電気グルーヴの人生
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電気グルーヴの前身である『人生(ZIN-SAY!)』は1985年、当時高校2年だった石野卓球が地元・静岡で結成したバンドで、インディーズで4年間活動していました。
メンバーは卓球、畳三郎(現・ピエール滝)、ブードゥー田中、おばば、若王子耳夫、グリソン・キム(※唯一の女性)、越一人、王選手etc..
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石野卓球Twitter「1984年人生zin-say!ライヴの写真出てきた」
なんだかわからない面白さと音楽が同居していたグループは、1990年頃に
TM NETWORKの小室哲哉がラジオで流れた電気の曲を気に入り企画された
『RHYTHM RED BEAT BLACK』(TM 23枚目シングル)』のリメイク版
『RHYTHM RED BEAT BLACK (Version 2.0)』のカップリング曲として、
『RHYTHM RED BEAT BLACK (Version 300000000000)』でメジャーデビューした。
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『CAROL』TM NETWORK(6枚目のアルバム)
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『RHYTHM RED BEAT BLACK』(TM23枚目シングル)
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『RHYTHM RED BEAT BLACK (Version 300000000000)』
※TM『RHYTHM RED BEAT BLACK (Version 2.0)』のカップリング
デビュー曲は、電気GROOVEによる、「RHYTHM RED BEAT BLACK」のカバー作品で、電気GROOVEとしてのメジャーオリジナル作より先のリリースとなっている。
『(Version 300000000000)』の表記は「3千億」だが、正式には「バージョン3那由他(なゆた)」との事。※本来、3那由他ならば0が60個付くが..
この楽曲は、TMの『RHYTHM RED BEAT BLACK』をサンプリングし、リミックスした上で、石野卓球とピエール瀧がラップを乗せています。
TMのボーカル・宇都宮の歌も断片的に使われて、笑いを醸し出す要素となっている(笑)。
ジャケット写真は、メジャーデビュー当時の電気GROOVEメンバー(石野卓球、ピエール瀧、CMJK)3人がTM NETWORKのアルバム『CAROL』のジャケットを模して、当時の衣装を着用しています。
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電気ビリビリ⚡電気グルーヴ
1991年2月、TMのリメイク(カバー)曲でメジャーデビューした2か月後の(同年)4月、電気グルーヴのオリジナルアルバム『FLASH PAPA』をリリ-ス。
結成~デビュー前後は前身バンドの影響も残り、ユーモアやジョーク交じりの曲が多いですが、1991年6月に、「まりん」の愛称でおなじみのテクノミュージシャン・砂原良徳がメンバーに加入(※99年脱退)などあり、93年に発売したアルバム「FLASH PAPA MENTHOL」以降は、テクノサウンドを多用するようになり本格的な“テクノユニット”として活躍しています。
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メジャーデビューアルバムのジャケットは本来、渋い中年を起用する予定だったが、撮影当日に現れたのが何を勘違いしたのか“裸の大将”風の若者だったので、仕方なくこのジャケットになったという(笑)
このジャケットに関して、メンバーは「背中を向けたオッサンがいてピカーッと光ってる」イメージを伝えたが、出来上がったものがメンバーのイメージと異なるものだった。しかし、メジャーデビュー後まもなくで右も左も分からず(修正させる方法も分からず)、そのままジャケットとして採用される形になってしまった。
真剣にふざけ続けて33年
シングル曲『N.O』、『虹』、『Shangri-La』などヒット曲を出しながら、日本のテクノを牽引してきた電気グルーヴだったが、、
結成30周年の2019年3月、ピエール瀧が麻薬及び向精神薬取締法違反で逮捕。予定されていたツアーやFUJI ROCK FESTIVALへの参加取り止め、当時所属していたソニーと契約解除となった。
ピエール瀧が逮捕されたことを受け、石野卓球は腕に「電」という初タトゥーを彫り、3月24日に『51歳初Tattoo入れました!“Zin-sayは電気グルーヴ、電気グルーヴは人生”真似すんなよ』とTwitterへ投稿した。
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2019年6月18日、東京地裁の判決で裁判官は、ピエール瀧に「人生」と書かれた写真を見せた。これは、瀧の自宅に貼られているもののようで、瀧のインディーズ時代からの活動で、たびたび作品に出てくる言葉であると説明。
続けて、「あなたが大切にしている『人生』という言葉について、問いたいと思います。
『人生』をこれからどうしたいのか。
『人生』の意味とは何なのか。
『人生』という言葉を贈ってくれた人の気持ちに応えているのか。
この先、迷ったり悩んだりした時は自分の胸に手を当てて『人生』という言葉の意味を考えてください」と問いかけた。
そして、
「この文字を書いた人とは、仲間としての純粋な思いを語り合ったのではないか」と瀧に人生と書いてくれた人=石野卓球と見立てコンビ愛の重要性を説諭し、「この先、芸能界に復帰できるのか、復帰に何年かかるのか分かりませんが、薬物の力を借りなくても、これまでよりも活躍していると社会の人たちが思ってくれる日が来ることを願っています」と復帰を後押しした。
判決後、卓球はTwitterで「人生ってバンド名考えたの俺だかんな。よって、偉いのは俺、裁判官、瀧元死刑囚の順な」と言及。
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2023年2月18日(19日未明)、オールナイトニッポン55周年記念
オールナイトニッポン55時間スペシャルの一環として、2000年以来22年6ヶ月ぶりの復活特番『電機グルーヴのオールナイトニッポン』が放送された
奇しくも番組開始当初に放送されていた土曜深夜27時からの2時間枠で復活を果たした。瀧が逮捕された2019年に留置場内で遭遇した元オールナイトニッポンリスナーの見張り役の警察官(通称「オールナイトさん」)との話や留置場内での留置番号「777番」についての話などの「留置場イイ話」などが話された。
こうして、活動再開以降は楽曲リリース・ツアー・フェスへの出演などコンスタントに活動を続けている。
めでテクノ、めでテクノ
(Written by キャッチャー古田)
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