築70年程の旧支庁舎をリノベーション! 根府川『Workcation House U』でリモートワークしてみた
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東京都心から約90km離れた東海道本線の根府川駅。相模湾を一望でき、晴天ならば房総半島から伊豆半島まで見える風光明媚な景色は鉄道ファンの間では人気で、元旦の初日の出のスポットとしても知られた存在です。
※参考記事 人生で一度は行くべき!? 東京都心から約90分の東海道線根府川駅の景色が絶景
https://getnews.jp/archives/2074134 [リンク]
この根府川駅から徒歩圏に、コワーキングやレンタルオフィス、ワーケーションを目的とした『Workcation House U』が2022年6月1日にオープン。テレワークが中心となり、「ちょっと変化がほしいな」と感じていた筆者は、根府川をはじめとする相模湾の風景が好きだということもあり、どんなところなのか行ってみました。
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上野東京新宿ラインだと東京から乗り換えなしで1本。約90分ほどで到着する根府川駅。『関東の駅百選』にも選ばれている可愛らしい駅舎で知られていますが、駅前には郵便局とJA、交番があるくらい。大幹線とはいえさながらローカル線の駅の雰囲気を味わえます。
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駅前の県道の歩道橋を渡り、路地から階段を登った先の開けた場所に建つ白い木造の建物が『Workcation House U』。実はもともと旧片浦村として昭和28年(1953年)に建てられたもので、翌年の昭和29年(1954年)に小田原市に合併された以降は、片浦支所として市民の窓口になっていました。
平成31年(2019年)に閉館となった片浦支所ですが、小田原市が建物を購入し利活用する民間事業者を公募。東京銀座のオフィス総合商社・文祥堂が土地の賃貸借契約及び建物の売買契約を締結して、ワーケーション施設としてリニューアルされました。
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築70年程の古い建物を、なるべく活かしたというこの『U』。全体的に館内の仕切りが極力少ない設計になっており、耐震対策の補強と棚を兼ねた木材の枠組みは、地元・小田原の宮大工の協力のもと施工されたといいます。利用者の全員が入れる1Fは窓が広く、自然光が入ってくるため開放的な印象を受けます。
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担当者によると、旧片浦支所を「地元の人から長年愛されてきた建物なので、極力そのままの姿になるようにしました」という『U』ですが、1Fの海側の扉や窓などは新たに設置したとのこと。このため、室内のどこからでも海が見える眺望になっており、作業の合間に目を外にやると自然が広がるので気分転換に最適です。
ちなみに、1Fには仕切り代わりのテーブルがありますが、もともとは支庁のカウンターだったものをそのまま活かしたとのこと。モダンな中にも、歴史が息づいた空間となっています。
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月額会員プラン加入者が利用できる2Fは、オフィスの空間設計を手掛ける文祥堂だけに、暖かみが感じられる雰囲気。ミーティングがしやすそうなテーブル席や、PCを用いた作業に向いた窓辺のスペース、リラックスできそうなソファーなど、さまざまなシーンで活用できそうです。
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基本的に『U』は床やソファーなどから電源を確保可能ですが、貸出用の大容量のモバイルバッテリーも完備。場所に捕らわれずに作業することができます。天気の良い日は外で作業というのもアリです。また、Wi-Fi環境も良好で、『Zoom』などを用いた会議をする場合でも問題なさそうでした。
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2Fでイチオシなのは、窓側の畳エリア。これも片浦支庁の頃からの設備のままリニューアルをしたとのこと。置かれたステップは施工時に出た廃材の再利用したものです。
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ローテーブルは、窓枠の幅と合わせて設計。窓からの反射が映るように計算されているといいます。筆者が訪れた際は残念ながら時折小雨が降る天候でしたが、晴れた日には相模湾に反射する陽光が綺麗に映し出されるのではないでしょうか。広さも充分なので、リラックスしながら作業ができそうです。
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土日はカフェとして営業しているスタッフ専用のキッチン。平日はUオリジナルブレンドのドリップバックを使って珈琲を入れることができます。
このキッチンとは別に、利用者が電子レンジや冷蔵庫などを使える共有キッチンもあります。
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一組限定で宿泊できるゲストルームは、片浦支庁の宿直室をリノベーション。壁のタイルは改装時の廃材を活用したもので、モダンかつ暖かみのある部屋になっています。
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窓からは相模湾が一望できるほか、根府川石を埋め込んだ庭が「和」を感じさせてくれます。宿泊プランでは、シャワーのほか一人用サウナの利用も可能となっています。
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1Fのテラス席は、リノベーションで新たに設置されたもの。根府川駅から海まで見えるロケーションは抜群で、PCなどを持ち込んで仕事に勤しむのもよし、のんびりと読書するのもよし、もちろん時間を忘れてぼーっとするのもよしです。
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ところで、根府川駅周辺にはコンビニやスーパーがないのがネック。『U』では小田原で明治44年(1911年)に創業した鮮魚商『魚國』の弁当が数量限定で販売されております(月・火・木・金のみ)。端正かつヘルシーな弁当で充分に満足できました。お値段は1100円ですが、『U』ではキャッシュレス決済のみで現金は使えないので注意が必要です。
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ちなみに、野外にはドリンクの自動販売機が一台設置されています。お茶類やエナジードリンクもあるので安心(?)です。
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「今後はさまざまなイベントも企画していく予定です」と担当者が語る『U』。海と自然、静かな住宅街以外は何もない所ですが、都会の喧騒から離れたくなったけれど仕事はこなさなければいけないといった時に、リモートワークの場所としては最適だという印象を受けました。東京都心から90分程という距離感もほどよく、1日ゲスト利用で2000円(税込)という価格もリーズナブルで、潮風を感じなからのんびりと過ごすだけでもリフレッシュできるのではないでしょうか。
『Workcation House U』
住所:神奈川県小田原市根府川77-1
料金:ドロップイン利用 1時間500円/1日2000円(要予約)
月額会員プラン 16500円(税込)
ゲストルーム利用 1名 8800円/泊 13200円/泊
※月額会員のみ利用可能
『Workcation House U』公式サイト
https://u-odawara.com/ [リンク]
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乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
ウェブサイト: https://note.com/parsleymood
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