和栗モンブラン店をはじめ、神戸で数多くの飲食店を展開するくり松が9月23日、神戸・元町に「ハンバーグと牛タンとお米 神戸赤ふじ」をオープンした。料理の主役は神戸牛100%のハンバーグや、希少部位「タン元」を使用した特上霜降り牛タンステーキ。JR元町駅からは徒歩約5分、三ノ宮駅からも徒歩圏内とアクセス良好なロケーションだ。
店名の由来にもなっている「赤富士」は、富士山が雲や霧、朝陽の影響により赤く染まって見える現象のこと。稀にしか見ることができず、また縁起の良さでも知られたこの赤富士ちなみ、「赤ふじ」と命名したという。細長く奥行きがある店内にはカウンター席が20席。各席に1人専用の鉄板が備わっており、この時世には何かと安心できるだろう。
同店のコンセプトは「和食料理人が作る、究極のハンバーグと牛タンと米」。老舗料亭で研鑽を積んだ料理人、岡田和馬氏による和食の知識と技法を駆使したハンバーグを提供する。神戸牛100%と厳選和牛100%の2種を用意し、肉本来の旨味を引き立たせるため、つなぎは一切不使用。さらにタネづくりでは独自の機械を使用し、肉に余分な温度を加えないよう徹底管理する。さらにコクと旨味が豊富な牛脂を活用。ハンバーグの上にオリジナルブレンドの牛脂をのせ“赤富士”を演出する。
米にもこだわった。取り寄せと試食を重ね、厳選されたのは岐阜県産の「せせらぎ清流米」。日本名水百選の第1号「宗祇水」が湧き出る郡上八幡のブランド米で、艶や粒立ち、歯応えのバランスが良く、ハンバーグとも好相性とのこと。店内で毎朝精米し、さらに釜炊きで仕上げるなど最良の状態で提供する。
この日は「黒毛和牛赤ふじハンバーグステーキ(M)170g&特上霜降り牛タンステーキ1枚&牛タン(60g)」(3,190円/税込)をオーダーした。ハンバーグは料理人が表面のみを焼き上げ、その後はゲスト自身で好みの焼き加減に仕上げるというスタイルだ。牛脂はタネに混ぜ込むことが一般的だが、ハンバーグの上に乗せることで、コクと旨味が徐々に溶け出し、味わいに奥行きをもたらすという。
各席には5種類の薬味が備わる。醤油ベースの「ジャポネソース」、大粒ニンニクのパンチが効いた「食べるラー油」、青唐辛子の辛さが際立つ「ハラペーニョソース」、爽やかな酸味の「ネギ塩レモン」、ご飯との相性も良い「柚子胡椒海苔」と、味変を楽しめるのも魅力だ。炊き立ての白米は、一粒一粒がふっくらしていて、輝くような艶。力強いもっちり感があり、ハンバーグともよく合う。ご飯、味噌汁ともにおかわり無料なのも嬉しい。
ハンバーグをカットしてみると、まだ中はレア状態。溶け出した牛脂は芳ばしい香りを放ち、食欲もそそられる。つなぎ不使用というだけに、濃厚な肉の旨味をダイレクトに体感できるのが特徴だ。肉汁はジューシーながら、決して重たくなく、肉質の良さがうかがい知れる。
1頭から3枚しか取れないというタン元は、コリっとした歯応えとしっとりした柔らかさを兼ね備えた逸品。繊細な霜降りで、口の中で多彩な旨味が溢れる。まずは塩胡椒のみで素材本来の味を堪能したい。
〆にはガーリックライス、ひつまぶし、卵かけご飯の3種類からセレクト可能。いずれもハンバーグ20gがつき、最後まで肉を味わえるのが魅力だ。
ガーリックチャーハンはニンニクの粒が大きく、ほくほくとした食感も楽しめる。肉汁を吸収したもやしは旨味たっぷりで格別のアクセントに。
ひつまぶしはコーヒードリッパーで出汁をとるため、鰹の香りと深みを存分に楽しむことができる。料亭で修行した料理長の腕が光る一品だ。
卵かけご飯は和牛の旨味と卵のコクが見事なハーモニーを奏でる。5種の薬味を組み合わせ、自分好みのオリジナル卵かけご飯にアレンジするのもいいだろう。
この他メニューには「神戸牛赤ふじハンバーグステーキ(M)170g」(2,530円/税込)や、「黒毛和牛赤ふじハンバーグステーキ(M)170g」(1,870円/税込)、「特上霜降り牛タンステーキ1枚」(1,540円/税込)をはじめ、良質な肉を心ゆくままに味わえるセットを用意。ぜひ神戸ランチの候補に加えてみてはいかがだろうか?