「刺さった」「キュンとした」 マンガ『Twitter漫画描きとたった一人のフォロワーの物語』が勇気もらえる話だった

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Twitterに創作マンガを投稿している迷子さん(@meikosan71)が、『Twitter漫画描きとたった一人のフォロワーの物語』を公開。「その気持ちわかる」「全創作者に当てはまると思う」といった反応が寄せられています。

Twitterのフォロワーが一人しかいないという漫画描き。「もう2ヶ月も創作漫画を週3投稿しているのに。まぁそれは良いんだけどさ…。元々ただの暇つぶしだし、飽きたらすぐやめようと思ってたし…。そろそろ潮時かとも思っているが」と考えていますが、唯一のフォロワーが毎回「いいね」をしてくれるためにやめられず……。「ヨミさん…一体何のつもりなんだ。もっと他に見るもんあるだろ」と思ってます。

このヨミさん、感想やリプを送ることは一度もなく、「いいね」をくれるのみ。「もしかして人間ではなくAIの可能性がある。読み専なのか日常ツイートもほぼないからどんな人なのか分からない」と疑いつつ、「ヨミさん…、あなたがいいねを付けるのをやめてくれたら、俺は未練なく漫画を描くのをやめられるんだよ」と思います。ですが、「あれっ…、そういえば昨日更新した漫画にヨミさんがまだいいねをくれていない。いつもは一日以内に必ず反応をくれていたのに。ついに飽きたのか? それとも展開が気に入らなかった…? もしくはリアルで何か…?」と心配になります。

「っって、ヤベぇ!! リアルの心配始めるとかストーカーか!? 顔も名前も知らない赤の他人によ…。…そもそもヨミさんにとっていいねなんか大した意味なかったんだよ」とスマホを投げて、「なんとなく押してたいいねをやめただけなんだ。俺もやめたいと思ってたんだからちょうどいいじゃん。いいんだこれで…、いいんだ。今日は休んで5chまとめでも読んで寝よ…。最高だぜ、自由ってのは」と言い聞かせているところに、ポンっと「いいね」が!

「ヨミさぁあああんん!! キタァあああぁ!!」と思わず喜んでしまう漫画描き。「ってなにホッとしてるんだ!! くそっ…これでまたやめられなくなったじゃねーか!!」とスマホをポイッと投げて、「はぁ…本当に俺は…、何をやってるんだ?」と机に向かいます。

その後も何度もやめようと思いながら描き続け、「ヨミさんのためじゃない…これはもうあれだ…。ヨミさんが飽きるのが先か、俺が投げ出すのが先か…、そういう勝負なんだ」と決意して、ペンを走らせます。

一年後。「終わった…。途中で投げ出さずに最後まで描き切った!! 俺は勝ったんだ。ヨミさんにではなく…俺自身の弱い意志に…」と燃え尽きた状態の漫画描き。「ものすっごい達成感…。思えば壮大(笑)な物語を描こうと試みては、3ページで投げ出し脳内で完結させてきた人生だった」と魂が浄化された感覚になって、「こうやって最後まで描き切ることができたのはヨミさんのおかげだ…」と感謝。最後の投稿のつもりで、「ヨミさん 俺はこの物語をあなたに捧ぐ」とツイートします。

「さぁヨミさん、最終回にいいねを付けてこのやり取りに終止符を打ってくれ。それで俺は本当に未練も罪悪感もなく漫画を描くのをやめられる。ありがとうヨミさん、そしてさような…」と思っているところに、ヨミさんから「連載お疲れ様でした! とても楽しく読ませて頂きました。新作も楽しみに待ってます」というリプが……。「だからさ…、本当にそういうのやめてくれって」とスマホに一粒の涙が落ちて、「そんなこと言われたら、また新作描いちゃうんだから…」と背中を震わせるのでした。

Twitterにマンガを発表して1年ほどになるという迷子さん。「私は趣味で好きに描いているだけですが、それでも見てくれる人が一人もいなかったら空しくなってやめてしまうと思います」と語り、「Twitterで創作活動をしている人は多いので共感性が高いと思い、Twitter漫画描きを主人公にしました」と話します。

「主人公が”数々の物語を描こうと試みては投げ出してきた人生だった”とモノローグで語っているのですが、まさしく私がこれで、描き上げることができなかった漫画がたくさんあります」と明かす迷子さん。「唯一のフォロワーであるヨミさんは、“こんな読者が欲しかった!”という願望を投影しました」といいます。

「刺さった」「最後にキュンとした」「諦めずに描けば誰か見てくれる」といった感想が寄せられていたこのマンガ。迷子さんは「”分かる!”と言ってくれる方が何人もいて嬉しかったです。描いて良かったと思いました。こんなにたくさんの人に読んでもらえるなら、作画にもっと力を入れれば良かったです」と話してくれました。

「このTwitter漫画描きの話には後編の構想もあるので、いつか続きを描きたいと思っています」という迷子さん。「他にも描き上げることができなかった漫画を描かないまま人生を終えたら成仏できない気がするので、ちょっとずつ描いてTwitterに投稿していくつもりです。ぜひ読んでいただけたなら嬉しいです」とのこと。Twitterでは人間を絶滅させるために頑張る猫たちのマンガ『ネコと和解せよ』を更新中。このTwitter漫画描きのように、読者と伴走するような関係性を作れると素敵なのではないでしょうか。

※画像はTwitterより
https://twitter.com/meikosan71 [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

ウェブサイト: https://note.com/parsleymood

TwitterID: ryofujii_gn

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