『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』原田泰造&鈴木福インタビュー「“父親でも子供にちゃんと謝る”そこが素敵」「自然にたくさんのことを与えてくれる作品」

想像を超える奇跡の物語と、魔法のように美しい映像によって、数々の驚きと感動を贈り続けてきたディズニー・アニメーション・スタジオ。2023 年には設立100周年という節目を迎える同スタジオが、『ベイマックス』で知られるドン・ホール監督と共に新たに贈るのは、アクション・アドベンチャー超大作『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』。現在大ヒット上映中です。

本作の主人公サーチャーを演じた原田泰造さん、サーチャーの息子のイーサンを演じた鈴木福さんにお話を伺いました!

――本作とても楽しく拝見させていただきました。まずは収録の感想を教えていただけますでしょうか?

原田:声優のお仕事が本当に久しぶりだったので、手探り状態でやらせていただきました。サーチャーと一緒に驚いて、感動して、共感しながら演じさせていただきました。

――初挑戦とは思えない、生き生きとしたサーチャーのお声でした!

原田:本当?嬉しいなあ。

鈴木:サーチャーにピッタリで、お顔も似ていらっしゃるというか、サーチャーが泰造さんで良かったなあって思いました。

原田:僕も福くんのイーサンがすごくピッタリで嬉しかったです。福くんの声を聞きながら収録をしていたので、とてもやりやすかったです。

鈴木:最初はやっぱり緊張もありましたし、耳から(本国版の)英語も入ってくるので不思議な感じでした。でもやっているうちに、だんだん楽しくなってきて、最後はもう映画の世界に入れました。

原田:サーチャーの声をジェイク・ギレンホールさんがやっていて、ジェイクさんは落ち着いたトーンで声を出しているのに、僕は「うわあ〜!」って騒いでいるので、その違いが面白かったです(笑)。僕はジェイク・ギレンホールさんが大好きなので、同じ役を演じられたことも、耳から声を聴けたこともすごく嬉しかったなあ。

――今回の抜擢について周りの反応はいかがでしたか?

原田:(ネプチューンの)2人がすごく喜んでくれて、「おめでとう!」とか「うらやましい!」とか色々な言葉をくれました。映画は観てくれると思うんだけど、恥ずかしいですね。

鈴木:両親は僕が0歳の頃から毎年ディズニーランドに連れていってくれたほど、ディズニーが大好きで。昔から家にDVDがたくさんあったので、今回こうして100周年のロゴがついている作品に関わることが出来て本当に光栄です。家族もとてもビックリして、喜んでくれました。実は、オーディションの時、僕はあまり手応えがなかったんです。それで家族にも「落ちてしまっても、こんな機会をいただけただけありがたいよね」と話していたので、だからこそ本当に嬉しかったです。

原田:僕も「もうちょっと上手く出来るのに、難しい…」って手応えを感じられなくて。オーディションの時って「落ちたくねえよ、落ちたくねえよ」ってずっと思っていたので、結果を聞いたら、本当に嬉しかったですね。

――ネタバレ無しで語るのが難しい作品ではあるのですが、本作の魅力をどんな言葉で伝えたいですか?

原田:家族の絆が核となっているので、家族の物語をまず楽しんでいただきたいですね。サーチャーがイーサンに謝るシーンがあるのだけど、そこがすごく素敵で。自分が間違っている、悪いと思ったら、父親でも子供にちゃんと謝る。ちゃんと言葉で表すという所が“サーチャー一家”ってちゃんとしているなって。

鈴木:色々な角度から物事を見るということがすごく重要だなと改めて思わされました。多様性の大切さが世の中で語られている中で、それが当たり前となって、何ならそういった言葉がいつか使われなくなるべきだとも思います。この作品は自然にたくさんのことを与えてくれる作品になっています。1回観た後に、また少し間をおいてから見ると見方が変わる作品になっているので、何度でも楽しんでください。

――私も結末を知った後に、もう一度観たい!とすぐ思いました。何度でも観たくなりますよね。お2人が演じた、サーチャーとイーサン以外にお気に入りのキャラクターはいらっしゃいますか?

原田:僕はやっぱり、犬のレジェンド! どんな危機の時でも遊んでいる、こういうキャラクターがいることが救いであり、場が和みますよね。違う世界に行って、みんな不安な時もレジェンドだけは楽しんでいて、相手に対する壁が無くて、とても可愛かった。

鈴木:スプラットが好きです。言葉は分からないのですが、賢いところもあって、スプラットの正体が何なのかというのは分からないのですけれど、そこがまた良いなって。どのキャラクターも魅力的ですが、レジェンドとスプラットの2大巨頭が本当に可愛いですよね。

――映画を観た後にポスターを見ると、レジェンドとスプラットに目が行くんですよね。

原田:本当だね!最初は全体を見ているけれど、観た後だと感じ方が変わる面白い作品ですよね。

――三世代の家族の物語が描かれていて、時に意見を戦わせながら、お互いを尊重していく素敵なストーリーになっています。お2人がお父さんやお祖父さんから教わったこと、学んだことはありますか?

原田:僕が父から学んだのは、家族に大切にすることですね。言葉では無くて背中で教えてもらった感じで。僕も息子にそれを教えられているのか自信はないのだけど、そうだったら良いなってこの映画を観て強く思った。僕も自由にさせてもらったので、同じように(息子には)自由にさせていました。

――ちなみに原田さんのお父様は、原田さんが芸人さんになることは応援してくれていたのですか?

原田:最初はやっぱり応援はなかったですね。「どうせすぐやめるんだろう」と思っていたと思います。今はもちろん応援してくれていて、特に時代劇に出るとすっごく喜んでくれます。

鈴木:両親、特に父の存在は大きいです。「何事も楽しめ」ということは大きな教えの一つですし、父は小学校からとか昔からのお友達とずっと付き合いを続けていて、よく会ってお酒を飲みに行ったりしている姿を見ていて、僕もそうやっていつまでも友達と付き合っていきたいなと思います。後は、母方の家系が和楽器をやっていて、おじいちゃんからは尺八を習いました。おじいちゃんは厳しくも優しい存在です。

――素敵なお話をありがとうございます!最後に来年はウォルト・ディズニー・カンパニーは、創立100周年となりますが、お2人が好きなディズニー作品を教えてください。

鈴木:『ダンボ』『白雪姫』『シンデレラ』『三匹の子ぶた』…ディズニークラシックの作品が大好きです。そしてもちろん『カーズ』「トイ・ストーリー」シリーズなどのピクサー作品も、「スター・ウォーズ」シリーズも大好きです。小さな頃からずっと観ているので、好きな作品ばっかりですね。最近だと『リメンバー・ミー』も大好きです。

原田:たくさんあるけど、パッと出てくるのは『モンスターズ・インク』と「トイ・ストーリー」シリーズ。あとは『ベイマックス』も好きです。みんな楽しい作品なんだけど学ぶことが多くて、ディズニー作品ってすごいなって思いますね。

――どれも本当に魅力的な作品ですよね。本作もそうやって長年愛される作品になってくれたら嬉しいなといちファンとしても思います。今日は素敵なお話をありがとうございました!

撮影:小野正博

『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』大ヒット上映中!
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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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