効果音も自分たちで表現!「存分に“るーみっくわーるど”を楽しんでいる」リスペクトが生み出す令和版『うる星やつら』面堂終太郎役・宮野真守インタビュー

10月13日よりフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて毎週木曜24時55分~放送スタートし、大きな話題を集めている新作TVアニメ『うる星やつら』より、面堂終太郎役の宮野真守さんのインタビューをお届けします。

「うる星やつら」は、今なお第一線で活躍する高橋留美子先生による鮮烈のデビュー連載。小学館創業100周年を記念し、選び抜かれた原作エピソードを全4クールに渡って、完全新作としてTVアニメ化します(第1期:2クール連続放送)。 地球“最凶”の諸星あたると、宇宙から高校生舞い降りた“鬼っ娘”美少女ラムのボーイ・ミーツ・ガールを、銀河中から集結するキャラクターたちが彩るラブコメディです。

主人公の“ダーリン”こと諸星あたる役を神谷浩史さん、ヒロイン・ラム役を上坂すみれさん、三宅しのぶ役を内田真礼さん、面堂終太郎役を宮野真守さん、チェリーこと錯乱坊役に高木 渉さん、サクラ役を沢城みゆきさん、ラン役を花澤香菜さん、レイ役を小西克幸さん、おユキ役を早見沙織さん、弁天役を石上静香さん、クラマ姫役を水樹奈々さん、温泉マーク役を三宅健太さん、尾津乃つばめ役を櫻井孝宏さん、面堂了子役を井上麻里奈さん。

さらに、あたる父を80年代版初代あたるを演じた古川登志夫さん、あたる母を戸田恵子さん、ラム父を小山力也さん、ラム母を初代ラム役の平野 文さんが演じるという超豪華キャストにも注目です!

宮野真守さんに本作や面堂への想い、令和版『うる星やつら』の魅力を伺いました。

「あたるがいる!ラムがいる!マモがいる!」じゃダメだなと思って(笑)。

――まず、『うる星やつら』再アニメ化と聞いたときのお気持ちをお聞かせください。

宮野:ビックリしました。「え!?もう1回作るの!?」みたいな。そして、まさかそのオーディションを自分が受けることになるとは思っていなかったので、驚きと同時にすごく光栄な気持ちがあって。オーディションのときから全力でパフォーマンスしました。

――キャスティングがハマりすぎているのでオファーかな?と思ったのですが、オーディションだったのですね。

宮野:それはそうでしょう! オーディションでは、まずは自分で声を録って送るテープオーディションという形で、あたると面堂の両方を受けたんです。ですが、自分が諸星あたるを演じるというのが全然想像がつかなくてすごく苦労して音入れをしたんです。最終的に送るテープが出来ても、「あれで大丈夫だったかなぁ?」と思いながらあたるを録り終わったあとに面堂を録ったんですけど、何も悩まなかったですね(笑)!

――(笑)。

宮野:あれ?これもしかしたら受かるかもな?というくらい(笑)、どんどん自分の中から“こうやりたい”“ああやりたい”が出てきて。もちろん伝説的な作品なので頭の中で『うる星やつら』の声ってみんな飛び交うと思うんです。僕の中でも(初代を演じられた)神谷明さんの声が鳴るんですけど、オーディションのときはあまりそこを気にせず、宮野なりの面堂終太郎をやって。そうしたら面堂はスタジオオーディションに来てください、と言われました。

スタジオオーディションで演じてみて一番最初に言われたのが、「高校生なので、もう気持ち若く意識してみてください」と言われて、「なるほど、確かにな」と(笑)。演じられていた大先輩方が思い浮かんじゃうんですけど(笑)、でも確かに彼らはまだ高校生だったと思って、世界観を大事にすることを意識しました。
あとは「もっとやってください」と言われて。「え!結構激しくやったつもりだけど、もっとやっていいんだ!?」と思って、「これはもし自分が面堂に決まって求められたら存分に楽しんで色々チャレンジできる役だし、そんなスタッフ陣だな」と思ったので、ワクワクがいっぱいでした。

そこから、実際にオーディションで決めていただいてからは、もちろんプレッシャーでした。僕は最初は皆さんと一緒に収録できず抜き録りになってしまったんですけど、あたるとラムの声を聴いたときに「『うる星やつら』だ!」と思ったんですよね。なので、「あたるがいる!ラムがいる!マモがいる!」じゃダメだなと思って(笑)、面堂になれるようにもう一度しっかりと勉強して。でも、やっぱりどう勉強しても僕が神谷明さんの声になり得るわけがないので、そこを追い求めてしまうと良くないな、と。なんなら、ちゃんと宮野の表現を評価して決めていただいたので。
でも、いっぱい勉強したら神谷明さんの素敵な表現みたいなものがたくさん自分の中に入ってきて、「ああ、すごいな~!」と思っているうちに、“こうやりたい”“ああやりたい”がまた新たにどんどん生まれてきたんです。なので、リスペクトを大事にしながらも自分なりの面堂を作れていけたらなと今はやっていますね。

――神谷明さんの面堂の素敵なところは、どういったところだと感じられましたか?

宮野:特に序盤は自分が子供の頃に観て想像していた面堂よりも全然叫んでいなくて。すごく優等生なスタンスを真っ直ぐに演じていらっしゃっていて、すごくカッコよかったんですよ! めちゃくちゃカッコよくて! でも『うる星やつら』の作品の持つ面白さやギャグ要素などが、どんどんその面堂をお話の中で真剣に崩していくじゃないですか。あ、そこにやっぱり面白さがあるんだな!と思って。だから、ある意味ふざけてはダメなんだな、と。“真剣にコメディをやるからこその面白さ”というところを、僕も自分の面堂としてどんどん追求していきたいなと思いました。

コンプラぎりぎりの昭和ギャグ!面堂は「あんなに上品で下品な人もいない(笑)」

――脚本を拝読させていただいたのですが、脚本段階から高橋留美子ワールドがすごくて! もう脳内で再生されるというか。

宮野:もうやり取りも原作のまんまですからね。

――セリフだけで高橋留美子先生の世界観というか、もう『うる星やつら』なんだなと実感してビックリしました。

宮野:そうですね。なので、本当にそこに自分が居られるのが不思議なくらい(笑)。存分にこの「るーみっくわーるど」を楽しんじゃっている自分がいますね。

――こんなにギャグが詰まっているんだ!?というくらいテンポがいいですよね。

宮野:そうですね、コンプラぎりぎりの(笑)。

――まさに令和版として、昔のそのままの表現というのはなかなか難しい部分もあるのかな?と思うのですが……。

宮野:いやぁ、いっぱいあるみたいですよ(笑)! それでも、あたる母のあたるへの当たりが辛辣だったり、昭和ギャグとして最高に面白かったりするんですよね。

――「るーみっくわーるど」に入ったキャストさんたちの印象は? 高橋留美子節の掛け合いになっているな、とか。

宮野:あたるとラムとしのぶと一緒に収録出来たときは、やっぱりその中で生まれる面白さがすごく高まった気がしますし、みんながそれに対してすごく真っ直ぐベクトルを向けていると一緒に居てわかることが、一番幸せかもしれないですね。みんなが真剣に楽しんでいるみたいな空気感というか。

――PVの映像をご覧になったときの感想は?

宮野:令和に作るアニメーションのアプローチとして作っていくと思うんですけど、また新たな表情を見せてくれるラムちゃんが可愛くて! 絶対的にラムちゃんが可愛いというのは一番大事じゃないですか。ラムちゃんがめちゃくちゃ可愛かったので、僕も楽しみでしかないです。

――令和版ならではの部分を教えてください。

宮野:令和だからに関して言うと、たぶん『うる星やつら』という存在を大好きな人達が作っているので、そのリスペクトがめちゃくちゃ感じられる。だからといって過去作品をなぞるのではなく、自分たちのできる表現を好きだからこそ追求していくみたいなところがあるので、音響面や演出面などでも攻めたりしています。それぞれの効果音は自分で言ったりするんですよ(笑)。「ズコーッ!」「ビリビリビリ!」「スカーンッ!」とか(笑)。

――「るーみっくわーるど」らしいですね(笑)!

宮野:面白いですよね。例えばすごい大御所ゲストが来てもやらせるので、それを見ているこっちはすごく楽しかったりするんです(笑)。
あと、OP/EDの曲もすごく攻めているしスタッフの気概も感じるんですよね。そういうことも含めてみんながリスペクトを持って、でも自分たちの令和の『うる星やつら』を作ろうとしていることが現場でも感じるし、スタッフワークでも感じます。

――面堂は3話から登場ですが、面堂の見どころを教えてください!

宮野:面堂としては、やはりどれだけ真剣になれるかというところだと思ったので、真剣に。でも、内面はそんなにあたると変わらないので(笑)、「真剣に女性が好き」ということを面堂の当たり前として、ふざけるのではなく、彼が信じているものを僕が貫き通していきたいなと。そこに面白さが生まれてミスマッチさや、アンバランスさだったり、あんなに上品で下品な人もあまりいないので(笑)、そういうところを表現していければいいなと思っています。

――キャスティングもバッチリだと感じてばかりなので、楽しみです!

宮野:これから更に思うと思いますよ。いろんなキャラが出てくるたびに「バッチリだな!」って。すごい豪華なキャスティングです。めちゃくちゃ合っているし、たぶんキャスティングされた人たちみんながプレッシャーを感じているんだろうな、とは思います(笑)。「自分も入るんです……」って連絡来たりしますもん、「そっか、頑張ろうな!」みたいな(笑)。だから、『うる星やつら』という存在へのみんなのリスペクトがすごく高いので、それもある意味魅力になるんじゃないかなって。好きが集まって今回の令和版が作り上げられているので。『うる星やつら』のファンの皆様にも楽しんでもらえるように、今できる僕らの表現を突き詰めています。
さらには、今の若い子たちでまだ作品を知らなかったという子たちがいるかもしれないんですよね。そういう層に向けても、この昭和ギャグの面白さを「うわ、昭和ってこんなに面白いんだ!?」と思ってもらえるように自分たちが楽しみながらも真剣に取り組んで、最高の作品を作っていけたらなと思っています。

――ありがとうございました!

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作品情報

<放送>
2022 年 10 月 13 日よりフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて毎週木曜 24 時 55 分~放送開始
※放送時間は予告なく変更になる可能性がございます。
◆配信情報
10 月 14 日(金)12:00 より順次配信スタート
■見放題配信
Amazon Prime Video/d アニメストア/Disney+(ディズニープラス)/dTV/FOD/J:COM オンデマンド
milplus/NETFLIX/U-NEXT/WOWOW オンデマンド/アニメ放題/バンダイチャンネル/ひかり TV
■最新話期間限定 無料配信
GYAO!
■都度課金
Amazon Prime Video/DMM.com/Google Play/GYAO!ストア/HAPPY!動画/J:COM オンデマンド milplus /music.jp/RakutenTV/YouTube(レンタル)/バンダイチャンネル/ひかり TV/ビデオマーケット/ムービーフル Plus

原作 高橋留美子「うる星やつら」(小学館 少年サンデーコミックス 刊)
<スタッフ>
監督:髙橋秀弥 木村泰大
シリーズディレクター:亀井隆広
シリーズ構成:柿原優子
キャラクターデザイン:浅野直之
サブキャラクターデザイン:高村和宏 みき尾
メカニックデザイン:JNTHED 曽野由大
プロップデザイン:ヒラタリョウ
美術設定:青木 薫
美術監督:野村正信
色彩設計:中村絢郁
CG ディレクター:大島寛治
撮影監督:長田雄一郎
編集:廣瀬清志
音楽:横山 克
音響監督:岩浪美和
アニメーション制作:david production
<キャスト>
諸星あたる :神谷浩史
ラム :上坂すみれ
三宅しのぶ :内田真礼
面堂終太郎 :宮野真守
錯乱坊 :高木 渉
サクラ :沢城みゆき
ラン :花澤香菜
レイ :小西克幸
おユキ :早見沙織
弁天 :石上静香
クラマ姫 :水樹奈々
温泉マーク :三宅健太
尾津乃つばめ:櫻井孝宏
面堂了子 :井上麻里奈
あたる父 :古川登志夫
あたる母 :戸田恵子
ラム父 :小山力也
ラム母 :平野 文
<音楽>
オープニング・テーマ:MAISONdes「アイウエ feat. 美波, SAKURAmoti」(Sony Music Labels Inc.)
エンディング・テーマ:MAISONdes「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ feat. 花譜, ツミキ」(Sony Music Labels Inc.)
公式 HP
https://uy-allstars.com
公式 Twitter https://twitter.com/uy_allstars 推奨ハッシュタグ:#うる星やつら

(C)高橋留美子・小学館/アニメ「うる星やつら」製作委員会

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