メタセコイア並木・びわ湖バレイ。湖西線の美しい紅葉を巡る旅
カメラ片手に「フォトジェニック目線」で旅やカフェ巡りを楽しむ、フォトライターはるかです。
海外在住経験が18年と長く、四季のない国で育った私は、春夏秋冬が魅せる日本の美しい風景にいつも心が躍ります。今回は、「日本紅葉の名所100選」にも選ばれた滋賀県高島市マキノ町の「メタセコイア並木」へ、カメラ片手に向かいます。どんな風景を撮ることができるのか楽しみです。
東京駅
湖西線の車窓からのレイクビュー
JR東京駅から東海道新幹線に乗りJR京都駅へ。湖西線に乗り継いで、目指すはJRマキノ駅。所要時間はおよそ3時間半です。
湖西線は琵琶湖の西側を走る列車で、車窓からは琵琶湖を眺めることができます。
特に、JR小野駅からJR近江高島駅の間は湖畔のすぐ近くを走るので、進行方向右側の窓側席に座るのがおすすめです。
京都駅からマキノ駅までは1時間ほど。車窓からのレイクビューを楽しんでいると、あっという間です。
まずは、マキノ駅構内にある「観光案内所」へ。バスの時刻表やタウンマップのほかにも、スタッフの方に、メタセコイア並木の紅葉の色づき具合や素敵な写真が撮れるベストポジションを教えてもらえます。これは素敵なお写真が撮れそうな気がすると、鼻息が荒くなります。
メタセコイア並木
2.4kmも続くメタセコイア並木
メタセコイア並木までは、マキノ駅からコミュニティバス(マキノ高原線)に乗り、「マキノピックランド」バス停で下車します。約6分の乗車です。
バス停を降りるとすぐに、メタセコイア並木があります。
直線道路の両脇にそびえたつメタセコイアは、約500本植えられ、2.4kmも続く並木道となっています。
例年11月下旬から12月上旬に紅葉の見ごろを迎えるメタセコイア並木。メタセコイアの紅葉は、赤や黄色といった色づきではなく、黄金色といったほうがしっくりきます。
私が訪れた時は、徐々に葉の色づきが濃くなりはじめたタイミングでした。落葉がはじまり、道にまで葉が広がると、360度すべてが黄金の世界に包まれるに違いありません。想像しただけで美しすぎる……。
防風林として植えたのが、このメタセコイア並木の始まりだそう。地形的に風が強い北側の並木から葉が色づいていくと、観光案内所の方から教えてもらいました。しばらく散策しながら、撮影を楽しみます。
突然ですが、ここで私のフォトジェニック目線!
並木道がずっと続く風景を撮りたい場合は、メタセコイアの木々を斜線沿いに配置した構図で撮ると、奥行きのある写真になります。
また、そびえたつメタセコイア並木を撮りたいのであれば、縦の構図をおすすめします。
なみ木食堂ツバメ
近江の恵みを食べつくす
散策を終え、メタセコイア並木沿いの「マキノピックランド」内にあるレストラン「なみ木食堂ツバメ」で昼食をいただくことにしました。
近江のお米と旬の農産物を使った、高島市のご当地料理や近江の郷土料理などが食べられます。
今回オーダーしたのは、数量限定の近江の恵み「びわ」膳。9種類のお料理が、デザインの違った豆皿に盛り付けられて、目でも楽しめるお膳です。
近江牛や、若狭湾(福井)から京都に海産物を運ぶ鯖街道の1つが琵琶湖を経由していたことで根付いたとされる鯖の郷土料理などを一気にいただけます! うれしい! ご当地でしか味わえない美味しいものを食べるのも旅の醍醐味です。
お食事を終え、マキノピックランド内も散策。
5月から11月までは季節の果物狩り体験ができ、施設内にはグラウンドゴルフやアクティビティ施設、メタセコイア並木を眺められるカフェ、農産物直売所などもあります。
マキノピックランド内にコインロッカーがあるのはうれしいポイント。こちらに荷物を預ければ、メタセコイア並木も身軽に散策が楽しめます。
マキノサニービーチ
快水浴場百選にも選ばれた湖水ビーチ
マキノ駅に戻り、歩いて10分ほどのところにある「マキノサニービーチ」へ向かいます。
駅舎を背にひたすらまっすぐ歩くと、目の前に「湖のテラス」が見えてきました。
マキノサニービーチには高木浜(北)と知内浜(南)があり、今回訪れたのは高木浜。高木浜から知内浜までの約1kmにわたり、松林が緩やかな曲線を描きながら湖畔の景観を形成しています。また、シーズンになるときれいな湖畔水を楽しめるキャンプ場としても人気があるようです。
松林は「21世紀に引き継ぎたい日本の白砂青松百選」に選ばれています。
ビーチ沿いにはベンチもあるので、ゆっくり景色をみながら癒やされる、そんなスポットです。
お天気が良ければ、日の出や夕焼け写真が楽しめるベストフォトスポットかもしれません。
この日は湖西線沿線のホテルに宿泊し、2日目は眼下に琵琶湖を眺めようと思います。
びわ湖バレイ
標高1,100mから望む、琵琶湖
2日目は湖西線のJR志賀駅からスタート! 志賀駅は普通列車のみの停車駅です。
志賀駅からは、バスでびわ湖バレイ内にある「びわ湖テラス」に向かいます。荷物を預けるなら、駅を出て左手にある「志賀観光協会」内のコインロッカーが便利です。
びわ湖バレイ行きのバスに乗り、10分ほどの「びわ湖バレイ前」バス停で下車。ロープウェイ山麓駅のチケット売り場で当日券を購入しました。
※編集部注:ロープウェイはシーズンにより営業時間・料金などが異なります。詳しくはホームページをご確認ください
チケット売り場には山頂エリアの状況も掲示されています。この日は残念ながら「雨・視界不良」。
ロープウェイは121人乗りの広々空間、大きな窓があり景色を楽しむことができます。
秋は、足元に広がる紅葉が楽しめます。普段は見上げることの多い紅葉なので貴重な体験です。
山頂までは約5分! あっという間に標高1,100mに到着です。
当たりまえですが「視界不良」の掲示はあたっていました(笑)。一面真っ白な世界でしたが、本来であれば、広大な景色が目の前にあらわれたはずです。
びわ湖テラスには、「Grand Terrace」と「North Terrace」のエリアがあります。
「Grand Terrace」からは眼下に琵琶湖を一望でき、「North Terrace」は琵琶湖の北湖側を望むことができます。どちらのテラスも雄大な琵琶湖の絶景を眼下において、思い思いにゆったりとした時間が過ごせそうですね。
Terrace Café
Terrace Caféで優雅なひとときを……
山頂は少し冷えるので温かい飲み物を、と思い「Terrace Café」でひと休みです。
私がオーダーしたのは「近江和紅茶ラテHOT」です。近江和紅茶は、びわ湖テラスのオリジナル。カップはロープウェイのイラスト入りの青いラベルがかわいいので、お天気が良ければ、外のGrand Terraceで琵琶湖を背景にして撮ると素敵な写真になると思います。
お天気が悪い時は、Terrace Café内の暖炉を背景にしてもオシャレ♪ 景色を楽しめず残念でしたが、カフェで過ごす時間を楽しむというのもありだと思います!
今回の旅は、湖西線の沿線を巡り春夏秋冬の「秋」を楽しみましたが、どの季節に訪れてもまた違った色彩を魅せてくれる場所だと感じました。また、ぜひ違う季節に訪れようと心に誓い、志賀駅から京都駅を経由し帰路につきました。
東京駅
掲載情報は2023年1月24日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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