ヨガ的思考で、寒さの二次的ストレスをつくらない3つの方法 

ヨガ的思考で、寒さの二次的ストレスをつくらない3つの方法 

布団から出たくないなぁ、そう感じる朝になってきましたね。これから寒さが増して本格的に冷え込んでいきます。今回は、寒さとうまく付き合う心を養う、古典ヨガの智慧を紹介します。

心と身体は、どんなふうに繋がっている?

「なんで寒さに古典ヨガなの?」と、思われる方もいるかもしれませんね。古典ヨガは、身体はもちろん、練習や座学を通してにも気づきをもたらす修習法です。

古典ヨガは、数千年に渡り、ヨガスートラや経典、また、師から師へと継承され続けており、人類に共通する普遍的な智慧といっても過言ではありません。2016年には、国際連合の専門機関の一つであるUNESCO(国連教育科学文化機関)により、無形文化遺産に登録されました。

心的にイライラや恐怖などが起きると、身体的に血行不良や肩こりなどの不調をひきおこすことは、一般的にも知られています。人にストレスを与えるものをストレッサーと言いますが、寒さは外的ストレッサーの代表です。脳が五感を通してストレスを感知すると、身体のもつ恒常性(ホメオスタシス)を保つために、ホルモン分泌、免疫による防御、自律神経(交感神経と副交感神経)により均衡を取り戻そうとします。
身体が寒さを調整対応している間に、心は寒さに反応して、辛い、嫌だ、などの新たな心的ストレスを作り出します。これが、心による二次的なストレスです。

寒さは、なぜストレスなのか?

まず、寒さはなぜ人間にとってストレスとなるのでしょうか? 人間は常に体温を維持しながら生きています。主に筋肉で熱を作り出し、皮膚や汗による放熱で体温の調整がなされています。つまり、寒さによる体温の低下は、身体の危機として脳がストレスと受け止めるのです。すると交感神経が優位になり、血管を収縮させ、体を縮こませたり震えたりして、体温の維持を図ります。温かいものを触ったり飲んだり、衣類や環境など温度調整しながら対処すれば、身体機能は寒さという脅威から守られます。

でもやっぱり寒い!そんな時、寒さをストレスにしない3つの思考法とは?

心を健康に保ち、二次的なストレスをつくらない強い味方、それは思考法です。古典ヨガの座学でお話していることを紹介します。

1.「反応しないで対応する」
人は物事に反応してしまいがちです。寒さだけでなく、人に言われた嫌なこと、思いがけないトラブルが起きた時などに、反応でなく対応することを意識してみてください。自分はどうしたいのかという正常な思考に戻り、落ち着いて考え行動することで心が安定します。

2.「嫌なこと=辛いことではない」
寒さとは、肌で感じた低温を脳が危険と感じ、ストレスと受け止める現象です。サンスクリット語で「パンチャニャーナエンドリア」と言われ、外界を感知するための5つの感覚器官を五感といいます。その感覚と同時に「アンタカラナ」という4つの思考器官が瞬時に働いています。禅でいう「眼耳鼻舌身意(げんにびぜっしんい」の意にあたるものです。 寒いは、寒いということ、寒いことに心を動かす必要はないと気づきを持ちます。
×「寒い(>_
○「寒い(。-_-。)」 寒いは寒い
寒いことによって心が動かされ辛いという感情に陥らないようにするということです。

3.「視点を変える」
寒い辛いと不幸を感じる人もいれば、同じ寒さでも大丈夫な人がいます。それは視点の違いです。寒さは、悪いことばかりではなく、お肌が引き締まる、頭が冴えるなどのメリットもあります。お鍋やお風呂など、より温かく幸せに感じるものです。また、寒い中でも、スキーや雪合戦などに夢中になると寒さを忘れるから不思議ですね。

思考で対応 & 体温が上がる古典ヨガの練習を始めよう

さて、外界は変えることができなくても、自分の思考や視点は変えることができそうですね。思考は癖になっていますので、慣れるまで少しずつこの3つの方法を意識してみてください。身体的な予防としては、ヨガの練習で筋肉量を増やし、基礎代謝を上げることで体温が上がります。また、深呼吸は横隔膜(筋肉)で熱を作り、末端に温かい血液が行き届き冷え性を予防します。四季と共に毎年やってくる暑さ寒さ、心と身体を理解することでうまく付き合って見てくださいね。

  1. HOME
  2. 政治・経済・社会
  3. ヨガ的思考で、寒さの二次的ストレスをつくらない3つの方法 
JIJICO

JIJICO

最新の気になる時事問題を独自の視点で徹底解説するWEBメディア「JIJICO」。各分野の専門家が、時事問題について解説したり、暮らしに役立つお役立ち情報を発信していきます。

ウェブサイト: https://mbp-japan.com/jijico/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。