面白いゲームはやってらんない
今回は島国大和さんのブログ『島国大和のド畜生』からご寄稿いただきました。
面白いゲームはやってらんない
ソーシャルゲームが出てくる以前の段階で、人生において遊んだゲームはとうに100を超えていたと思うが。
ここ数年ぐらいのソーシャルゲームの隆盛を追う為に、常に複数のソーシャルゲームを同時プレイして、さらにプラス100本ぐらいは遊んだのではないか。
それぐらいソーシャルばかり遊んでいた。
自分は殆どのソーシャルゲームは1週間以上続けるのは苦痛になる。
実際あの手のゲームの初日の離脱率は70%を越えるのが普通なので。2日め以降も続けているなら十分たいしたものだったりする。
そんな中で、自分が一番長く続いているタイトルは、特に名前を伏せるが、ほんとうにゲーム性が無い。(この場合狭義のゲーム性。コスティキャン。)
仮に「ゲームA」と呼称する。
「ゲームA」は、いわゆるベタなソシャゲであり、ユニットの強さでほぼ勝敗が決するシステムだ。
しかもパラメータの個性がジャンケン程度であり、あとはレアリティが高ければ数字がデカイというわかりやすい仕様となっている。
そしてレアユニットはガチャで0.3%程度の確率で入手するか、イベントで上位100位ぐらいに入らねばならない。
ちなみに超レアは5位以内だ。無茶言うな。
イベント構造は基本的にイベントポイントランキングなのだが、イベント直近に導入されたガチャのユニットをもっているとポイントが多く入るとか、時間短縮アイテムをジャブジャブ使わないとほぼポイントが稼げないとか。
基本的に札束で殴りあうシステムだ。
課金しないと勝てないのだが、自分はこのゲームでは無課金プレイヤーである。
そしてゲーム進行フラグ的にはカンストした。(全てのステージをクリアし、Lv上限に達した)
課金しないと勝てないゲームで、何故無課金で遊び続けているか。
「ゲーム性が薄いから」
である。面倒が少ない。
要するに時々立ち上げて、画面も見ずにボタンを液晶を連打していればいい。
実際ソコソコゲーム性の高いソシャゲは勉強用に結構やった。課金したのもある。
「パズドラ」「ケリ姫」「ドラコイ」「コイサガ」「ドラゴンリーグ」「ドラゴンギルド」「バハムート」「バウモン」ちょっとゲーム性薄いのも混じったが。タイトル忘れちゃったのもあると思う。
まぁとりあえず、片っ端からやってるんだが、ゲーム性があるのは、飽きる。かったるい。
頭を使うのが面倒くさい。パズドラの連鎖を考えるのはもういい。みたいな感じになってしまった。
んでゲーム性の薄い「ゲームA」を遊ぶ時は、ゲーム中画面も見ないでタップしたり、戦闘は画面みないでポケットに掘り込んでいる。
もはやゲームではない。
蓄積要素があるからやっておくか、行動力が回復してるならクジ引きしておくか、というプレイスタイルとなる。
これが本当にプレイかどうかは怪しい。
しかしこのプレイスタイルはものすごく示唆的で、大変参る。
俺はゲームが作りたくて、ゲームを作っているにもかかわらず、ゲームを作っていては商売にならんのだ。
いやゲーム性の高いゲームで稼いでいるゲームはいくらでもあるんだが。
いくらでもあるんだが、商売として考えた場合、ゲーム性を薄く作った方が勝ち目がある気がする。
どうせバクチをはるなら勝ちたいが、勝ちに行くならゲーム性薄い方がいい。
最近の市場はそういうカンカクがある。
ゲーマー相手に商売してないってのが如実だ。
すこし振り返ると。1年半前には「ゲーム性はともかく手触りはあったほうがいいだろ」と思っていたし、実際その後数ヶ月で、手触り重視のゲームが出てきて大ヒットした。(パズドラとか)
んだが。それから1年ちょい、なんかもう手触りすらも面倒くさい。
自分達がゲームに何を求めるかが、ものすごい勢いで変化しているのを体感している。
ごく一部、ブコメなどで読み取れない人が居たようなので補足しておくと、バズドラはゲーム性が高いんじゃなくて、手触りが良く出来てるんだよ。コスティキャン的には。
この辺、パズドラにさらにゲーム性を盛ったゲームが当たらず、引き算が有用だったというのは意識したほうが良い気がするよ。
あとバンドワゴン効果あるから、売れてりゃそれが正義だけど真実ではないよ。
執筆: この記事は島国大和さんのブログ『島国大和のド畜生』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年05月16日時点のものです。
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