「魔法や魔法動物のわくわく感と、痺れる緊張感の両立」『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』レビュアー:テラシマユウカ(GANG PARADE)

「ハリー・ポッター」「ファンタスティック・ビースト」の魔法ワールドシリーズ最新作となる『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』がいよいよ4月8日(金)に公開となります。

シャイでおっちょこちょいな魔法動物学者ニュートが、ダンブルドア先生や魔法使いの仲間たち、そしてなんとマグル(非魔法族)と寄せ集めのデコボコチームを結成。魔法界と人間界の支配を企む史上最悪の黒い魔法使い、グリンデルバルドに5つの魔法のトランクに隠された“秘密の作戦”で立ち向かう……という本作。

本作のレビューを、10人組グループ「GANG PARADE」のメンバーであり、大の映画好きであるテラシマユウカさんにいただきました!

◆テラシマユウカさんTwitter
https://twitter.com/YUYU_GANG [リンク]

◆『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』をご覧になっての感想。

魔法ワールドファンにむけた最上級の愛がこもった作品でした。
しっかりと魔法生物が物語の中心となりながらもニュートとその仲間たちの活躍とそれに対するヴィランの動きも呼応していて、
ファンタビ1と2、それぞれの魅力である魔法動物の愛くるしさが詰まったわくわく感とシリアスで壮大な戦いの痺れる緊張感、両者の良い所が見事に詰まっています。
5部構成と言われているシリーズの折り返し地点らしさ満載の今作は、
これからの展開の下準備が完璧に整えられ、前作では一番良いところでお預けをされていたクリーデンスとダンブルドア、グリンデルバルドとダンブルドアの関係性が明かされ、何年も焦らされていただけに爽快感が半端じゃありません。
頼もしく心強いダンブルドアと静かに見守りながらも底知れぬ闇を抱えるグリンデルバルド。
そのふたりが積み重ねてきた誰も間に入ることのできない関係性は胸が張り裂けそうなほど切なく、どんな形であろうとひたむきに真っ直ぐな想いが存在しているのだと瞼を熱くせずにはいられません。
次作ではまた大きな動きがあるかもしれないと、どういう展開をしていくのか考えもつかないくらいの期待感を残す終わり方でもあり、この謎を抱えたまま過ごす時間を想像するとゾクゾクしてしまいます。

◆好きなキャラクター、好きな魔法、好きな魔法動物をそれぞれ教えてください。

切り裂きの呪文であるセクタムセンプラは、スネイプが学生時代に発明した呪文だと知って好きな魔法です。
魔法生物はニュートのピンチの時にあとちょっとのところで光るものに飛びついてしまうニフラーと、誰よりも心強い手助けをここぞという時にしてくれるのにニフラーに足を引っ張られてしまうボウトラックルのでこぼこコンビ感が堪らなく好きです。

◆本作を観たことで印象が変わったキャラクターはいらっしゃいますか?

キャスト変更ということもあり、ジョニーデップとマッツ・ミケルセンがそれぞれ演じたグリンデルバルドはまったく違う印象を受けました。
ヴォルデモートは恐怖による支配、グリンデルバルドは人の心を巧みに操る支配という点がハリポタとファンタビのそれぞれの悪の代表格の大きな違いではありますが、マッツ・ミケルセンが演じたグリンデルバルドにはより静かなる高貴な圧力があり、観るものまでひれ伏したくなってしまうような説得力が増していました。

◆テラシマさんと魔法ワールドシリーズとの関わりについてお伺いします。『ハリー・ポッター』をはじめてご覧になったのはいつ頃ですか?その後、その世界に惹かれる様になった理由は何でしょうか。

実家にハリー・ポッターのDVDは全て揃っていて、物心ついた頃から暇さえあれば家族みんなで観ていました。
少なくとも月1回は誰かしらがDVDを再生していたので、生活の一部に存在している環境でした。
小説も小学生の頃に全巻図書館で借りて夏休みに読破した記憶があります。
ハリー・ポッターの新作が公開されるたびに家族みんなで予定を合わせて映画館に行き、誰かキャラクターが死んでしまうたびにみんなで涙を流すくらい家族全員が魔法ワールドのヲタクです。特にドビーとスネイプの死は涙が止まらなかったです。

◆魔法ワールドシリーズ全ての中で特にお気に入りの作品やキャラクターを教えてください!

エズラ・ミラー演じるクリーデンスは、ファンタスティックビーストを観た時一番の衝撃で特に好きなキャラクターです。
これまでのシリーズにはいなかったじめじめとした湿っぽい闇が魅力的で、髪型から衣装、仕草まで全てがツボでした。話が進むごとに同一人物ではないほどに変化を見せてくれるのも目が離せないポイントであり、これからどうなってしまうかヒヤヒヤするキャラクターです。

◆魔法を使える様になったらどんなことをしたいですか?

もし自分が魔法界にいたらグリンデルバルドの人を闇へと惹きつける魅力に魅了されながらも、完全に闇へ足を踏み込む勇気はなく後ろめたさからちゃんとホグワーツで勉強して魔法省で働こうとする気がします。
エクスペクトパトローナムで守護霊を呼び出して自分のパトローナスがなんの動物か知ってみたいです。

◆これまで魔法ワールドシリーズをご覧になっていない方や、初心者の方に『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』をおすすめするなら?

壮大な伏線がハリー・ポッターシリーズから張られているので、これまでのシリーズを観てから挑むに越したことはありませんが、
今作はとても丁寧に魔法の世界の構造や個性豊かなキャラクターたちの描写がされているので魔法の世界への第一歩目としても適した一作だと思います。

『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』
魔法動物を愛するシャイでおっちょこちょいな魔法使いニュートが、ダンブルドア先生や魔法使いの仲間たち、そしてなんとマグル(非魔法族)と寄せ集めのデコボコチームを結成!魔法界と人間界の支配を企む黒い魔法使い、グリンデルバルドに5つの魔法のトランクで立ち向かう! ダンブルドアの“秘密の作戦“とは、いったい!?

監督:デイビッド・イェーツ
脚本:J.K.ローリング、スティーブ・クローブス
プロデューサー:デイビッド・ヘイマン
配給:ワーナー・ブラザース映画
出演:エディ・レッドメイン、ジュード・ロウ、エズラ・ミラー、ダン・フォグラー、アリソン・スドル、カラム・ターナー、ジェシカ・ウィリアムズ、キャサリン・ウォーターストン、マッツ・ミケルセン 他

4月8日(金)より全国公開
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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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