プロ野球大好きな大井川鉄朗が様々な観点から独断と偏見で勝手にベストナインを選んでみるというこの企画。今回は「2022年鎌ケ谷ファイターズ編」。10月2日、千葉県鎌ケ谷市を拠点にするファイターズの2軍も2022年シーズンを終了した。38勝55敗6分、勝率.409、リーグ6位でシーズンを終えた。新型コロナウイルスの影響もあり、リーグ最少となったが99試合を戦った。来季の飛躍を誓うヤングファイターズの選手たち(1軍もみんな若いけど)。今回は2022年に2軍で活躍した「鎌ケ谷ベストナイン」を選んでみる。
投手:田中瑛斗
2020年に右肘手術を受け、2021年オフに戦力外通告を受け、育成選手として迎えた2022年シーズン。2軍で登板を重ね、ケガを乗り越えて7月に悲願の支配下登録を勝ち取った。イースタンリーグでチームトップの77イニングを投げたことを大きく評価してのベストナイン選出。
1軍では7月7日に先発登板し、プロ初勝利を挙げた。ヒーローインタビューでの「この景色が見たくてプロ野球を頑張ってきた」の一言は多くのファイターズファンの目頭を熱くさせた。来季は更なる飛躍を期待したい。
2軍成績:18試合 4勝8敗 防御率4.44 投球回77
1軍成績:4試合 1勝3敗 防御率4.82
捕手:田宮裕涼
4番として出場し、2022年オープン戦初得点を挙げて幸先の良いスタートを切った田宮捕手。俊足の持ち主で、捕手登録ながら外野手としての出場もあった。イースタンリーグではチームトップとなる8盗塁をマーク。1軍での成績は振るわなかったものの、来季は俊足捕手として球界をかき乱してもらいたい。
2軍成績:49試合 打率.219 1本塁打9打点 8盗塁
1軍成績:14試合 打率.111 0本塁打0打点
一塁手:髙濱祐仁
2021年シーズン、1軍で107試合に出場し8本塁打を放ったが、2022年シーズンは同じポジションの清宮幸太郎選手の台頭もあり、1軍出場はわずか7試合に激減。それでもイースタンリーグでは71試合に出場し打率.266と意地を見せ、53安打はチーム2位の好成績。内野はどこでも守れるユーティリティー性もあるため、チームに必要な戦力であることは間違いない。来季は持ち前の長打力を新球場で爆発させてもらいたい!
2軍成績:71試合 打率.266 5本塁打20打点 53安打
1軍成績:7試合 打率0.59 0本塁打1打点
二塁手:難波侑平
プロ5年目のシーズンを育成選手として迎えた難波選手。打撃好調で最終的には打率.263をマーク。将来1、2番を打てるような選手になるのではと期待していたが、2022年10月3日に戦力外通告を受けてしまった。今後については未定としている。
2軍成績:48試合 打率.263 0本塁打6打点
1軍成績:出場なし
三塁手:佐藤龍世
ライオンズから移籍2年目となった今季は、1軍では37試合に出場。旭川で行われた8月2日のソフトバンク戦では移籍後初となるホームランを放った。守備でも好プレーを見せ、打率は苦しんだものの存在感を放つことができたシーズンとなった。
2軍では打撃好調で打率.272、チームトップとなる8本塁打を放つなど、正直2軍ではもうやることがないという印象を受ける活躍だった。このまま2軍の帝王で終わらず、来季は1軍で大活躍してもらいたい。
2軍成績:54試合 打率.272 8本塁打26打点
1軍成績:37試合 打率.115 1本塁打4打点
遊撃手:上川畑大悟
2021年ドラフト9位、支配下指名としては最後の77番目に名前を呼ばれた上川畑選手。春季キャンプ中の右膝の故障で出遅れてしまうも、復帰後の5月に1軍に昇格。即戦力として期待されていた活躍を見せた。2軍出場試合数は10試合と少ない物の、打率.324の高打率をと堅守を評価してベストナインに選出した。
2軍成績:10試合 打率.324 0本塁打2打点
1軍成績:80試合 打率.291 2本塁打17打点 8盗塁
外野手:片岡奨人
プロ3年目となった今季は、イースタンリーグで79試合に出場。打席数263はチームトップ。1年を通して試合に出場し、チーム3位となる50安打を放った。1軍でも13試合に出場。プロ初安打もマークした。しかし2022年10月3日に戦力外通告を受けてしまった。今後については未定としている。
2軍成績:79試合 打率.221 6本塁打20打点
1軍成績:13試合 打率.125 0本塁打0打点
外野手:樋口龍之介
育成選手として迎えた今季、83試合出場、54安打はいずれもチームトップの成績。ホームランも7本でチーム2位と自慢の長打力を見せたシーズンとなった。支配下登録へ向けて期待していたが、2022年10月3日に戦力外通告を受けてしまった。今後については未定としている。
2軍成績:83試合 打率.244 7本塁打27打点 54安打
1軍成績:出場なし
外野手:王柏融
来日4年目となった今季。2021年に9本塁打を放ち、期待されていた活躍を見せてくれるかと思っていたシーズンだったが、1軍では開幕1軍入りを果たすも、打撃不振により4月に登録を抹消。結局シーズンを通して不振から抜け出せずに終わってしまった。
しかし2軍では50試合で打率.328と格の違いを見せつけることはできた。現時点では来季の契約については公式発表が無いが、ファイターズ残留、他球団移籍とどのような形になっても活躍を期待したい。
2軍成績:50試合 打率.328 4本塁打14打点
1軍成績:15試合 打率.063 0本塁打0打点
(Written by 大井川鉄朗)