Xフォロワー200万超・坊主の「虚無僧バー」で1日店長!知名度ゼロの陰キャが挑戦した結果…
Xのフォロワー数が200万人を超える、坊主さん。彼が営む「虚無僧バー」は、誰もが1日だけ“店長”になれる、不思議なバーである。
虚無僧バー2周年イベント、誰も来ませんでした… pic.twitter.com/Y3nv1gglHK
— 坊主 (@bozu_108) November 12, 2021
知名度ゼロ、ゴリゴリ一般人の陰キャラ。そんな筆者には夢があった。
1日店長がやってみたい
陰キャで、人といると消耗する一方、なぜかおしゃべりだけは好きな筆者は、“合コンのプロ幹事”と呼ばれていた過去がある。
「1対1はキツいけど、みんなで集まれば楽しい」―そんな自分にとって、「1日店長」はまさに理想の舞台だった。
そして見つけたのが、坊主さんのバーの店長募集サイト。
誰でも1日店長になれる。しかも、場所代などの費用は無料。さらに、売上の一部が報酬として還元されるという、赤字リスクゼロ(むしろ黒字)のありがたいシステムだ。
「これしかない…!!!」そう確信し、問い合わせフォームから連絡すると、坊主さんから「打ち合わせしましょう」とメールの返信が届いた。
誰でもOK!虚無僧バーで1日店長になる方法
坊主さんが営むお店・虚無僧バーは、新宿御苑駅のすぐ近くにある。
過去に店長を務めたガリガリガリクソン氏やびわ湖くんなど、有名人のフライヤーが壁一面にぎっしり貼られている独特な光景。
あの坊主さん(ご本人)と打ち合わせ。初対面に緊張しながら、お店のシステムなどを詳しく教えてもらった。
虚無僧バーは、基本的に飲み放題の時間課金制。その価格設定は、店長の希望に応じて調整することができる。そして、売上金額(小計)の20〜60%が店長にキャッシュバックされる仕組みだ。
飲み放題用のドリンク類は、すでにお店に用意されているため仕入れは不要。
さらに、グラスや食器をはじめ、炊飯器や鍋などの調理器具もそろっているため、店長は手ぶらで来られる。
他にも、音楽が流せるスピーカーやDJセット、カラオケも用意されていた。
これだけ充実した店内設備を自由に使えて、店長側の負担費用はゼロ。親切すぎる…!
知名度ゼロの一般人、本気の集客が始まる
いくら赤字リスクがないとはいえ、お客さんゼロは気まずい。
集客の作戦を考えた。第一に「坊主さん本人が来るよ!」と伝え、坊主さんの知名度をフル活用。そして、一人で店長をやるのは荷が重すぎたため、人望のある友人に声をかけ、ママとチーママに就任してもらった。
テーマは季節に合わせて「忘年会」。方向性が決まったところで、告知用のバナーを作成。
学生時代、前の職場、8年近く顔を見ていない旧友、1回しか会ったことがない人など、やたらめったら声をかけた(失礼)。
気分はナンバーワンを目指す歌舞伎町のホスト。「1日店長をするので、遊びに来てください!」愛を込めて一人ひとりにメッセージを送り続けた。
大人の文化祭みたいで楽しい!青春の豚汁づくり
バーなのに、豚汁。
お酒だけでなく、真冬に来てくれるゲストに温かいものを出したかった。そこで思いついたのが、豚汁の無料サービスだ。
しかしながら、虚無僧バーがある新宿エリアは物価が高い。出費を抑えるため、近所のスーパーで豚汁の材料と米2キロを調達し、自力で運ぶことにした。
食材をパンパンにつめ込んだリュックからは、ネギと大根とゴボウが突き出していた。
このようなリュックを背負って丸ノ内線に乗車するワイルドな猛者を見かけたなら、それは筆者だ。
ちなみに虚無僧バーには、キッチンや調理器具、炊飯器もそろっている。しかもドリンク以外のフードなどの売上は、店長に全額還元。
もしアイドル店長だったなら、チェキやグッズなども販売できる。来世はチェキを売りたい。
うれしい!虚無僧バーは満員に
当日は、約30人にお越しいただき満員御礼状態に。勇敢な日本人をはじめ、海外にルーツを持つ人も集い、英語が飛び交うテーブルも生まれた。
言わずもがな、カナダの地下で穴を掘っていた過去を持つ筆者も、流ちょうな英語で国際情勢について意見交換をしたに決まっているので、その辺は掘り下げないでください。
豚汁をよそう。会話が生まれる。店内に笑い声が広がる。
「ちゃんと店になってる…!」その瞬間、胸の奥がじんわり温かくなった。
裏話。忘年会らしいお楽しみ企画もあったのだが…
実は、きれいさっぱり忘れたいことを葬れる企画として、「忘年ポスト」なるものを用意していた。
忘れたいことを書き込んでもらうため、縁起が良さそうな「坊主さんスタンプ」を押した紙を大量生産。
しかし、スタンプを押すことに満足しきって、「忘年ポスト」の存在を忘却してしまうアホな筆者。かろうじて集まっていたのが、こちらの6枚。
独断と偏見で選んだ忘年大賞は、「花嫁美容に35万かけたこと」。良すぎる。この殴り書きの感じも良い。ハッピーウェディング。
虚無僧バーは、誰にでも開かれていた
夢の1日店長体験。気になる売上は…めっちゃ黒字だった。人生で初めて、「店長の報酬」を手にした瞬間だ。
最後に、バー誕生の経緯を聞くと、坊主さんは「虚無僧の歴史、知ってます?」と問いかけた。
犯罪など何かをやらかしてしまった武士たちが、天蓋(てんがい)をかぶって顔を隠し、虚無僧になることで罪を放免された―そんな風習があったという。
「過ちを犯してしまった人の更生施設として、虚無僧バーを作りました」
知名度ゼロでも、“店長”として立てる場所がここにある。
ネットでは、坊主さんの正体は美少女という噂もある。ここでは真相は伝えられない。気になった人は、ぜひ1日店長の門を叩いてみてほしい。
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