジット:
シャツ(黒)¥30,800/メアグラーティア、
リング¥39,600/ヨハン シルバーマン
(ともにティーニー ランチ TEL: 03-6812-9341)、
中に着たシャツ(ストライプ)¥22,000/ティグル ブロカンテ(ティグル ブロカンテ TEL:092-761-7666)、
パンツ¥22,000/フラグスタフ(フラグスタフ https://f-lagstuf-f.com/)、
シューズ¥15,950/リプロダクション オブ ファウンド(アイ ファウンド TEL:03-6434-7418)、
ネックレス¥14,300/スキャット(スキャット [email protected])、
その他スタイリスト私物

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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