2次元情報だけでは「物件の広さがイメージしづらい」 Z世代は動画で部屋選びが常識?

SNSを活用して情報収集することに慣れているZ世代は、部屋選びにおいてどのようなポイントを重視しているのか。

ハウスコムは、Z世代の男女のうち1年以内(2022年4月以降)に賃貸物件に引っ越しをした、または今後1年以内(2024年4月まで)に引っ越す予定の人587人を対象にした「2023年度“部屋選び”に関する調査」の結果を公開しました。

部屋選びの情報源は?

部屋選びの際に利用したメディアや情報源を聞くと、「物件検索ができるウェブサイト」(60.5%)が圧倒的多数派に。2位の「物件検索ができるアプリ」(31.7%)とあわせて、物件検索サイトやアプリの利用率が高いようです。

一方、「SNSいずれか(YouTube、Instagram、Twitter、TikTok)」を回答した人は16.0%で、3位「店舗」(19.9%)に次いで活用されています。今後、Z世代をはじめとする若い世代では、さらに部屋選びにおいてもSNSの活用が広がる可能性が感じられます。

ポータルサイトには不満も

先の設問で上位に挙がった「不動産ポータルサイト」や「アプリ」について不満に感じることを利用者に聞くと、Z世代全体では「物件の広さがイメージしづらい」(29.3%)、「物件の中身がイメージしづらい」(27.7%)、「物件の周辺環境が分からない」(27.0%)といった項目が上位に。

また、部屋選びで「SNSいずれか」を利用したと回答した人は、より不満を感じている項目が多いことが判明。特に、「物件の周辺環境が分からない」(42.6%、全体より15.6ポイント多い)、「物件の広さがイメージしづらい」(37.7%、全体より8.4ポイント多い)は不満を感じている割合が高く、サイトやアプリ内の2次元情報だけではこれらの情報は不十分と感じるのかもしれません。

また、「希望に近い物件が出てこない」(41.0%、全体より21.1ポイント多い)は最も回答に差が見られ、好みに合った情報が自動的に表示されるレコメンド機能に慣れた人にとっては、希望の条件等を手動で細かく設定するポータルサイトやアプリは使いづらい印象を受けるのかもしれません。

「動画」はZ世代と相性良し

近頃は部屋や周辺環境の情報を動画で公開している業者も多く、部屋選びの際に「物件紹介動画を参考にしたことがある」と回答した人はZ世代全体で4割以上(43.4%)、部屋選びに「SNSいずれか」を利用した人では約7割(67.0%)という結果に。

また、半数以上(53.5%)が部屋選びに当たって「物件紹介動画を参考にしたい」と回答しています。

その理由を聞くと、「物件の中身がイメージしやすい」(50.0%)、「物件の広さがイメージしやすい」(38.2%)と、上位2項目は「不動産ポータルサイトやアプリについて不満に感じること」と逆の結果に。「中身」や「広さ」がイメージしづらいという従来の物件検索のデメリットを物件紹介動画が補っていると言えそうです。

動画がアクションに繋がる事例も

物件紹介動画を見たことをきっかけにとった行動では、1位が「(動画を投稿している)不動産会社に実際に相談しに行った/ネットやメールで相談した」(42.7%)で、4割以上の人が不動産会社まで相談をしていることが判明。

2位は「不動産ポータルサイトで実際に近い物件の検索をした」(34.9%)で、3位が「紹介されていたエリアを実際に見に行った」(26.3%)となり、4人に1人以上が動画で見つけた気になる部屋のあるエリアに直接足を運んでいます。物件紹介動画を見たことをきっかけに、具体的なアクションにつながったという人は少なくないようです。

今後、部屋探しにおいてもSNSや動画の活用がトレンドになっていくかもしれません。

Photo by Norbert Levajsics on Unsplash

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